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ティーシェラン戦記  作者: 鈴木誠也
第3章 軍を強化しよう
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ルーン業革命

今晩も多分投稿します。

ご期待ください。

 主人公と舞雷九さんは目玉が飛び出る程見開き、口は卵丸々一個入れてもなお余裕がある程ポカーンと開いていた。

 この状態が数十分続いたという。


 数十分後。


 「「マジでええぇぇえぇぇぇぇぇ!!」」


 アイテムはルーンを彫ることで、多種多彩な機能がつく。

 それはルーンの数と種類によって効果の程度と系統が決まる。

 それを無制限で彫れるなら、無制限に強くできることを意味する。

 もしかしたら、某西ヨーロッパの国に倣って『無敵艦隊』と呼べるかもしれない。


 「一回落ち着け。ったく、驚くなと言っただろ。話聞けよ。

 急に黙るわ、急に叫び出すわ。最後まで説明させろ。そして大人しくされろ。」


 今度は主人公も舞雷九さんも完全に黙った。

 もし今、可哀相な騒がしいメンバーが入って来たなら。王国二大権力者は躊躇なく朋友を手にかけるだろう。

 それ程までに、これは少しも瑕疵を許さない案件だから。


 「無制限って言ったけど、本当に無限に彫れる負けでもない。数百万は余裕にできる、今の第一艦隊の戦艦のルーンの最大数でさえ五十二万三千三百二十八個であることを考慮すれば、これは大変な進歩だ。」


 主人公と舞雷九さんは発狂することを抑える為に我慢に我慢を重ねた。

 普段なら主人公は奇声をあげながら奇妙な踊りをしていただろう。

 しかし、騒ぐなとの指示をいただいている以上は静かにしなければならない。静粛を遮る不届き者がいれば、全力で瞬時に始末しなければならない。


 「一千万以上も工夫を多少重ねれば、まぁできるだろう。第一艦隊なら一つの戦艦に六千万は彫れると俺は見込んでいる。

 だが、それ以上は、無理だ。」


 破亜斗さんはなんとも悔しそう言った。

 建国以来、戦艦の発明は最大の功績とされてきた。それは今でも変わらない。これからも変わらないだろう。

 これから二国を征服したとしても、世界征服を実現したとしても、王国の存続を守護してきた『艦隊』の存在は至高。

 それを発明する功績もまだ然り。


 その戦艦を今までの数十倍、数百倍に強化することは国の領域を倍にすることよりも偉大な功績である。


 「まぁ、それも今では、の話。もう少し研究と実験を繰り返せばもっといけるだろ。

 一番重要なのはそこではない。」


 ニ名揃って、はて?となった。

 これよりも重要な話があるだろうか?

 さっきは我慢して得た静寂だとすれば、今は誰もかもが呆然としている沈黙。

 

 唯一、それを関係ないとばかりに言葉を発する者がいた。


 「多分、ルーンシステムが一部なくなっちまったんだよ。

 前はさ、どんなに大きいパーツに小さいルーンを彫っても、五つしかロットがなければそれ以上は彫れない。

 逆に、手のひらサイズのパーツでも、二十は余裕で彫れるヤツもある。」


 ゲーム時代の当たり前の話で、誰も驚きはしない。

 さっきまでの茫然自失を決めていた二名も、やっとまともな話を聞いて冷静が戻ってきた。


 「結論を言えば、パーツの面積が許す限りは無制限に彫れるってことだ。

 そして、ルーンを彫るのに結構金がいる。だから予算をくれ。」


 話を聞いた後、冷静に考え込む一名と「ちょっと狂喜の舞をしてくるから、あとはナポリタンさんに任せるね。」と倉庫の端っこに向かった一名。


 考え込むこと約十分間。

 主人公は遂に思考の檻から帰還した。


 「本当に百倍にしなくていいですか?ラーさんに話せば承諾してくれますよ。

 艦隊の進歩は王国の繁栄に繋がりますからね。」


 「だからいいって。今は三倍くらいで足りてる。

 あっ、でもこれから何が起こるか分からないからな。そん時の予算はよろしく。」


 「分かりました。では『銘文(ルーン)』関係の職業を持っているメンバーを集めてきます。

 生産プレイヤーは結構多いですから。戦闘プレイヤーも増えてくれればいいけど。」


 「そんじゃ、そこんとこはよろしく頼んだぞ。ついでにラーメンさんに報告しといてくれ。」


 「あっ、ヤバい完全にラーさんに報告するの忘れてた。これから報告してきます。

 予算の方はもう調節しましたので、ルーンの研究や実装に励んでください。」


 「おお、頑張るわ。」


 主人公は身体能力向上系統のスキルをフルに使って、音速レベルで颯爽に『玉座の間』に向かった。


 舞雷九さんは狂喜の舞をまだ踊っていた。

次話は多分新章に入ります。

もう1話増えたらごめんなさい。


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