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ファンドマネージャー ~モンスターをM&Aして強くなる~  作者: 祐祐


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50/50

50話:投擲

 今日から4月になった。

 すっかり春になり暖かくなってきたな。

 そして今年も1/4が過ぎてしまった。


 でも4月になったからといってやることは変わらない。

 朝から鍛錬をして朝食を食べてから北の森で討伐を開始する。



 そこから4日間で約37万Gを稼ぎ、借金は1,981,470Gまで減った。

 ようやく一番大きな位の数値が1になったけど、まだまだ先は長いな。


◇◇◇


『スキル 投擲 を獲得しました』


 翌日も毎朝の鍛錬を続けていると、突如スキルを獲得した。

 1月中旬から投擲の鍛錬を始めたので、2ヶ月半くらいで獲得したことになる。

 剣術が1年ちょっとかかったのに対して早いな。

 鍛錬の仕方が良かったのか、レベルアップとステータスの上昇が関係しているのか。


 スキルを獲得したのでどう変わったのかを確かめるために、ジャイアントラットの皮で作られた球を一番小さいポケットを目掛けて投げる。

 いつもは成功率50%くらいだが、今回は1回で入った。

 偶然かもしれないのでいつもより倍の距離から3回連続で投げてみた。

 すると3球ともポケットに吸い込まれていった。


 それなら走りながら、ジャンプしながら、転がりながら、と色々と試してみるが、余程体勢が悪い時以外はポケットに入っていった。

 これは明らかに命中率が上がっている。

 戦闘でより便利に使えそうだ。



 その日の討伐ではいつもよりも投擲を多く使い、遠くからモンスターの目を狙って石を投げてみたが、ハニービー以外には50%くらいの命中率だった。

 ハニービーについては何故か避けられたが、身体のどこかに当たり、機動力を大きく割くことができたのでこれで良いのだろう。



 討伐を終えて孤児院に戻りながら次を考える。

 鍛錬で狙えそうな欲しいスキルか。

 剣以外の武器スキルはあっても使わないだろうし、戦闘に関係ないスキルも要らない。

 魔法は欲しいが、取得方法は聞いたことがない。


 思いつくまでは今まで通り、剣と討伐を中心にやっていこう。



 孤児院に戻ると、ちょうど他の子も戻って来る所だった。

 そこでチタンとクリフにも会った。


「チタンさん、クリフさん。

 あの投擲の機材のおかげでスキルが手に入りました、ありがとうございました」


「おめでとう。あんな機材で良ければまた作るぞ」


「分かりました。何かあればお願いします」


 機材を作ってもらった時にお礼を伝えていたが、ちょうどいいタイミングだったので再度お礼を伝えた。


 朝にスキルを獲得したことを言えてなかったので、夕食を終えてセリアさんの元に向かう。


「ということで投擲のスキルを獲得しました。

 あの鍛錬で獲得できることが証明できたので、今後他の子に勧めやすくなったかなと思います」


「そうですか。おめでとう。

 他の子達は楽しみながらあの機材を使ってますし、使おうとしない子がいたら伝えてみますね。

 それで、投擲スキルを獲得して何を投げるのか決めたのですか?」


「あー、決めてないですね。

 今日は見つけた石を投げていました。

 小さいのでモンスターにも見つかりづらく、遠くから目をピンポイントで狙ってそこそこ当たって、モンスターの視界を一時的に奪えたので今後も使っていこうと思います」


「投げナイフとかを使うわけじゃないんですね」


「使った方がいいと思いますが、投擲の際に無くしたら嫌だなと思ってしまって。

 投げた後、確実に回収できればいいんですけど」


「なるほど。そうですねー。

 この前みたいに2人に作ってもらったらどうですか?

 ダメ元で聞いたら何か知ってるかもしれませんし」


「そうですね、ちょっと聞いてきます。

 ありがとうございました」


 セリアさんにお礼を言って院長室を出ていく。

 あの2人はどこにいるかな。部屋にいるといいんだけど。



 2人の部屋を順番に訪ねてみるが、どちらもいない。

 どこにいるんだろう、と思いながら歩いていると前から2人が歩いてきた。

 そうか風呂か。そうだよな、この時間は風呂に入る子が多いよな。


「チタンさん、クリフさん。お願いしたいことができました。

 今お時間ありますか?」


「おう、構わないぞ。俺の部屋でいいか?」


「はい、問題ありません」


 2人と共にチタンさんの部屋に向かう。



「それでどうしたんだ?」


 チタンさんのベッドに3人で座って話し始める。


「投擲スキルが獲得できたので、次は投擲武器を作って欲しいと思いまして。

 普通の武器だと投擲した際に無くすのが嫌だなと思っているのですが、何か良い考えはありませんか?」


「投擲しても無くさない武器ってことか。

 クリフは何か思いつくか?」


「そうだね…銛が近いかな。

 この間うちの師匠が作ってたけど、投げ槍の石突部分に穴を開けてロープを通していたね。

 あんな感じなら作れそうだけど、投擲武器に付けると結構な長さが必要だよね?」


「いや、無くさないようにってことなら、投げてどこかにいっても見つけやすいようになっていればいいんだろ?

 ロープを目立たせるとかすればいいんじゃないか?」


「それだと投げた時にモンスターに気づかれるよ。

 でも、ロープは目立たなくして、その先端に目立つ何かを付けるならそこまで問題ないかもしれないね。

 どうかな、ディックス」


「実物を見て、使ってみないとなんとも言えないです。

 試しに作ってもらうことはできますか?」


「構いませんよ。素材はどうしますか?」


「それならレッサーベアの牙と爪を用意します。どうでしょうか?」


「爪は曲がっていて投擲武器には向かないし、牙の方が投げて突き刺すのに向いているな。

 だから用意するのは牙だけでいいぞ」


「分かりました。レッサーベアの牙を用意します。

 あと金銭報酬は今回も渡します。いくらが適切でしょうか?」


「牙で投げナイフに加工するだけなら1つ500Gももらえれば十分じゃないか?

 クリフの方はどうだ?」


「チタンの方で穴も開けてもらえれば、ロープの素材代と手間賃なのでこちらもそれくらいの金額ですかね」


「分かりました。1つあたり1,000G支払います。

 もっとかかりそうだったら教えて下さい」


「おう!しっかりいいもの作るぜ!」



 話がついたので、チタンさんの部屋を後にする。

 どんな感じになるのか今から楽しみだ。


◇◇◇


 翌日は5日連続討伐の後なので休みの日である。

 朝から剣と討伐の鍛錬を続けて、夕食時にチタンさんを見つけてレッサーベアの牙を10個渡した。

 もう持ってきたのか!?と驚かれたが、色々と伝手があるんですと誤魔化しておいた。



xxxxxxxxxx

所持金:0G

借金:▲1,887,440G

xxxxxxxxxx

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