【若い従者の素質①】
投稿できていると思ったら、投稿できていませんでした。
申し訳ございませんでした~!!
また、今後の投稿は確実に不定期になります。
のんびりと執筆させていただきますので、ご容赦くださいませ。
屋外で二人の賊を始末したカイルはウィルラドの部屋に急ぎ戻った。
窓から部屋に戻ったカイルは二つの人影を目視し体を硬直させる。
二つの影もカイルに気づいたのか、どこからともなく現れたように見えたカイルを視認し体を強張らせた。
二人組の賊は、2メートル弱の大柄な男と少し小柄な男だったが、
どちらも平均からさほど外れていない体格だ。
先に意識を集中させたのは侵入者の賊の方だったが、カイルも一瞬遅れていたけれどすぐに意識を戻し窓から少し離れた場所で寝ているウィルラドを確認する。
よかった。
賊の侵入が静かだったからかよく眠っていらっしゃる。
このまま睡眠の妨害をせずに目の前の賊を始末出来ればいいけど、、、。
この状況でウィルラドの睡眠を妨害しないという事を優先しているあたりまだ余裕があるのか
それともいの一番に考えただけなのか、、、
カイルの意識はすでにウィルラドからは離れ侵入者たちを見据えていた。
後ろ手に窓を全開にし、部屋の入口側にいる賊へ全速力で近づき二人の口を塞いだかと思うと、窓へ思いきりぶん投げた。
口を塞いだ時に声を出しても音が口から出ないよう防音の魔法を掛けている。
叫びが声にならない賊は簡単に外へ落ちていく。
賊を追おうとした時、カイルは旦那様の言葉を思い出した。
『対処できない事や困ったことがあれば、場を離れるのではなく魔法などで近くの者を呼びなさい。ウィルラドの側から離れる時は離れる他無いときのみとする。』
今回も試験のはずだから、ここで対処できない場合はウィルラド様の従者として失格という事になるのでは。
試験じゃ無いわけがない、従者としての資格を問われていると思い込んでいるカイルは、ウィルラドの従者として合格するための最善を考える。
今回の賊は、僕の警戒を搔い潜って侵入してきた。
という事はこのまま追っても直ぐに始末が出来ず長引くかもしれない。その時ウィルラド様のお傍には誰もいなくなってしまう。
さっきの賊以下のゴミはすぐに始末できる事が決まっていたから問題なかったけど、外に出たがために今の賊をウィルラド様のお部屋に入れてしまったともいえるし、、、。
ウィルラド様のお側からはもう離れるわけにはいかない。
狙いがウィルラド様と仮定するならば、必ずお守りせねば。
でも、なぜ部屋に入りすぐに攫って逃げなかったのか。
それとも、侵入と同時に僕と遭遇したのか、、、。
感知できていなかったから、そこら辺が全然分からない。
もし対処できなかったとしても、魔法でもなんでも旦那様へ伝える方法はいくらでもある。
今は、この部屋に賊を入れない事を優先しなければ。
そして、ウィルラド様の従者として認めてもらわなければ。
この間わずか数秒ほどの思考であったにもかかわらず、賊の一人が既に外の窓枠に手をかけているのが見えた。
窓を締めていなかったため、カイルは窓から下半身を外へ放り賊を蹴り落としてから部屋の中から窓を閉める。
厳重に固定の魔法を掛け、窓ガラスが今の形から動かないようにした。
カイルでは部屋全体を防御するための魔法は使えない。それでもやりようはいくらでもある。
試験なら助けは最後の最後まで来ないだろうし、現状を維持しているだけでは合格にはなれないはず。
ウィルラド様を起こさずに賊を処理する方法、、、。
そうか!
僕が静かに対処するんじゃなくて、ウィルラド様に聞こえないようにすればいいのか。
カイルは思いつくとすぐに動き出した。
ウィルラドの周り、半径3メートル程に防音魔法を掛ける。
さらに衝撃吸収が出来るよう二重に魔法を重ねてかける。
魔法の発動時は魔痕の消費は無いが、魔法の維持をするためには体力が吸い取られるような感覚がする。
そのため、魔法発動中に動くとなると錘を体に巻き付けたような状態で普段よりも動きずらくなる。
少し体の気怠さはあるけど、これぐらいなら問題ないな。
魔法を掛け終わり体の調子を確認していると、先ほどの賊が窓を破壊できないのを確認すると、左側の壁を壊して侵入してきた。
ボコッ。(鈍い音)
そんな賊の侵入を露ほども確認せず、すぐさまウィルラドの方を振り向き確認する。
よかった。
ウィルラド様は今も健やかに寝ておられる。
これで気兼ねなくぶちのめせる。
再度部屋に侵入してきた賊を見据える。
身なりでは判別できないけど、壁を壊した能力と言い身体強化ぐらいは使えるみたいだ。
身体強化とは、一般的な身体能力を飛躍的に強化する魔法の事だ。
人族では「無」の魔痕を使って強化する。
平民でも身体強化は使えるようになると、以前のギルドに侵入している時に聞いたことがある。
外の魔力、魔素を使用しないから使い方さえ学べば誰でも習得できるらしい。
人族では「無」の魔痕を使うから、他の種族はどんな強化の仕方かまでは分からなかったけど。
実際ヴァンラーム領の騎士達は皆使えるし、僕も使える。
誰でも使えるが、だからこそどれほどの能力になるかはその人の努力次第で推し量りづらい。
壁を壊した後の賊を観察していると、大柄な男の方が懐から短剣を取り出し突っ込んできた。
これ以上騒がしくされるのは嫌だな。
深く眠られているから大丈夫だとは思うけど、ウィルラド様が起きてしまわれるかもしれない。
身体強化を使っているからか動きが速い。
破壊された壁からウィルラドの側にいるカイルまで、5メートル以上は離れていたにも関わらず、瞬く間に数センチの距離まで詰めていた。
だが、カイルは距離を詰められた時には既に半歩右にずれており、体を少し翻すと大柄の男の手を叩き短剣は床に落ちた。
余りにもあっさりと武器を落とされ、大柄の男は呆気にとられる。
後ろの小柄な男からはこちらが死角となっていてよく見えなかっただろう。
「水玉」
カイルが小声でつぶやくと二人の賊が喉を抑え苦しみだした。
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