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ドラゴン・ドクター  作者: 西谷東
プロローグ
4/74

竜城

「セノーテ、何をしてるんだ?」


壁際に隠れている妹を見て、精悍な顔立ちの青年が訪ねた。


「ぐ、グラン兄様」


ちょっと外を見てたら凶暴な鳥と目があった、とセノーテは答える。


「ほう、鳥か……それより、これから竜舎に行くが一緒に来るか?」


第一王子にして、竜王騎士団の団長グラン。

遠方に神獣退治に出た部下の帰りを労いに行くつもりだ、と続ける。


「わたしも、行きますわ。気になることもありますし……」


「お、好きな男でも出来たか?」


茶化すようにグランが言うと


「兄様なんて、知りません」


セノーテは、頬を膨らませる。



✳︎✳︎✳︎



ウェルテクスの背中から降りると

「ふう、ようやく一息つけますねぇ」


ステラが溜息をついた。


「……そうだな」


マティアが頷く。


「じゃあ、オレは少し寝る」


そう言って、ウェルテクスは竜舎の奥へと向かう。


キョロキョロと周りを見ながら


「竜がいっぱい……」


歩き出したククルに


「勝手に動くと、迷子になるぞ」


マティアが忠告。


「な、ならないっての」


ククルが、頬を膨らませる。


「マティア、ステラ。ご苦労だったな」


グランに声を掛けられ


「もったいないお言葉です」


マティアとステラは頭を下げる。


グランの背中に隠れてながら


「……」


セノーテは、ククルの方に視線を向ける。


それに気づいたククルは


「お前は、あの時……城から熱烈な視線を向けていた」


「こら、王女様に失礼だ」


顔を赤らめたセノーテを見て


「ずいぶんと、面白い鳥だったみたいだな」


グランは茶化すように言った。












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