【揺花草子。】<その1566:秘密に触れる。>
【揺花草子。】<その1566:秘密に触れる。>
Bさん「ぼくって歳の割に大人っぽいと思わない?」
Aさん「・・・?」
Bさん「えっなにその理解不能な異国の言葉を聞いたときみたいな反応・・・。」
Aさん「いや・・・ちょっとあまりにも想像を絶する物言いだったもんでつい・・・。
なんだろうそれはなんかの暗喩なの?」
Bさん「違うよ!? 言葉通りの意味だよう!
ぼくって大人っぽいよねって話!」
Aさん「(えぇ〜・・・)」
Cさん「見た目は小学生高学年ぐらいなのにね?」
Bさん「ちょっ!! 酷い!!」
Aさん「『なのにね?』とか同意を求めないでくれませんか・・・。」
Bさん「そ・そりゃあまあ、外見はね、ほんのちょっとはね?
年齢よりも幼く見えるかも知れないけどね?
ぼくが言いたいのは外見の話じゃなくメンタリティの話なの。」
Aさん「あぁー・・・。
うーん・・・。」
Bさん「だって今日びの10代半ばなんて言ったらゴハンよりもおやつ優先、
スマホをデコったり自撮りに勤しんだり最先端のファッション情報を仕入れるのに
右往左往したりするものじゃない。」
Aさん「うーん。きみ以外の10代半ばのサンプルが身近にないので何とも言えないけど。」
Bさん「その点ぼくはなんて言うか一本芯が通ってると言うか?
流行りに流されないって言うか?
なんかちょっと違うじゃん。」
Aさん「ちょっと違うじゃんって言うのは漠然としてるけど、まあ、少なくとも、
話題のチョイスの仕方は確かに昨今の10代半ばらしからぬところはあるかもねぇ。」
Bさん「でしょでしょ?
最近の10代の若者がゴナの話をしたり敵に塩を送る話をしたり
コッシーの話をしたりはしないでしょ?」
Aさん「コッシーの話はどっちかって言うと下ブレしてるけどな。」
Bさん「それにゴハンはちゃんと食べるし。」
Aさん「それは単にきみがゴハン作る担当だからだろ。」
Bさん「あとお茶うけに干し柿とか漬け物とか
すごくいいと思います。」
Aさん「それは大人っぽいを通り越して
おばあちゃんの域に入ってるだろ。」
相変わらずの年齢不詳感。
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