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in森の家

家?に到着するまで。

ちょうどいい湯加減ですね。

お風呂じゃないけど。

ずっと入ってても苦じゃないわ。

チィは触れなかったけれど、私は普通に触れますよ。

温めかな。温めでも熱い寄りの温め。良きかな。

勢いで服のまま入ったけど、服が水気を含んだ時独特のもっさり感がない。

髪をアップにする隙もなかったのでそのまま入ってるのだけど、

なんと言うことでしょう。

水から出すとすぐ乾く。

髪に水がまとわりつくあのずっしりもっさり感もありません。

これ、水じゃないのかも?


普通だと誰が言った?

私だよ!

普通じゃなかったよー、こんな水?お湯?普通じゃないよー。

掬えるけど、掬ったままでいるといつの間にか消えるとか。

なんなん?ねぇ、なんなん?

心なしか肌艶が良くなって、心なしか全体的にピカピカになって、全身ほかほか。

温泉がこの世界にあるのかはわからないけど、もろ温泉よ、これ。

1人ぐぬぐぬしていると、


「つぎいくー」


とまたしても強引にちぃに誘われ行く。

チィ、余韻って言葉は知らぬのだな?

もうちょっとぬくぬくしたかったとです。

腕をガッと掴まれて沼を上がり、あの不思議な木立を抜けた先に家がありました。

さて。

ここが童話でメルヘンなファンタジー(謎)なら、とても素敵なログハウスが出てくるのが定石だと思います。

童話的展開を期待したちょっと過去の私に告ぐ。

期待したら裏切られるぞ♪

なぜなら、


悪魔城が建ってるから。


「ラスボスの城?」


思わず呟いたわ。

ドーンと聳える塔と城とぞわぞわ広がる黒い森。

そして立ち込める霧。


「幻惑ー。ヒトこないー」


ええ、ええええええええ、そうでしょうね!


「城ホンモノー」


は?

いやいやいやいや、ソレは幻にしとかないとでしょうよ。

あと、待って。

さりげなく「ヒト」って言いました?

言いましたよね?

想像はあえてしないけど、ヒトと呼ばれる何かはいますのね?

ねぇチィさん。

私の戸惑いとか気後れとか朦朧とする思考とか完全放置でグイグイ引っ張って歩かれておられますが、お願いなので説明ぷりぃず。


「もう城着くのー。城で一服。着替えもあるヨ」


言い回しに懐かしき時代を感じるのは気のせいね。

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