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魔法少女はお年・・・?  作者: 赤い獅子舞のチャァ(実際の人物及び団体とは一切関係在りません)
8/22

誘拐事件?

陽子はすっかり不良をやめて、平和な学校生活・・・

そんな時・・・

           誘拐事件?

あれ以来陽子は、すっかり元通りになって居た。

私が勝手に魔法出掛けたストパーをそのまま維持し、最近はポニーテールにしちゃってたりする。

しかもお昼休みなんか私や恵美と3人で食べる様になって居た。

「ねぇ、マジでどうして急にスケバンやめたの?陽子。」

「う~、もういいでしょ、聞かないでぇ~~~。」

「ま、良いんじゃない?私も意味不明に虐められるのウンザリしてたしねっ♡」

「もうさとみまで、止めてよもう、ってなんで私が虐められてるみたいになってる訳?」

「「「あははははは。」」」

ここで突然、勘の良い恵美が鋭いツッコミをして来る。

「もう、突然不良辞めた陽子も訳分んないけど、さとみも急に性格がばば臭くなったと言うか、勝手に大人になっちゃったみたいでズルいし、二人とも何があった訳? もう、私一人置いてけぼりにする気?」

「えぇ?そんな事無いよ、恵美は何時だって元気ハツラツの栄養ドリンク見たいなキャッチフレーズの恵美で良いんだってば。」

「何その栄養ドリンクって!もう。」

恵美がほっぺを膨らませてそっぽを向くと、陽子がその様子を見て又笑う。

ほら、小学校の時の私達に戻れた、良かった良かった。

因みにあの後、私が魔法が使える事を知った陽子にも才能が有る事が判ったので、私が魔力の開発を手伝って居たりする。

----------

序でだけど陽子も漫研に入部して来た。

部員が増えた事で、正規部に昇格出来た漫研は、生徒会より部費を踏んだくる事に成功した、元々漫研を潰して書道部を作ろうとして居た生徒会長はかなり部費を出し渋って居たけども・・・

「さとみさん達のお陰で、こんなに部費が手に入っちゃいました!新しい漫画が買えますっ!」

とか言うダメダメ部長の広瀬愛子は安直にそんな事を言い出したので、部費をせしめる事に貢献した私はその発言力を利用して意見する事にした。

「駄目だよ、漫画読むだけじゃまた生徒会に嫌な顔されて廃部に追い込もうとされるだけだよ、皆で漫画を描く練習しよう?ね、私教えるし。」

「・・・うー、さとみさんが言うなら、頑張ります・・・でも私なんか特にホント下手糞だよ?」

「良いの良いの、練習したら上手くなるかもしれないし、広瀬さんは色んな漫画好きで読み漁ってただろうからシナリオ位は書けそうじゃない?

そしたら原作者で絵だけ誰かが描いたら良いじゃん!」

まぁ、当時余り原作者と原画作者が別な漫画はあまり例を見なかったが、それでも無い訳では無い。

タイムスリップ前の私の時代ならば、なろうサイトとかのお陰でそう言うコミックがかなり増えて居たけど。

しかも原作と原画が別になる事でクウォリティーがかなり高い物も多かった。

確か、原作と原画が二人一組で一つの漫画を描き上げるコンビ漫画家とかは割といた筈、藤〇不二〇先生とか、ゆで〇まご先生とか・・・

「後さ、読む方は、私も家から単行本持って来てあげるから、それで良いじゃん?」

ガラスの仮〇とか、ヤ〇スの鏡とか、キャン〇ィーキャ〇ディーとか、ベル〇イユの薔薇と言った少女漫画がメインだけど、マカ〇ニほうれんそうや、が〇デカと言ったギャグ系少年漫画が割と好きでいくつか持って居た。

最近ではDrスラ〇プなんかもお気に入りにしていた。

あと、将来の腐女子としてはやはり"るー〇っくわーるど"はしっかり押さえて居たのでうる〇やつら、とか、メ〇ン一刻なんてのも外せない。

このコレクションを提供するのはちょっと残念な気もするのだが、なんなら今の金持ちな私には大した出費でも無いのも事実なのでどうにでもなる。

もしも生徒会に認められなくても私がポケットマネーで運営しても良いとまで思って居た位なので、私が新しく買って来ても良いかなとまで思って居た。

でもまぁ余り派手に金使うと私の家が貧乏なのを知って居る恵美や陽子に色々バレるのであまり派手にはやらないようにしよう。

「さ、じゃあ今から、部費で漫画描く道具とか買いに行かない? 紙もいっぱい欲しいし、OGの先輩の残してったペンだけじゃ数も足りないし、鉛筆と消しゴムも欲しいしさ。」

私のこの発言に皆同意した、既に広瀬さんとどっちが部長なんだかと言った事態に陥って居た。

そのうちこの漫研でコスプレも流行らせてしまおうとか考えて居たりする。

女子ネットワークを使って端切れを校内中から集めてしまえば大したコストも掛からずにコスプレ衣装は作れる可能性が有るのだから此方は何時でも実行できそう。

画材屋を私は一軒だけ知って居たのでそこで一通り全員分揃え、学校に戻って来た私達は、早速絵の練習をしようと言う事になった。

スクリーントーンとかはある程度上手になってからで何とでもなるのでまだ買って来なかった。

ゴールデンウィークには思いのほか多かった部費で合宿したいと思ったんだけど今からではどこも予約で一杯だろうから夏にしよう。

漫研なのに合宿って意味あるのかって?

アリます、大アリですとも!見知らぬ風景をデッサンしたり写真撮って来て漫画の背景の創作等に使う資料にするもよし、温泉旅館の露天風呂の様子を覚えて来て絵に起こしてサービス回の背景として使うも良し、お土産屋さんでどんな物が売ってるかとか、何処で作ってるのか調べて見学しに行ったりとかするのも資料としては有効なんだからね?

自分の世界に籠って居ても大した物は描ける(書ける)筈無いんだよ。

例えば北海道の木彫りの熊、これも描けるように成っておくと、お土産選びが壊滅的なお兄ちゃんが修学旅行で何でかこんなもの買って来ちゃった的なシュチュエーションでクスッと言う笑いを取れる可能性も少なくは無いのだ。

情報は少ないより多い方が良い事の良い例ですね。

小説にしてもそうだし、色んな体験する為にも合宿旅行は良いと思う。

マジで夏に向けて提案しておこう。

どうせだから山形とか福島辺りまで行けたら、道中の電車や、青函連絡船とか、そんな物もネタに出来そうだし。

とか、考えながら学校へ戻る道すがら、なんか心の声受信してしまう、こんな時に・・・

「みんな御免、ちょっと先に部室帰ってて、買い忘れしたの思い出した、少しだけ部費頂戴ね。」

「何買い忘れたっけ?」

「雲形定規忘れた~、買って無いよね。」

「あ、うん、買わなかったと思う。」

「じゃ先帰っててね~。」

私はその場を走って戻り、さっき曲がった角を曲がってすぐの路地に入ってステッキを取り出し、制服を魔法少女衣装に物質変換し、声の方向へと箒で飛んで行く。

『ママどこ~? どこ行ったの~?』

迷子だ、それもこの方角だと、小樽のガラス細工でも見て回って居た観光客だろう。

暫く飛んで行くと、私の予想は外れで、小樽の手前の山中にその子は居た。

(人攫い?それとも捨て子?)

この位の子だと、きっとミンキー〇モは見ているだろう、コスチュームをオリジナルの物からミンキー〇モそっくりの物に変換して目の前に降り立つ、勿論髪の色や髪形もそっくりにした。

「どうしたの?迷子ちゃんかなぁ?」

「・・・!ミンキー〇モだ!あのね、目が覚めたら知らないおうちに居て、誰も居なかったからママを探してお外に出たの、でも誰も居ないの。」

私を見てぱぁっと明るい顔になった、心細かったのだろう、そこに来たのが自分の知ってる魔法少女の格好をしたお姐さんだ、無理も無いね。

しかし、内容的に人攫いの線が濃くなってしまった、面倒だけど仕方ないか、首ツッコんじゃったんだしね・・・

きっと、犯人もウッカリ目を離した隙だったのでは無いか?そうなると付近を探している可能性も有った。

「お名前は? おうちは何処か判る?」

「吉田なお、5歳です。 おうちは、千歳のおっきな牧場!」

ん?あれれれ?吉田さんでおっきな牧場?しかも千歳って、もしかして・・・

「ん~、もしかしてお馬さん育ててる牧場?」

「そうだよ、モモちゃん知ってるの?」

すっかりモモちゃんに成っちゃってるようだけど・・・

「うん、良く知ってるよ、競争するお馬さん育ててるとこだよね?」

「うん!」

間違いない、こりゃぁ確実に身代金目的の誘拐だわ・・・

ノー〇ンファームだよね・・・間違い無く・・・

そりゃねぇ、平成元年頃に3年位連続で高額納税者トップに君臨していた方の娘なら、今も既に金有るだろうから誘拐するにはもってこいだよねぇ・・・

既にすっげぇ巨大な敷地持ってるしなぁ・・・あの牧場。

ため息が出る程誰しも知ってるとこの娘を誘拐するってどんなおバカさんでしょう、呆れて言葉も出ない思いだわ。

「よっし、じゃあお姉ちゃんがおうちに連れてってあげる、しっかり摑まってね、箒で飛ぶからね~。」

「うん、ありがとうモモちゃん。」

完全にミン〇ーモモと思ってるようだ、言う事は守ってくれそうなのでその辺は有難いかな?

結構な距離が有るが、箒で飛んだらあっと言う間だ。

牧場の敷地内に下ろして、「私に連れて来て貰ったって言っちゃダメだよ、秘密ね。」 と一言忘れずに付け加えてその場を離れ、多分今頃血眼で消えた金づるを探して居るであろう誘拐犯を何とかせねば。

なおちゃんを見つけた森の付近まで行くと、いかにも怪しいおっさん達がうろうろして居た、こいつらかな?

多分、私の使用可能な魔法欄には幻術魔法は無いけど、イメージしたらこれまで色々と何とかなっちゃってたので何とかして見る事にした。

本当に何とかなったっぽい、なおちゃんの幻影を作り出す事に成功したのだ。(何とかなるもんだわね、これって魔法の書籍とか見ないでも何でも出来そうな気がして来たな・・・)

でも魔法の勉強はしといて損は無いので今度魔法図書館に入り浸ろう、特に合宿以外の夏休みに。

なおちゃんの幻影をうまく誘導し、怪しげなおっさん達を一カ所にまとめる事が出来たので、会話を聞いて見る事にした。

結果、やっぱり誘拐犯グループだった、と言うか、3人の競馬ファンのおっさんが3人集まって競馬で負けた腹いせに誘拐を企てた感じ?

・・・・アホなんじゃ無いかな?ただの・・・(汗)

人質が見つかった事よりも人質が無事で安心したと言う感じの会話してるし・・・

なんてゆるい誘拐犯だ。

おっさん達の目の前に降り立った私は、驚くおっさん3人組に向かって言い放った。

「あんた達、下らない誘拐して逮捕されて人生棒に振る位だったら競馬とかやめて普通に仕事して稼いだ方が良いわよ?」

「「「な、なんだおめぇは!」」」

「私はただの通りすがりの魔法少女!なおちゃんはもうお家に返して来ました! 今ならまだ迷子になったなおちゃんが帰って来たって程度で大事には成らない筈よ! もう諦めなさい!」

「や、やっぱり悪い事しちゃダメだよ、俺帰って仕事探すよ。」

「お、俺も、誘拐なんて本当は嫌だったんだ。」

「う、くそう・・・お前ら裏切る気か? この小娘、余計な事しやがって!」

「あら、私をどうする気かしら?」

「腹いせに犯してやる!」

「出来る訳無いでしょ? 私、空飛べるんだよ? ほらね?」

魔力を絞って空中浮遊をして見せると、

「そんなの何かのトリックだ!」

じゃあって事で、作り置きして置いた結界を作る魔石を投げつけて捕らえる事にした。

「ぐ、何だこれ・・・出せ、出せよ、あの馬のせいで全財産無くしたんだ、借金で俺は後は首括るしかねぇんだよ! お願いだから・・・たす・・・け・・・」べそをかき始めてしまった、こんな感情をこんな強く出されると私の心に直接飛び込んで来てしまう、きつい・・・

「わ、判ったわよ、良い?ちゃんと仕事見つけて、競馬とかおじさんには向いて無いから辞めるって約束してくれるんだったら助けてあげる!だからちゃんと約束してよ?いい?」

「ほ、本当だろうな、ウソだったら容赦しないぞ。」

「どう容赦しないの?私に指一本触れられない癖に。」

「う、くそ。」

「良い?これは対等な取引じゃ無いの、私はもしおっさんが私の言う事聞かずに博打でもう一度大損した時には、おっさんなんか何時でも犯罪者として警察に逮捕して貰う事だって出来るし、両手両足ぐちゃぐちゃにしてその場に放置する事だって出来るの、もしも約束破ったら、その時は・・・」

「わ、判った、ちゃんと約束守るから・・・」

「言っとくけど、おっさんの思考パターン覚えたから約束破ったらすぐに目の前に現れるわよ。」

「ああ、もう助けてくれるってんなら嬢ちゃんでも何でも女神様と思って崇めて誓うから・・・本当に、助けて・・・」

又涙を流したおっさんを見て居たら、これなら助けてあげても良いかなって気になった。

3人に、一つづつ、魔力で作り出した10カラット程度のルビーを手渡し、3人とも約束破ったら手足の骨ぐちゃぐちゃに折ると怖い事を言って約束をさせて、箒に載ってその場から飛び去った。

まぁ、思考パターン覚えた、とか、手足ぐちゃぐちゃに折る、とかは脅しだったけど、あの様子ならもう二度とあんなことはしないだろうし、約束も守るだろう。

それにしても、魔力コントロールもうまくなって魔石精製も思い通りの大きさに出来るようになったなぁと実感した。

大急ぎで帰って、雲形定規を人数分買い、飛んで学校へ戻った。

「遅かったね、さとみ。」

「御免、ちょっとお腹痛くなっちゃって画材屋さんでトイレ借りてた。」

「さとみお腹弱いよね~、結構良くお腹壊してない?」

「うん、お恥ずかしながら。」

一週目の中学時代、私は本当にお腹が弱かった訳では無く、陽子に虐められないように隠れる為の口実でお腹が弱い事になって居た。

まさかこんな所で良い訳に使えるとは思わなかったが、そのまま使わせて貰うとしよう。

何にせよ事件も解決、良い訳も問題無し、良かった良かった。

この後割と遅くまで絵の練習をみんなでやった。

陽子と恵美も、「さとみって結構絵ぇ上手かったんだね~。」

等と感心しながら練習して居た。

皆様の御意見、ご感想、誤字報告等お待ちしております。

後気が向いたら評価してね~

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