40話:レッサーベア再戦
休暇で心身共にリフレッシュした翌日。
今日から3月である。朝の空気が冬から春に少しずつ変わっていくように感じる。
鍛錬と朝食を終えて北の森にやって来た。
今日から何を目標にしようか。
ギルドランクをDに上げることは今年中はしない方針になったので、それ以外でやることか。
ひとまず、借金返済は進めていかないといけない。
あとはレッサーベアを余裕で倒せるように、戦闘経験をさらに積むこと。
この2週間くらいで強くなれたが、まだまだ強くなれるはずだ。
この2つはいつも通りであり、問題はそれ以外だ。
新しいスキルは欲しいが、それについては今まで通りに鍛錬と討伐を続けるしかない。
レベルアップとAcquisitionsは借金返済をしないとできない。
あとは何か良さそうな討伐依頼があれば受けるくらいか。
毎日チェックはしているが、日帰りで行けるような近場の討伐依頼はあまり無い。
もし見つけたら受けてみようかな。
とにかく、今日もモンスターをひたすらに討伐して沢山稼ごう。
できれば1体はレッサーベアを倒しておきたい。
昨日の戦闘では不意打ちによる先制攻撃をしたが、それ無しでもしっかり倒せるようにしておきたい。
やることを決めたので、いつも通りに走り回ってモンスターを探していく。
見つけたモンスターを全て倒しながら、先日レッサーベアを倒したあたりまで奥地に進んでいき、昼前にレッサーベアを見つけた。
今日は普通に四足歩行で歩いている状態だ。
先制攻撃はしないと決めていたので、迷彩を発動させずに、レッサーベアの遠くから足元に転がっていた石を投げつける。
石はレッサーベアの顔にぶつかり、レッサーベアがこちらに気がついた。
投擲も結構ちゃんと当たるようになってきた。鍛錬の成果が現れているな。
レッサーベアはこちらに向かって走り出し、巨体で突進してきた。
この状態から腕で攻撃するなら身体を持ち上げる必要があるはずなので、持ち上げないなら腕の攻撃を無視した形でカウンターができる。
レッサーベアは身体を持ち上げなかったので腕での攻撃は無いと判断して、回避は最低限にしてすれ違いざまに剣でレッサーベアの肩から尻までを切り裂く。
顔も狙いたかったが、顔を狙うと腕が近すぎて攻撃を喰らう可能性が高いと判断した。
カウンターはしっかりとレッサーベアにダメージを与え、じんわりと出血による赤い色が体毛に広がっていく。
カウンターを受けたからか、レッサーベアは立ち上がり、今後は二足歩行で攻撃を仕掛けてきた。
ここからは前回と同じだ。
しっかりと攻撃範囲を認識して、その外側から腕にカウンターを当てていく。
レッサーベアの動きは頭を使ったものではなく、力任せに腕を振り回すだけ。
しっかりと動き始めと攻撃範囲を認識していれば安定して避け続けられる。
数回カウンターを繰り返した所で出血が酷くなり、レッサーベアの動きが鈍ってきた。
そこで、攻撃してきた爪に剣を力強く当てて弾き返し、体勢を崩した所でガラ空きになった右胴に一閃を浴びせる。
剣は胴を深く斬り裂き、レッサーベアは前向きに倒れていった。
『All is Moneyの効果が発動しました。
経験値と素材がお金に変換されました。8,400Gを獲得しました』
よし。複数体を相手にするにはまだ早いが、1対1ならレッサーベアも問題なさそうだ。
その後も討伐を続け、1日でグリーンスライム4体、ハニービー7体、ゴブリン7体、レッサーウルフ3体、レッサーベア1体を倒し、合計76,100Gの最高額を稼いだ。
1日の討伐を終えて、いつも通りMoney is Allでグリーンスライムゼリー、ハニービーの針、レッサーウルフの牙・爪・皮・肉に変換して、冒険者ギルドにやってきた。
「いつも納品ありがとうございます。調子が良さそうですね。
でも、レッサーベアはレッサーウルフとは段違いに強くて、あなたが手を出すのはまだまだ危険ですから、無茶しないようにして下さいね」
「はい、あまり奥まで行かないようにします」
既に倒してしまっています、とは言えないけど。
知ったらどんな反応をするのだろうか。
見てみたいけど、それ以上に厄介なことになりそうなので我慢。
孤児院に戻ってからは、いつも通りにセリアさんに今日の報告をする。
レッサーベアを今日も無傷で倒したことを伝えると、
「もう毎日の報告は無くても大丈夫そうですね。
無茶だけはしないように気をつけて、活動していくようにして下さい」
セリアさんへの報告はこれで終わりということになった。
もちろん何かあれば相談するが、しばらくは何も無さそうだな。
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所持金:0G
借金:▲1,096,200G
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