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ドラゴン・ドクター  作者: 西谷東
火竜の騎士
35/74

適性

「人間の女には興味がない。俺は竜と結婚して、ドラゴン・ハーレムを作る」


堂々と語るセトに


「また、そのようなことを……」


火竜のアルドルは、溜息をついた。


「今回同行された王宮竜奏医師(ドラゴン・ドクター)のリリアさんは、家柄も申し分ありません。若に好意がある様子でしたのに、無下にして……」


わたくしは悲しいです、とアルドルは嘆く。


「いいんだよ」


セトは肩を竦めると


「姫さん、そろそろ出て来たらどうです?」


貴方の行動は団長にバレバレですよ、と続ける。



「……」


眉を寄せたセノーテの姿を見て



「このまま同行してもらいますよ。もう片方、捕まってる頃でしょう」


意地の悪い笑みを浮かべた。




✳︎✳︎✳︎





「この、クソ猫め……」


寮の通路の真ん中で丸まっているルナに


「ニャーン」


「ぐぐぐ……」


ククルは悪戦苦闘。


「よう、小僧」



夜中に出かけるのは感心しないな、とロスに頭を掴まれた。



「さて、校長にたっぷり説教してもらうか」


「離せー」


あの人苦手なんだよ、とククルが暴れる。


「あ、ロス叔父さん」


「よお、セト。久しぶりだな」


あいかわらずドラゴンマニアからしいな、とロス。


「叔父さんこそ、久しぶり」


以外と教師の仕事も長続きしてるな、とセト。


ロスに拘束されているククルは、二人の顔を見比べ


「親戚……?」


「ロス教官と火竜の騎士セトは、叔父と甥っ子の関係ですわ」


セノーテが説明。


「じゃあ、マティアさんの同僚か。仲良いの?」


ククルが聞くと


「人間の女に興味はない」


堂々した答えが返ってきた。



「本当、相変わらずだな……仕方ねぇんだが」


溜息をついたロスに


「昔、何かあったんですの?」


セノーテが聞いた。


「……兄貴は、女好きでな。まあ、義理姉さんは、セトが小さい頃に出て行った」


それ以来、火竜のアルドルが母親の代わりをしていたこともあり


「見ての通り、のドラゴンマニアになってしまった」




✳︎✳︎✳︎






王立アカデミー・校長室




「まったくアナタがたは……」


溜息をつくコアトリクエ。


「まあ、やるとは思っていたが……こうもあっさりとは」


苦笑いするグランに


「兄様、知っていらしたのなら……私とククルを捜索に協力させてください」



「そーだ、そーだ」


セノーテはとククルは意見。



「……コアトリクエ校長、例の情報を二人にも」



「ええ」


グランの言葉に、コアトリクエが頷く。



「セト殿には、二重楽器(デュオ・アンストリュマン)の適性があります」






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