プロローグ 夏と言えばガリガリさま
唐突であるが私は夏が大層嫌いである。なぜなら、汗をかき、蝉がわーわーと不協和音を奏で上げるし、電気代水道代が一気に跳ね上がるからだ。そしてなにより…。
そんな私にも可愛い少年時代があった。私は毎日のように近所の友人を連れ蝉だーカブトムシだーと言って野山を駆け回っていた。
しかしそこで事件は起こる。奴にやられたのである。そう。蝉の反逆に。私はその日つまり反逆にあった日。その憎き蝉どもを小さな虫籠におよそ30匹ほどを詰め込んでいた。それはそれは騒々しいことこの上ない。そこで私はこの蝉どもを山に返すことにした。山の麓まで来て私は虫籠を開けた。しかし、一向に蝉どもは出て来ない。私は虫籠をゆらゆらと揺らし、顔を覗き込んだ。その時である。まるで私が顔を覗き込むのを待っていましたと言わんばかりのタイミングで蝉どもはいっせいにじーじーと喚き私の顔面目掛けて飛び出したのである。何十匹もの蝉が私の顔面に直撃し夜闇に飛び去ったのだ。
これが蝉の反逆の全貌であり、そしてなにより、私の夏へのトラウマを植え付けたのであった。これは私が晴れて受験戦争を勝ち抜き大学生になっても拭えないでいた。
これはそんな夏嫌い私の夏の話である。
初投稿でございます。こんな私のなんちゃって小説を読んで頂きありがとうございます。これからもそれなりに精進していく所存でごぜーます。あなた様方のお目を汚さずよーがんばりますです。この話は大学生の話何ですがわたくしめはまだまだ青くせー高校生なんで大学はどのようなところかどーか教えてくださいませ。おねげーいたします。