11.全てを話す。
「あっ、そういえば」
呑気にベッドで寝転がっているとあることを思い出した
「今日、普通に平日じゃない!
うわあ…学園に連絡せずに休んでるってことじゃん」
無断で休んでいるということは…単位が取れなくて留年してしまうかもしれない
私は召使いさんに電話を貸してもらい、学園に電話をかける。
「もしもし、こちらクレナイ学園ですが」
「あ、もしもし私、3年1組の清原舞花なんですが…」
「舞花さん!?あなたからですか!?」
「は、はいそうですけど…」
「昨日、東風谷家当主様から舞花さんは東風谷家の花嫁に迎える、少し舞花さんとやらなければいけないことがあるから数日休むと連絡があったんですけど…」
「え!?凪斗が!?」
「そうなんです」
それから諸々事情を話し明日から学校へ行くと連絡をしておいた。
「はぁ…次は有咲にも連絡しないと」
有咲に電話をかける
「舞花!?やっと連絡してくれた!学校にも来ないし、家にもいないから誘拐されたのかと思って心配したわよ!」
「ごめんごめん…事情は有咲の家で話していい?」
「いいよ!」
その日のクレナイ学園で授業が終わりの頃に私は
私服で、学園の門の前に立ち有咲が来るのを待つ。
しばらくすると、有咲らしき人が門の方まで歩いてきているのが分かって私は近づく。
「有咲!」
「あっ!舞花!2日ぶりね!」
「ええ。じゃあ行く?」
「もちろん。聞きたいこといっぱいあるんだから!」
次の日
私は有咲が住んでいる明石家に着く
有咲は幼少期から明石家で過ごしている
(明石家も東風谷家と同じくらい力も大きいし財力もすごいのよね)
私は明石家のインターホンを押す
すると扉が開き、有咲がいた
「舞花!来てくれたね!いらっしゃい!」
「おー、その人が有咲の言っていた舞花か」
有咲の隣には茶髪に黄色の瞳をした軽薄な姿の
明石家次期当主で、有咲の婚約者の明石徹様がいた
「徹は、お茶を用意するように使用人達に頼んできてくれる?」
「はいはい」
「じゃあ、舞花部屋行こ!」
「お邪魔しま〜す」
有咲の部屋で私は諸々事情を話した
「え!?凪斗様に能力を見初められて花嫁になれって言われたの!?」
「そう。けど、かなり詰め寄られたけどね…」
「凪斗様って以外と、強引な所あるのね」
「ほんと!それから凪斗がどうやって能力を身につけたのかを家庭環境合わせて話したの。そしたら凪斗ったら清原家から出してやろうって言ったの!なんで、私を家から出そうとしてるのって聞いたら、お前は俺の花嫁になるんだって言ったわけ!」
「うわぁ…」
「どうせ、断っても花嫁になれって言うと思ったから渋々私は花嫁になるって決めたのただし条件付きでね」
「舞花らしいわね」
「凪斗は条件を守ってやるって言ったから私は凪斗の花嫁になったの。それから一晩東風谷家に泊まって帰ってくれば、父が怒って私に平手打ちをした後、地下室に閉じ込めてきたのよ」
「はあ!?イカれてるじゃない!あんたの父親」
「けど、凪斗に助けて貰って、私はお祖父様の養子になって
後はお祖父様に任せてもらって私はあの家を出ていったの。」
「そっか、てことは舞花あんたも私と同じ術者の花嫁になったってこと!?」
「そういうこと。」
「よかったわ。」
有咲は私を優しく抱きしめる
「私、あんたの事情を知っていながら何も力になれなかったから。凪斗様や舞花のお祖父様みたいな偉大な人に助けてもらってて、私すごく安心した」
「有咲だって、家の愚痴聞いてくれたじゃない
私それすごく感謝してるの」
「舞花…」
有咲が抱きしめ終わると、互いに目が合う
目が合えば、私と有咲はクスリと笑った。
それから、有咲と部屋で色々と話をして
日が暮れそうな頃
「それじゃ私、帰るから」
「明日から学校来るの?」
「行くわよ」
「じゃあ、また明日ね!舞花」
「また明日ね、有咲」