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おはようの子とファストフードの人
「おはようの子」
朝、学校にいこうといつもの道を歩く。
すると背後から声をかけられた。
振り返ると三つ編みのセーラー服の女子生徒。
クラスメイトだ。
「童貞くん、おはよう」
僕はビックリした。
いつも話さない女の子だからだ。
「あ……お、おはよ」
ニコニコ笑っていた彼女を見て思った。
この子、僕に惚れているかもしれない!
「ファストフードの人」
映画の試写会に当たった。
試写会は夜の7時前に上映する。
その前に食事をとっておきたかった。
映画館近くのマク●ナルドに入って、単品でハンバーガーを二つとジュースを頼んだ。
するとカウンターのお姉さんが商品を持ってきて、こういった。
「あの、よかったらこれ食べてくれませんか?」
トレーを見ると注文したものとは別にアップルパイがのっていた。
「え? 頼んでないですけど?」
「よかったら……」
お姉さんはニコニコ笑っていた。
驚いた僕はこう思った。
この人、僕に惚れているかもしれない!