第一章 ep8 神の領域
「こんにちは、私は作者の神凶零です。突然で申し訳ありません。さて、この話の主人公のショウは今神様と会話をしています。しかし、これは普通の世界にはあり得ないことですよね? まぁ、異世界だからですけど。
そして、ショウ自身はまだ気付いていませんが、彼自身の能力は簡単に世界を潰すこともできます。(させませんがね、)とにかく、多分ですがこの話はまだまだ続きそうです。(続けるつもりです。)それでは、彼らの物語を覗いて見ましょう。」
ショウはベッドの上で目を覚ました。強い光がピンポイントでショウの顔に当たる。
(眩しいな、あれそういえば俺は神様となにかを話してたはず、)
しかし、部屋を見回してもそこには誰もいなかった。
(俺は、話してる最中に眠っちまったのか、)
ベッドから起きようとすると、また体の上に重いものが乗っている感覚がした。
(あ、なんとなくだがなにがあるのかわかる気がする。)
ゆっくりとベッドの毛布をめくってみると、
「すぅ~、すぅ~」
(こいつほんと気持ち良さそうに寝るよな。)
クロナがショウのお腹の上で丸まって寝転んでいた。
「おい、クロナ起きろよ。」
「ん、もう少しだけこのままで。」
「勘弁してくれよ、さすがにこれはあいつの正拳が飛んでくるから。」
「にゃらしょうがにゃいね。」
ゆっくりと体を起こしたクロナ、すると
「おい、」
「にゃに? ショウ」
「お前、なんで服着てないんだ?」
「クロナは服着ない方が寝れるから、」
「いや、だからって俺の腹の上で寝るなら服くらい着てから寝てくれよ。」
「しょうがにゃいな、今度からはちゃんと着て来るよ。」
「約束な、」
「うん! 約束。」
そして、ショウとクロナはいつも通りの朝を迎えたのだ。
(そういや、神様こんなことを言ってたな。)
───数時間前、ショウと神様は異空間? で話をしていた。
「なぁ、一つ聞いてもいいか」
『どうぞ僕に答えられることならなんでも聞いていいよ。』
「この世界にはお前みたいな神様が他に何人いるんだ?」
『そうだね、僕を含めると神は全員で7人いるよ。』
「そんなにいるのか、」
『当たり前だよ、それならこの世界にはいくつの能力が存在している?』
(たしか、炎、水、風、雷、闇それから俺の能力の虹、あ、だから7人か、)
『どうやらその顔は理解した顔だね。』
「あぁ、つまりは、炎の神、水の神、風の神、風の神、闇の神、そして虹の神、最後は、」
『僕というわけだよ。』
「ん? まてよつまりこの国にも神がいるのか?」
『そりゃ、そうだよてっきり知ってるものかと思ったけど、』
「すまん全く知らなかった。」
『それなら、知っててもいいことだね、』
「どういうことだ?」
『それは、彼女に会いに行くといいよ。』
「風の神の名前かそれ?」
『そうだよ、』
「どこにいるんだ?」
『この国は五つの街に別れてるのは知ってる?』
「あ、知らん。」
『えーと、ならいま君のいる街から北の方角に進めば中心都市に着くからそこの中央の城にいるよ。』
「わかった、ありがとう。」
『あぁ、ショウ、』
「なんだ?」
『死なないように気を付けてね。』
「異世界の人間をなめるなよ、こんな所で死ねるか、」
───現在、
「さてと、中央の都市に神がいるのか、」
「神様? にゃにそれ?」
「あぁ、この国の神様だよ。」
「会いにいくの?」
「もちろん、挨拶くらいはしないといけないからね、」
「クロナも行く!」
「わかったよ。」
「嫌がらないの?」
「却下してもついてくるだろ?」
「うん!」
(ほんとクロナは素直だよな、)
そして、二人は部屋を出てサユリとマユミの元へと急ぐ、サユリは大広場の部屋で剣の鍛練をしていた。
(はぁ、はぁ、ショウみたいにもっと強くならなきゃ、)
「おーい、サユリ。」
「! ショウ、」
「なにしてんだよ、こんな場所で」
「修行ですわ、」
「修行? 剣のか?」
「そうですもっと強くならなきゃいけないから、」
「なら、その修行俺も手伝おうか?」
「え? いいんですか?」
「あぁ、いいよ久しぶりにサユリの相手をしたいと思ってたからな。」
「それなら、お願いします。」
「でも、修行は修行でもお前は風の技を磨かないといけないよな?」
「確かにその通りです。」
「なら、まずはサユリお前の得意な風の技を俺に当ててくれ。」
「は、はい。」
「遠慮はするなよ、全力でこい!」
「わかりました、ではいきます!」
「《神風!》」
(手合わせの時に使った技だな、でもやっぱり)
ショウはサユリの攻撃を片手ではじいた。
「そんな、見えないはずなのに。」
「いや、普通に見えてるよ。」
「え、見えているのですか?」
「うん、はっきりと」
「そんな、」
「サユリ、お前もしかしてだが、お前の持ってるその剣はお前には使いこなせてないんじゃないのか?」
「それはあり得ません、この剣は幼い頃から今に至るまでずっと修行を共にしてきた言わば相棒のような存在ですわ、」
「いや、多分だがその剣の凄さはわかるがサユリ自身がまだ未熟なんだと俺は思う。」
「ではどうしたら、」
「なら、サユリいま持ってる剣の持ち方を変えてみ。」
「こうですか?」
剣の持ち方を変えたサユリしかし、いまの持ち方では相手を切ることはできない。
「でもこの持ち方では相手を切ることはできませんよ、刃の向きが逆です。」
「いや、それでいい、その状態でもう一度さっきの技を出してみてくれ。」
「わ、わかりました。」
「《神風!》」
すると、シャキーン!! 部屋中のあちこちに切れ目が出てきた。
「嘘、いまのは切れ目。」
(どうやら、当たりみたいだな。)
「サユリ、次からはいまの持ち方で技を出すといい。」
「ありがとう、ショウ勉強になりました。」
「どういたしまして。あ、それとサユリ、マユミがどこにいるか知らないか?」
「マユミなら、この部屋を出てまっすぐ進んだ奥の部屋で本を読んでますよ。」
「わかったありがとう。」
「ショウ、急ごう。」
「あぁ、ちょっと時間食っちまったけどな。」
二人はマユミのいる奥の部屋へと急ぐ。部屋に到着し部屋に入るとマユミが本を読んでいた。
「マユミ!」
「ショウさん、クロナ、どうしたのですか? そんなに慌てて、」
「なぁ、マユミこの国には風の神が存在するんだよな。」
「えぇ、もちろん存在しますよ。」
「いるのは、確かこの国の中心都市だよな。」
「はい、よくご存じで、」
「俺はその中心都市に行きたいんだけど、どうすればいい?」
「そうですね、それなら私のグリフォンで行きましょうか。」
「え、いるのかこの世界にグリフォンが、」
「もちろんいますよ」
(さすが異世界、じゃなくてファンタジー世界だなこれは、)
三人は城の外へ行きマユミがピィー! と音をならしたすると、グオォ!! どこからともなく大きな鳴き声が聞こえてきた、上を見上げると、
「まじかよ、」
上空には大きな身体に大きな翼のグリフォンが飛んできた。グリフォンはマユミの前に降り立ちマユミに甘えるかのように頬をこすりつけた。
「もぅ、くすぐったいですよグリ。」
「グォゥ、」
「すげー、本当にグリフォンがいたんだな、しかしマユミがグリフォンになつかれてるし、」
「さぁ、三人とも速くお乗りになってください。」
「三人?」
「えぇ、ショウさん、クロナ、サユリの三人です。」
「え? サユリ、」
「さっきから、私はここにいますよ。」
「うわっ!! 驚かすなよ、心臓止まるところだったわ、」
「あ、ごめん驚かすつもりはなかったんだけど。」
「そんなことよりも、三人とも速くお乗りになってください。」
そして、三人はグリフォンに乗り出発の準備をする。
「マユミは、こないのか?」
「えぇ、まだ調べたいことがありますので、」
そして、ついに飛び立つ時がきた。
「マユミ、中心都市に着いたら、中央広場の城に行けばいいんだよな?」
「はい、そして城の門番の方に事情を説明して中に入り国王様にお会いになってください。」
「その国王に会いに行けば神に会えるんだな?」
「はい、では皆さんお気をつけて!」
次の瞬間、グリフォンが高く空を舞った、あっという間にマユミの姿がわからないほどに高く飛んでいた。
「すげー!」
「ショウなんだか、楽しそうですね。」
「あぁ、まさかこの世界に来て空を飛べるなんてな。」
「ショウ、クロナ高いところ無理。」
「それなら、俺の背中に引っ付いとけ落ちないように強くな。」
「うん、」
そして、三人の目指す中心都市に到着した。
グリフォンとは別れ三人は中央広場の城に向かった。
「あそこだよな、」
「多分、あそこですね。」
「マユミのお城よりも大きい。」
「そりゃ、国王の城だからな大きくてもおかしくはないな、」
そして、門番のいる場所に到着した三人、門番に事情を説明し、城の中に入る。
「さすが国王の城だな別格な感じがするな。」
「そんなことよりも国王様はどこにいるのでしょうか?」
城の中はマユミの城のおよそ100倍はあるくらいの広さ。
「貴方たちがマユミのお友達ですか?」
声のする方を向くと髪の毛の色が金髪に身長はショウと同じくらいの高さの上品なお姫様のような人が階段の上で三人を呼んでいた。
「あの人が国王様なのか? 女の子か、」
「女の子とは、初めて言われましたわ。」
「あ、すみません。」
「あ、いえ、怒ってはいません。ただ私のことを女の子として見てくれたのは貴方が初めてだったので、」
(いや、女の子というよりはどちらかと言うとクロナと同じくらいに長い髪形だしな、)
「マユミから、話は聞いておりますさぁ、こちらへ。」
国王についていき着いた場所は大きな扉の前だった。
「さすが国王様の扉は無駄に大きいですね。」
「えぇ、もう少し小さくてもいいと思っていますが、」
部屋の中に入ると、
「階段?」
部屋には中央に階段があるだけで、他はなにもなかった、不思議な部屋にショウは階段の奥の気配に気付いていた。その気配はいままで感じたことのない気配だった。
「ショウ様、クロナ様、サユリ様、ここから先私は行けません、貴方達だけでお進みください。」
「この先にいるのか?」
「はい、気を付けてくださいね。」
三人は長い階段を登り到着したのは、
「草原か?」
辺りは一面ただの草原の大地が広がっていた。
バチッ!! なにかの電磁波のような音がしたその瞬間、
「伏せろ!!」
ショウの声と同時に上空から鎌鼬が襲う。
「どこだ? あいつは、」
「ショウあそこ!!」
サユリの目の先には風の翼のようなものをまといこちらを睨む巨大な生き物がいた。
「あれが、」
「風の神しゃま?」
「あぁ、あいつの名前は【ガール】。」
「ガール、それが風の神の名前、」
風の神に圧倒される三人、これから神VS虹二人&風の戦いが始まる。