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パラパラさん

作者: 水無月 莱



 七不思議といえば、夜中歩く人体模型や勝手に鳴りだす音楽室のピアノ等学校によって様々だと思うけど、私の学校には昼間から見れる七不思議がある。



 その七不思議の名前は通称『パラパラさん』




 図書室の窓際の席に居て、そこに図書室にある本を置くと――風も無いのに勝手に本のページがパラパラと捲られていくというモノ。


 ページを捲る速度は一定ではなく、人が読んでるかのように時には早く、時には遅く捲られる。



 そんなパラパラさんに、ある日私の友達が本と共に遊び半分で手紙を添えて置いてみた。『私のオススメの本です!パラパラさんに気に入ってもらえると嬉しいな』と、どこか感想を求めるような内容を書いたらしい。


 すると、次の日その手紙の裏側にパラパラさんからの返事が書かれていたと嬉しそうに報告された。


 書かれていた内容は『冒険物語、とても面白かったです。またオススメの本があったらココに置いてください』と。



 返事を貰えた事を喜んだ友達は、また別の本と共に手紙を添えていつもの場所に置く。


 今度は敢えてホラーモノを置いてみたんだそうな。



 その次の日も返事は勿論書いてあって、内容はその本に関する感想だったらしい。らしいと言うのも、最初に聞いて以降その手紙の内容を教えてもらえなかったからだ。


 その後も友達は本と共に手紙を添え、返事を貰ってという行為を繰り返していく内――段々私や他の友達と話さなくなっていった。



 危機感を覚えた私はその友達を、無理矢理近所のお祓いで有名な神社に連れて行く。


 神主さんによれば、私の危機感の通り悪いモノが憑いていたらしい。


 すぐにお祓いがされ、それ以降友達はパラパラさんのところに本と手紙を置く行為を止めて、私や他の友達との交流を再開してくれすごく安心した。



 でもその数日後――友達は家に帰る途中、交通事故で亡くなりました。



 目撃者曰わく、どこか危うげに学校の交差点を歩いていたところ、赤信号を無視した車に轢かれたんだそうな。




 葬式を終えてから数日後――学校の噂で、パラパラさんがもう一人増えたという話題が浮上した。




 もしかしたらそのもう一人は……亡くなった友達なのかもしれない。




 


 パラパラさんという名前は無いのですが、この七不思議は私の通っていた高校に実在しています。勿論誰かがこのパラパラさんのせいで亡くなったりはしてません。


 図書室の窓際の席に置いてあった本のページが勝手に捲られていくのを目撃したのは私の姉です。私は見た事ないです(オイ)


 当時それを見た姉は吃驚して声も出ず、一緒に図書室に居た図書委員で霊感の強い友人にそれとなく視線を送ると「気にすんな、ただ本が好きな人なんだよ」って言われたそうです(笑)



拙い話ではありますがここまで読了していただき、ありがとうございました!

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