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遺産

作者: しゆんた

億万長者の父はもう長生きできそうになかった。

父親は3人の息子を呼び

遺産の話をする。


皆よく聞け。わしはガンを患いもう長くない。

これから皆に一億ずつ与える

その一億で可能な限り富を増やすのじゃ。


一番価値ある者に

全財産を譲ろうと遺言を書いておいた。


では行くのじゃ。

そう言うと息を引き取った。



長男はそんなのオレの勝ちに決まってる

3人で一番やり手なのはオレなんだから

遺書にはそう書いてあるはずだ。


だが油断なく10倍にはしておこうか。

父の財産と合わせて

オレがこの国の勝者となる。


次男は考えた。

兄貴には叶わない。

ここは5000万渡して遺産の2割を貰って

辞退する取引をしたらよいのではないだろうか。


三男は頭の悪い男だった。

すぐに使い切ったと兄貴に報告した。


一年後。長男は10億持って次男は取引の誓約書を持って

三男は手ぶらで

父親の遺言を開いた。



長男よ。おまえは賢い。だからきっと金を増やして圧倒的に資産を増やしているだろう。

だがきっといつかわかる日が来る


次男よ。おまえも賢い。だからきっとうまい方法を思いつき遺産を得ようとするだろう。

だかきっといつかわかる日がくる。


三男よ。おまえは頭が悪い。だからきっと金を使い果たしてしまうだろう。

だが私のために涙を流し墓前にお供え物をするために

金を使うようなおまえが一番見どころがある。


家督は三男に譲る。

だが3人で協力してこの家を盛り上げていって欲しい。

長男よ。おまえの力があれば天下を取れるかもしれない。

だが天下を取るばかりが全てじゃない。

それがわかるときがきたら弟を助けてやりなさい。


次男よ。おまえの狡猾さがあれば、世を渡り切る事ができるだろう。だがそれだけでは足りないのだ。

それがわかる時が来たら弟を助けてやるのじゃ。


三男よ。おまえの優しさがあれば

この家がこの代で資産はなくなるとも名家となれるだろう。

兄二人に力を借りて

おまえのやりたいようにやりなさい。




10年後、この家はまわりから尊敬される一族になったそうな。

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