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即興小説トレーニング集

俺、火曜日になると燃えます。

作者: 橋比呂コー

「あ~憂鬱だ~」

 今日は月曜日。この日、俺は特に陰鬱な気分になる。なにせ、明日は例の日だからだ。


 こんなことを言っても信じてもらえないだろうが、俺はすでに死んでいる。放火されて、家と一緒にお陀仏だ。

 一度は三途の川を渡りかけたが、俺のことを不憫に思ったのか、神様が救済してくれた。で、とある条件を呑むかわりに、二度目の生を受けたのだ。


 その条件というのは、毎週火曜日になるとやってくる。この現象が起きている時は、絶対に誰にも見られてはならない。

 正直、こんなはた迷惑な体質を植え付けられるぐらいなら、そのまま死んでいた方がマシだと思ったことも何度もあった。まあ、痛いのは嫌だから死なないけど。


 さて、問題の火曜日。いよいよ、問題のあれが始まる。俺は、一目のつかない場所を探す。だが、俺の思惑に反して、とんでもない現場を目の当たりにしてしまった。


 見事に燃えている。不審火か放火か知らないが、一軒家が燃えているのだ。

「誰か、中に子供が」

 マジかよ。しかも、消防隊はまだ到着していないようだ。


 どうする? このまま素通りすれば、第二の犠牲者を出してしまうかもしれない。ちょうど俺のような。


 それに、ここだったら、これを発動しても支障はないかもしれない。


 俺は、制止する声を振り切り、火事の現場に飛び込んだ。


 自殺行為だって? いや、俺の力さえ発動できれば問題ない。


 二度目の生を受ける代わりに授かった迷惑能力。それは、毎週火曜日になると、自然発火現象により、全身が燃え上がるというものだった。当然、やけどするから痛い。でも、燃えている以上、火事の現場の中に突入しても平気だった。


 俺は、燃えている間に家の裏口への通路を確保し、そこへ子供を逃がしてやった。なんとか、火事の巻き添えは防ぐことができたようだ。


 この力も捨てた物ではないらしい。まあ、痛いのは嫌だけどな。

長編連載漫画の予告編みたいな仕上がりになりました。

15分で書くと、こんな小話程度ですが、この設定で数万字書けなくはないかもしれませんね。

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― 新着の感想 ―
[一言] これは随分な特異体質ですね! もしかしたらこれで連載いけちゃうんじゃないですか!? そのときは真っ先に読ませていただきます(^_^)ゞ
2014/11/26 16:03 退会済み
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