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ドラゴン・ドクター  作者: 西谷東
アルメニアへ
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来訪者

ミクトラン側からやってきたククルが、初めて来た場所に近い竜都南部に位置する辺境の町レインディア。

その情報を頼りに、クロスフォード子爵と部下たちは調査を進めていた。


「やはりオベリスクか……」


ミクトランへの道を隔てるゲートの存在。


「子爵閣下、ここより離れた孤島にもオベリスクの存在が確認されています」


「そうか……」


部下の報告を聞き、クロスフォード子爵はレインディア海岸の地図を広げる。


「そうなると、三ヶ所目は洞窟のあたりか」


この三角形の中央ーー


クロスフォード子爵は空を見上げ


「まさか、ミクトランというのは……」


「焦らなくても、ステラは無事だよ」


背後に少年の声。


「君は、テスカポリトカの」


警戒するクロスフォード子爵と部下たち。


青年は眼鏡ブリッジを押し上げ


「僕は、ウィツィ。調査はここで中止させてもらう」


あなたには相応しい役目がある、と続ける。


「それは、一体どういう……」


訝しげな表情を向けたクロスフォード子爵に


「竜王に伝言があるーー王立アカデミーの生徒ステラの解放条件として、二重楽器(デュオ・アンストリュマン)の所有者をアルメニア近くの廃村ファティマへ連れてくること」


ウィツィは、淡々と告げた。


✳︎✳︎✳︎


後日、クロスフォード子爵からの報告が竜都にもたらされた。


「父上、これはどうみても向こうに有利なのでは?」


苦言を呈するグランに


「うむ……おそらくは、ファティマでアルメニアへの道を開かせることになる」


竜王フナブ・クーは、長い首を上げた。


「今の我々には、進むしかない」















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