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日常とは
ニツキは考えていた。
(台風の様な子だった。なんかもう僕には全くよくわからないけど、とにかく何も無かったことにして、1日を消化していきたい。)
先程、アズサはニツキ宅を後にしている。散々ビビるニツキを宥め(あるいは脅し)、超克英雄とは何か、現在直面している人類の危機等を説明し、なにやら沢山の承諾書やら同意書にサインをさせ
満足気に帰っていったのである。
一人残されたニツキは、相変わらずのネガティブっプリで、全てを忘却の彼方へ消そうとしているというわけである。
「はぁ、やっぱりだめだ。もう終わりだ。きっと怖い人達が借金を取りに来て、払えないからって内臓を…おお、内臓をとられるぅ…」
ひとしきり悶えてるニツキ(主人公)余所に、窓からは容赦なく太陽光が差し込んでいる。それでも締め切っているのだからこの男大したものである。
そんな時、突然ニツキの指輪鳴った。
鳴ったのである。
あたかも携帯電話のように。プルルルと
「へ?」
指輪が鳴る、という事態に勿論着いていけないニツキ。