第五十話 わたし(俺)、次世代への影響
放課後の学園。
演習場には、新入生や中級生たちが集まっている。
わたし(俺)は中央に立ち、静かに観察する。
先ほどの暴走対応の結果が、全員の動きに影響を与えているのがわかる。
(判断は伝わる。理解もされる)
隣で、あの少女が軽く息をつく。
「皆、あなたを見てるね」
「うん」
わたし(俺)は微かに微笑む。
今回の演習は、ただの訓練ではない。
わたし(俺)の裁量を、次世代に伝える試みだ。
まずは簡単な魔力制御。
生徒たちは躊躇しながらも、指示通りに動く。
止めるべき瞬間、支えるべき瞬間。
わたし(俺)の動きと目線だけで、
行動が自然と連鎖する。
少女が小さく囁く。
「怖くなかった?」
少し考える。
「少し。でも、みんなの判断をまとめられる感覚がある」
視界に表示。
《裁量:次世代育成活用》
《影響範囲:学園全域+外部維持》
《支持:模倣・連鎖拡大》
《孤独:維持》
《心理影響:前世の反省を活かす》
中盤。
中級生が予期せぬ魔力反応で迷う。
わたし(俺)は最小限の指示を出す。
それだけで、彼らは正しい動きを選ぶ。
放課後、校庭。
「これで、皆が少しずつ学んでくれるね」
彼女がそっと肩に触れる。
「うん。前世の過ちは、今、少しずつ償われてる」
微かに頷く。
孤独でも、意味はある。
裁量は、ただ制度を動かすだけでなく、
次世代の判断力を育てる力となる。
視界に表示。
《影響:拡大中》
《次世代育成:進行中》
《裁量:正しく運用》
《孤独:維持》
そして、わたし(俺)は心の中で誓う。
「これからも、正しい判断で、誰かを守り続ける」
彼女は微笑んだまま、小さく頷く。
「ずっと見てるから」
孤独でも、
意味はある。
前世の悪行も、今の行動で少しずつ贖われる。
そして、この学園で培った裁量は、
未来を守る力になる。




