in悪魔城(見た目)
森の家の内装の話など。遊び心が暴走を始めた気がする。
カポーン・・・
チルチルチルチルチル
カポーン・・・
鹿威しかーい!
外観悪魔城だったのに裏切られたわっ!
障子に襖に板廊下に畳に座布団。
鎮座する私。ミカンっぽい果物をもしょもしょ。
中庭には枯山水。
火鉢(気候的に飾りっぽい)も炬燵もあるよ。
「外威嚇、中快適、これ鉄則」
いやなんの鉄則なのよ。
「古き良き生活尚良しよー」
いやいや、なんでやねん。
文明の利器もいる!少なくとも私はいる!
視界の端にその文明の利器っぽいものが見えてるんだけどな。
触りたいな。でも、私の知ってるものとは違うかもしれないしな。
リモコンないかな?あったら押すんだけど。
とそれとなく出入口の近くとか見渡してたら、
「これ、読む」
ゴスッ(腹部にダイレクト)
ち、チィさんったら相変わらずマイペース。
10センチくらいの厚みのものは、そっと手渡して下さい。
というか、炬燵あるんだからそこに置いたらいいんじゃないかなぁ。
座ってるのもあって、逃げ場ゼロで腹にダイレクトアタック。まぁよい。
はいはい、どれどれ。
『悪魔城のトリセツ』
ツッコミ疲れたのでスルーしまーす。
家電なんかに付いてくる説明書とほぼ質感同じかな。
紙で出来た小冊子のアレ。
たまに多色刷りもあるけど、これは黒一色刷り。
とりあえず最初のページをば。
「ようこそ異世界へ(ハート)」
ハートはいらん!
この先読むの嫌なんですけど。読むけど。
「ガイドに連れられてノコノコ付いてきてくれやがってコンチクショー。後悔するぞ。マジするぞ」
「私が言うのもなんだが、この家快適なのは置いといて、この世界怖すぎだから。ここに来ないで森の外出たら即死もんだから。あと、眷属なんかいらなかったわ。下僕と書いてご主人様と読む。プライベートなんてないんだぜ」
「まぁでも、この家に着いた時点で血をあげちゃってて眷属化してしまってるから逃げられませんけどっ」
「もちろん、悪いことばかりではないし、ここで生きていくのなら頼もしいパートナーではあるけれど、眷属にした魔物の性格によってはとても大変。どの性格が大変なのかは次のページ参照のこと」
うわー。
読みたくないわ。悪寒しかないし。どうする?読むけど。
「自己中心的なのを仲間にしたそこのあなた。良かったね。戦闘力は最大級だ。分別わきまえた良い関係を、頑張れば築けます。頑張れば。頑張ればね(ハート)」
だからハートはいらんわっ!