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5.東風谷家当主に呼ばれた私

あのもみじ公園の出来事から次の日

今日は休日で学園に行かないし、何をしてもいい日だ。

外出するから一緒に行かないかと美奈子に言われたが、私はやんわりとお断りした。美奈子やあの人達は、今外出していて屋敷にいるのは私と召使い達だけということだ。

(授業の予習をやろうかな。)

鞄から予習しようと思っていた教科の本などを取り出そうとした時に自室に私の召使いである凛花さんが入ってきた。

「舞花様。失礼します。」

入ってきて一礼をしてから私の方へやってくる。

凛花さんは片手に文を持っているよう。

「どうかしたの?」

「舞花様からの文が届いていましたので

お届けにまいりました。」

「え?」

どうやら、文は私へのもののよう。

凛花さんから、文を受け取り

文の送り場所を確認すれば、私は目を見開いた。

「え…!?東風谷凪斗様から…!?」

東風谷家、それは術者の三大家紋の一つである術者の本家だ。そして最近東風谷家当主に就いたと言われる、東風谷凪斗。美しい容姿で、圧倒的な術者の力を持つお方と言われる

人物。そんなお方からどうして文が送られてきたのだろう?

美奈子なら送るのは分かるがよりによってどうして私の方に文が来るのだろうか?

まず文を見なければ、分からないだろう。

私は恐る恐る文を読む。

内容は

「清原舞花、本日の正午に話したいことがある

時間になれば、遣いが乗る車が来るから待っていろ。」

とのこと。

「は…?」

本日の正午に話したいことがある?

私になんの話をするというの?

というか…時計を見ればもうすぐ正午

まさか、もう来ていたりして…

そう考えると、予測が的中したようで

1人の召使がやってきて

「東風谷家の遣いのお方がやってきました!」

と言われた。

「どうしますか?舞花様」

「…。」

断ると考えたけど、断ってもおそらく私が来るまで待ち続けるだろう、そうなればもし美奈子達が帰ってきたら面倒なことになってしまう。

だったら、もう行くという選択しかない。

「私、行くわ。凛花さん、おめかし手伝ってくれない?」

「かしこまりました。」

凛花さんと手伝ってもらいながら、おめかしをする。

和洋折衷を纏い、化粧も少ししてもらった。

全身鏡で身だしなみを確認する。

「よしっ、身だしなみは問題なしと。

じゃあ、私いってくるわ。」

「舞花様、気をつけていってきてください。」

「ええ。」

私は自室を出てから、玄関に置いてある革の長靴を履き

戸を開ける。

開けば、門の先に1台の高級車がすぐに目に入った。

私が来たことが分かれば、遣いの人が出てきた。

「清原舞花様でよろしいですね?」

「…はい。」

「東風谷家へご案内いたします。ではお乗りください」

「…。」

そう言われ、遣いの人高級車の車を開き、私は車の中に入った。

私が車の中に入れば、遣いの人は運転席に座りエンジンをかける。

そして車は動き始めた。


それから、15分くらい経てば

車が止まり、男は運転席から降りて車の扉を開き

「舞花様、到着致しました。」

「…。」

私は車から降りる。

降りれば、大きな屋敷が広がっていた。

あまりの大きな屋敷に私は息を呑む。

それから、遣いの人に凪斗様の場所までご案内いたしますと言い私は遣いの人について行く。

屋敷に入り、革の長靴を脱いでから

凪斗様のいるとする執務室に着く。

遣いの人は執務室の扉を数回叩き

「舞花様をお連れいたしました」と言ってから

扉の先から「入れ。」と聞こえ、遣いの人は執務室の扉を開く。

開いた後、どうぞ入ってくださいと言うような眼差しをしていたため、私は警戒しながらも執務室に入る。

執務室の中を見れば、あちらこちら本棚だらけで、ペンと紙の匂いが広がっていた。

そして執務室の奥の方に、大きな机がありその前の方に誰かが座っていた。

黒い髪に青色の瞳でシュッとした体型で和装の格好をしているお方がきっと東風谷家当主である東風谷凪斗様。


「よく来たな。」



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