佐藤君と木下さんのラノベ談義
〇題
佐藤君と木下さんのラノベ談義
〇あらすじ
(第一話の書きかけ)
本のページをめくる音、ノートにペンを走らせる音。
ここは茂野柿高校の文芸部室。
定期報告のある月末以外は部長の木下さんと副部長の僕こと佐藤の二人きりだ。
ノートに小説のプロットを書いていると、パタン――と本を閉じた音が聞こえ、唐突に木下さんの疑問が降ってきた。
「ねぇ、砂糖君。砂糖君は『なろう』、えっと『小説家になろう』でライトノベルを書いているんだったわよね?」
木下さんはファサァ―っと擬音が聞こえそうなくらい様になった仕草で髪をかき上げながら言った。
「そうだよ、今もプロット書いてる。ちなみに砂糖っていうのは僕のPNペンネームであって、実際に呼ばれると何かこそばゆいから普通に佐藤に戻してくれない?で、えっと急にPNで呼んだりなんかしてどうしたの?」
基本的に木下さんは話しかけられないと会話をしない。仲のいい僕とでさえそんな感じなのだ、他のクラスメートとかに関しては推して知るべしってとこだ。
「では砂糖改め、佐藤君。質問させてもらっても宜しいかしら?」
毎日顔を合わせているとはいえど、木下さんからの質問とは珍しいコトもあるものだ。
「何でも聞いてよ」
僕の返答を聞くや否や、木下さんはバックからスマホを取り出すと、ちょっと操作して僕に画面を見せた。
スマホの画面には、日ごろ見慣れた「小説家になろうの日刊総合ランキング」が映っていた。
木下さんは僕に、普通の・・・小説好きとしては当然の疑問を投げかけた。
「佐藤君、なぜこれらの作品の主人公は転生したのかしら? 転生する必要性はあったのかしら?」
僕はなろうの一読者として、そして一作者として答えるとしよう。
「木下さん、その質問に答えるにはまず、主人公の『型タイプ』について説明する必要があるね」
僕は立ち上がると、ガラガラと部室のホワイトボードを木下さんの前に来るように移動させた。
「まず、僕が思うにライトノベルの主人公には二つのタイプがある。共感きょうかん型と憧憬どうけい型の二つだ」
ホワイトボードに「共感型」、「憧憬型」と書き込む。
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共感型 憧憬型
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木下さんの方にふり返る。
「それじゃあさっそく説明していくよ。共感型というのは読んで字のごとく、作品を読んでいる読者が主人公に共感して、自分自身を重ね合わせていくようなタイプの主人公のことだね」
「木下さんは恋愛小説って読んだことある?」
「ええ、何度か……。何がいいのかよく分からなかったわ」
なるほど。木下さんは恋愛小説はダメなタイプかってああ!そうか。
「木下さん。
〇その他
特になし
〇なぜ書いていないのか
エッセイにして書いたほうが書きやすい(投稿済み)。
木下さんが俺ガ〇ルの雪〇下雪乃の劣化版になってしまった。