2.やがて年月は経ち
家族というものがいない元で育っていた私
そんな私は人型の武神を生み出してから
3年の月日が経ち私は18歳になる。
「舞花!一緒にお昼食べよ!」
「いいよ」
私の通う学園クレナイ学園は術者を養成させる学園で
クレナイ学園は優秀な術者を排出していて術者を養成させる学園の中でトップの存在だった
そんなクレナイ学園を私は選んだ
クレナイ学園は偏差値がかなり高くお父さんからはお前には絶対に無理だ、別の所にしろと言われた。
そう言われた私は悔しくて仕方がなくて、絶対に受かってやると決めて私は中等部3年生の頃猛烈に勉強した。
その結果クレナイ学園から推薦をもらいクレナイ学園を合格した。合格してもお父さんは何も言ってこなかったけど。
私は気にせず、クレナイ学園で楽しい時間を過ごしながらも成績もトップをキープし続けた。
そうして、私も3年生
来年でクレナイ学園を卒業して新たな場所へ行くことになる。そしてその新たな場所を決めないといけない。
「舞花ってさ、進路はどうするの?」
昼食を終えてから友人である有咲がそれを私に尋ねてきた。
「そういえば、もう少しで進路確定しないといけないね」
「舞花なら、術者業界からスカウトされそうだよね」
「それはそうね。」
私の術者能力や戦闘能力は高いから術者業界から誘われることは確定。だけど、それは私が必要なんじゃなく私の術者能力が必要ということ。そうなれば一生、私は術者業界に縛られ生きていくことになってしまう。鳥かごに閉じ込められた鳥みたいに。それは絶対に嫌。
今のところ私はあの家からうんと離れた土地で働こうと色々な所を探している。
「私はクレナイ学園を卒業したら、そのままお嫁にいくのよね」
「そんなすぐにお嫁にいくの?」
「そうそう。明石家次期、ご当主様と婚約した時からお嫁に行くのは高校を卒業してからだって決まってたの」
「ふうん」
実は術者の家系に生まれた殆どの女性は他の術者の本家や分家に嫁いでいくことが多い。
現に有咲も術者の本家である明石家の一族に迎えられる予定
になっている。
(まあ、私はそんなお嫁にもらう話なんてされたことないけど)
というより私はお嫁に行きたくないと感じている。だからお嫁の話が一切来てないことについてはあまり気にしていない。
「舞花はどうするの?舞花は成績優秀で術者として優れた能力持ってるから、どこか、本家の一族たちにお嫁に欲しいって言われたりして…」
「ない。それに私、嫁ぎたくない」
「えぇ!?なんでよ?」
「私は自由に生きたいの。結婚なんてしたら自由な時間が少なくなるじゃない。」
「それはそうだけどさぁ…」
そうこう話している内にあっという間に昼休みの終わりのチャイムが教室に響き渡り、私は急いで自分の席に着席した。
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術者の家系は本家というものがある。
その中でも強大な力を持つ術者のいる三大家系がある。
そして三大家系の一つである東風谷家
そこでは新たな若き当主が迎えられた。
名は東風谷凪斗。
東風谷家の長男にして術者として優れた能力を持っており
現、最強術者と呼ばれていた。
「凪斗、東風谷家当主就任おめでとう。」
「ありがとうございます。母上。」
「当主になってあなたにはやらなくてはいけないことがあります。分かっていますね?今でも、妖や悪霊などが現れている。この先も術者は皆、戦わなければなりません。無論凪斗もそうです。けれど、凪斗の力だけでは人々を守ること、東風谷家を守ることができません。あなたと同等の力を持つ花嫁が必要です。必ず花嫁を見つけてきなさい。」
「…分かっております。」