表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドラゴン・ドクター  作者: 西谷東
火竜の騎士
40/74

蠢く影

ミクトラン・鳥籠(チェチェンイッツア)、水鏡の前。


「レイクフォルトだって?」


水面の揺らぎと共に発せられた声に、ウィツィは眉を寄せる。


「兄さんの方は、放っていいわけ?」


<ええ、先にこちらを抑えさせていただきます。それに、五個揃わないことにはアルメニアには行けませんからね>


再び、水面が揺らぐ。


「こっちは、司祭が準備やらで慌ただしいよ。父さんは、相変わらず寝てるし」


取り込んだ第二王子が馴染まないのか、とウィツィ。



「今使ってるのって、確か教員の女だっけ?」


<あれは、捨てました。私が影から抜けた時の記憶障害で、怪しまれています>


他の教員が目を光らせて動きにくい、と続ける。


<人質に出来そうな、いい子が居まして>


「……本当、ヨアルリって女の影に入るの好きだね」


眼鏡のブリッジを抑え、ウィツィは溜息をつく。


<可愛い女の子の方が、油断してくれるんです。ウィツイ様、お願いがあるんですがーー>




✳︎✳︎✳︎



「ステラ、家族に連絡か?」


水鏡の部屋から出てきたステラに、ロスが声を掛ける。



「はい、ちょっと話がしたくなっちゃってぇ」


ホームシックってやつでしょうか、とステラが笑う。


「それじゃあ、そろそろ集合時間ですので」


「おう、気をつけてな」


ロスは見送ると


(一応、確認しておくか)


生徒は疑いたくないが、と呟いた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ