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未ジュクナデシ子  作者: 夜影 月雨
29/39

愛シテルノ意味

 圭と屋上で話してから一週間がたつ頃。


美華の怪我もだいぶ回復し、学校に行ける手前まできていた。


私は彼女が学校を休んでいる間、毎日学校終わりに家に遊びに行っていた。

自分が学校に来れなかった時、彼女は毎日元気なラインをくれていた。


会いに来なかったのは、あえてという事で最大限私に気を使っていたからだと思う。


美華は学校に行けず休んでる時も、毎日私に元気なラインをくれていた。

だから私は会いに行った。


 今日も美華の家に甘いデザートをコンビニで買っていき、二人で話をしていた。


 美華「先生。唯愛を悲しませてしまうかもしれないって言ってたんでしょ?何するのかなぁー」


 唯愛「命に関わることはしないって言ってたから、危ないことではないと思うけど...」


 美華「そおなんだ...。でも少し前、先生と保健室で少しだけ話した時言ってた。"もう十分すぎるぐらいに守ってくれてるんだけど...。僕が唯愛を守ってやれないときは美華さん。君が守ってくれ。”って言ってたからさ」


 唯愛「信じてもいいよね...?」


 美華「うん!先生のことだもん。絶対大丈夫だよ。教室での先生の発言聞いた時、まじで笑ってしまったから!先生ホント嘘うますぎ!」

あの日から一週間。圭とは会話してないが、何事も起きてない。


いつ、どこで、なにが起きるのか不安でしょうがなかったが、私はこうして美華と話をすることで気持ちを落ち着けていた。


 美華「私も明日から学校いくからさ!怪我してから行ってないからまたイジメられるかもだけど、その時は泣いて唯愛に抱き着くから。その時はよろしくねー!」


 唯愛「うん!まかせて!私が美華を守るから!」


 美華「あはは!冗談だよ!絶対大丈夫だから。仮に何かが起こったとしても二人で乗り切ろっ」


 唯愛「美華...。私は美華と出会えて本当に幸せだよ...」

私はたくさんのベソをかいた。


 美華「そう改めて言われると私もつられちゃうから...。やめてー!」

そお言って彼女もベソをかく。


本当美華に出会えてなかったら、私はこの高校生活どうなっていたかわからなかった。

苦しいことがあっても、その時には彼女が必ずそばにいてくれて、私にたくさんの勇気や力をくれた。


性別なんか関係ない。愛してるの言葉は異性同士で使う事はだれが決めた?


私は心から美華にたいして思う。




愛してるよ。



美華。



 そして次の日。

いつもより朝を早く起き、彼女を迎えにいった。


今日は私が彼女を支える番。


そお気合いを入れ準備をし走って彼女の家へ向かう。


 ピンポーン!


チャイムを鳴らした。


すると、いつも通りの明るい美華がドアを開け元気に口を開く。


 「おはよー!唯愛!」

そお言って私に飛びつき抱きしめてきた。


支えるつもりできたが、逆に私が支えられているような気分。

すごく元気。


 美華「よおし!今日も二人でいい一日にしようね!」


 唯愛「うん!」


二人は前みたいに手を繋ぎながら学校へ向かった。

もう隠したりはしない。

別に周りがどう思おうと関係ない。


私たちは私たちなんだから。


そう思い仲良く登校する二人。


校庭にはクラスの人がいて久しぶりに登校する美華の事を見ていたが何も言ってこない。


彼女の芯の強さに太刀打ちできなかったのだろう。


そして下駄箱で靴を脱ぎ階段をあがる。


するとその先の廊下に人混みが...。



 「キャーキャー!!」

と黄色い声を出し喜んでいる生徒たち。


 「君たち離れなさい!止めないか!」

怒鳴り声をあげる教頭先生。


異様な空気。


私達も何事かと思い、人混みを掻き分けてその中の様子を見ようとする。


するとその先には...。





圭とあの人が...。




キスをしていたのだ。

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