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【揺花草子。】(日刊版:2016年)  作者: 篠木雪平
2016年5月
129/366

【揺花草子。】<その1563:果物とかいいらしいですよ。>

 【揺花草子。】<その1563:果物とかいいらしいですよ。>


 Bさん「敵に塩を送るじゃない?」

 Aさん「えっ・・・あぁ・・・まぁ・・・。」

 Cさん「この諺の由来は阿部さん知ってるかしら?」

 Aさん「そりゃもちろん。

     アレでしょ、戦国時代に塩不足で苦しんでいた武田氏に

     敵国であるはずの上杉氏が塩を送ったと言う・・・。」

 Bさん「まあそんな感じです。

     親しき仲にも礼儀ありって意味だよね。」

 Aさん「違うよね。信玄と謙信は別に親しくなかったよね。

     敵同士だって言ってるだろ。

     たとえ敵同士でも苦境にある相手には慈悲の心で救いを差し伸べるって意味だろ。」

 Bさん「冗談だよ。

     でもさ、『凹んでるときに追い打ちを掛けるたとえ』だと

     思ってる人もいるって話だよ。」

 Aさん「えっなにそれ?」

 Cさん「『傷口に塩を塗る』と混同してるみたいよ。」

 Aさん「それはちょっと酷すぎる勘違いでしょう・・・。」

 Bさん「なんにせよ塩は大切です。

     塩分の欠乏は人体には致命的だからね。

     『塩がないと戦力に影響するぞ』ってタムラ料理長も言ってたしね。」

 Aさん「ホワイトベース隊!!? 言ってたけどね!?」

 Bさん「そんな敵のピンチにも上杉は颯爽と武田に塩を送ったわけです。」

 Aさん「うん。」

 Cさん「着払いで。」

 Aさん「着払いだったんです!? それはそれで狭量ですね!?」

 Bさん「でも長年の敵が苦しんでいるときに助けを施すって言うのは

     なかなかできることじゃないよね。」

 Aさん「それは・・・そうですねぇ。」

 Bさん「戦国時代と言う血で血を争う乱世の中でも義を貫く上杉。

     そんな文脈で語られることも多いエピソードですが。」

 Aさん「うん。」

 Bさん「これは果たして言葉通りに解釈していいものかな?」

 Aさん「えっ・・・なに? そんな美談じゃないんじゃないかってこと?」

 Bさん「敵に塩を送る行為。

     一見美談のように見えて、実は・・・。」

 Aさん「実は・・・?」


 Bさん「大量の塩分で相手を高血圧にして

     敵軍の弱体化を図ろうと言う

     腹づもりだったのかも知れない。」

 Aさん「そう言う健康管理的な側面で

     ダメージを企図するんだ!?

     もう少しやり方ないかな!?」


 やれることはなんでもやる。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2016/05/08.html


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