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ドラゴン・ドクター  作者: 西谷東
アルメニアへ
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血の干渉

二重楽器(デュオ・アンストリュマン)アレスがヨアルリに奪われたのと同時、竜都を襲っていた神獣たちが一斉に引いた。


グランの執務室で、ククルとセノーテは報告を聞いた。


エルカナ森で負傷したマティアとジルは病院で手当てを受けてる。ラケルタの猛攻に苦戦しているカエルレウム公爵と王立アカデミーの上級生たちの元には、セトとアルドルが向かった。


「ステラさんは、テスカトリポカの手下に?」


セノーテに聞かれ


「我々への牽制だろう」


グランは、深いため息をつく。


「ウェルテクスが、ウィツィに……」


守護竜であるウェルテクスを奪われ、ショックを受けているのはマティアだろう。


「あの、マティアさんに会いに行っても」


「……ああ、手当ては終わっている」


後は心の問題だ、とグランは言った。





✳︎✳︎✳︎



グランと共に竜王の間に向ったセノーテと別れ、ククルはマティアがいる病院に向った。



その途中、後をつけて来る黒猫ルナに気づいた。



「このクソ猫め……」



逃げ出したククルの手首に



(頼む、気づいてくれ)



ルナ中に居るアズールは、飛びついて噛み付いた。



「いっ……」


ルナの口に流れたククルの血を介して


「四大貴族の娘だ」


「見せしめだよ。見せしめ、あいつら人間のこと見下して」


ガラの悪い男たちーー床には大量の血痕。


後から来た女性が、大声で嘆いている。


(あれは、コアトリクエ校長……?)


「これ以上、踏み込まないで」


日傘を持った少女に拒絶され、アズールは現実に引き戻された。



ククルが思いっきり振り払った影響で


「ちょっとは、手加減しろ」


ルナーーアズールは、地面に落ちる。


喋った黒猫を前に


「……この常に不機嫌な声、アズール?」


ククルは眉を寄せた。














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