【揺花草子。】<その1590:スローライフ。>
【揺花草子。】<その1590:スローライフ。>
Bさん「阿部さんはシティーボーイじゃない?」
Aさん「シティーボーイ!!?
ぼくが!!?」
Cさん「クリスマスとか誕生日とかに
ホテルの最上階のレストランでディナーを食べたり
ナイトクルージングしたり有名ブランドのジュエリーをプレゼントしたりするでしょ?」
Aさん「えっ・・・いやなんですかそのバブル期真っ只中感・・・」
Bさん「そう言う妄想に思い焦がれたりするでしょって意味だよ。」
Aさん「妄想かよ!!
いやでもまあ、そんなシャレオツな感じではないと思いますけど・・・。」
Bさん「だよね。
部屋着は中学の時のジャージだったりするもんね。」
Aさん「ぼくの歳で中学のジャージを部屋着にしてるとしたら相当物持ち良いよ!!」
Bさん「翻ってぼくはと言えば、いい感じに田舎娘です。」
Aさん「えっ・・・そ・そうかなぁ・・・?
こう言うのはあれだけどきみはそこそこ洗練されてる方だと思うけどなぁ・・・?
ぼくがシティーボーイだとすればきみはもう山の手のお嬢様クラスだと思うよ?」
Cさん「その前提がまず冗談だからそれは成り立たないんだけどね。」
Aさん「なんなんですかもう・・・!」
Bさん「いや言ってもさ、ホントの山の手のお嬢様とかと較べればさ。
ぼくらの街はやっぱりしょせん地方都市だし、
拭えない田舎臭が漂ってると言うかさ。
クルマも電車も走ってない感あるじゃない?」
Aさん「クルマも電車も走ってるよ!? 地下鉄も通ってるしね!?」
Bさん「や、でもね、別にぼくは都会派気取りたいんじゃないんだよね。
田舎者で別にいいの。
エジンベアのお城で門前払いされても気にしないの。」
Aさん「『いなかものはかえれかえれ!』って言われちゃうやつだ!!」
Bさん「まぁ何かって言うと、自給自足の生活とかいいですよねって話。」
Aさん「自給自足・・・ですか。」
Cさん「自家発電とかそう言う話じゃないわよ。」
Aさん「あなたが言うとちょっとニュアンス違って来るんでやめてくれません!!?」
Bさん「あのね、自分の畑で作物を作って育ててそれを食べる。
そう言う暮らしがいいねーって話。」
Aさん「はぁ・・・そう言うの憧れがあるんだ?
なんか田舎暮らしに憧れる都会のサラリーマンみたいなやつだけどそれ・・・」
Cさん「田舎幻想ってあるわよね。
そんな言うほどユートピアな感じじゃないものね農業って。」
Aさん「うーん、よくは分からないけどまあそうですよねきっと。
大変なこともきっとたくさんありますもんね。」
Bさん「それでも自然の恵みを直に感じられるのは嬉しいことだよ。
なのでぼくはいつの日か自分の農地を持ちたいと思ってる。」
Aさん「ほほう・・・。」
Bさん「野菜ももちろんだけど、花とかも育てたいね。
果物もいいなぁ。」
Aさん「ふむふむ。」
Bさん「と言うわけでぼくはいつか農地を手に入れたら
ニラ畑の隣にスイセンを植えたいと思う。」
Aさん「誤食事故不可避!!!!!」
毎年何件か報じられますよね。
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