四部
・・・
僕知ってるんだよ
みんなが嘘ついていること
え?
嘘だろって
そんなことないよ
じゃあ
君が考えていること
あててみようか
お前なんか死ねばいいのに
ほら
当たってるでしょ
え?
わかっているなら
早く死ねよって
いやだよ
僕は
生きるよ
僕は
お前を殺すまで
僕は
死なない
でも
それが終わったら
何が残るのかな
何か手に入るのかな
違うよ
無償の行い
無償なんだ
僕の行動は
無償なんだ
だから何も残らない
・・・
・・・
・・・
嘘をついたんだ
この間
そうしたら
殺された
・・・
・・・
・・・
嘘をついたんだ
昨日
しかたなかったんだ
いいわけしたくないけど
嘘をつかなかったら
僕はあいつを殺してた
だから
嘘をついたんだ
でも
僕は殺された
・・・
・・・
・・・
嘘っていいよね
誰も知らないできごとが
僕の中でおきている
誰も理解できないんだ
だってそれは僕の
嘘だから
だってそれは僕の
中でしか起きていないから
だから
嘘っていいよね
僕だけしか知らない
・・・
・・・
・・・
昨日、妹が嘘をついていたんだ
妹だけしか知らなかったんだ
僕には教えてくれないんだ
僕は一生懸命理解しようとしたんだよ
でも
僕には理解できなかった
だってそれは嘘だったから
だって妹にしか見えてないから
嘘は
怖い
・・・
・・・
・・・
相方が好きだったんだ
愛していたんだ
でもそれは嘘だったんだ
僕は
幻を見ていたんだ
僕は
知らない間に
嘘をついていた
僕は
他人が理解できないものを
見ていたんだ
だから
誰も理解できないんだ
僕にしかわからなかった
でも
それは嘘なんだ
愛していたのは
嘘だったんだ
気がついたんだよ
死にたいって
気がついたんだよ
なぐさめてほしかったって
気がついたんだよ
僕じゃ駄目だったって
嘘が
ばれて
すべてが終わった
・・・
・・・
・・・
愛していたんだ
彼女のことを
愛しかったんだ
彼女のことが
でも
彼女は僕のことを
好きじゃなかった
彼女は僕のことを
好きじゃなかった
それしか
理解できなかった
彼女は
僕のことを
見てくれなかった
振り向いてくれなかった
理解できなかった
わからなかったんだ
僕は
わからなかったんだ
なにもしらないで
うかれてたんだ
なにも気づかないで
うかれてたんだ
だから
だから
好きだったんだよ
でも
もう
夢から起きなきゃいけない
だから
もう
僕には何も見えない
ふと
見えたようで
それはつかめない
キスもできないんだ
僕の体は
乾いて
干からびて
そして
はげたかの餌に
なろうとした
でも
はげたかは
食べなかったんだ
情けない
僕は
誰からも理解されなかった
・・・
・・・
・・・
俺は
二年前に
夢をみたことを
まだ覚えている
俺は
そのとき
山にいた
山で
人を食べていた
愛しい人を
自分のものにしたくて
だから
夢から覚めたとき
俺は
愛しい人を食べたんだ
そうしたら
愛しい人は
俺のものになるとおもったから
そうして
いま
愛しい人は俺のものになっている
でも
心は
ばらばらだった
体だけ
体だけだった
心は
つかめなかった
ばらばらだった
不安定で
煮ている間に
どっかにいってしまった
壊れてしまった
叫び声が
叫ぶ声しか
聞こえない
あの時
何も聞こえなかったのに
今は
叫ぶ声しか聞こえない
僕を
解放して
・・・