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カタストロフ・クリーク  作者: 海風 奏
第1章 聖戦の幕開け
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第18章 家族

どうも!海風奏です!テストが終わり落ち着いたので再開します!

「修行」の予定でしたが、それだと修行メインなるなーと思い、「家族」にしました。それでは、お楽しみ下さい。

翌日、厳しい修行が始まった。1日目の午前はずっと階段ダッシュ。地味だが、これがかなり辛い。南階段は弟子さんたちが、北階段では、僕、サラ、エリー、春華、姉さんの前線組が集中的に修行している。もちろん人数が少ないだけあってインターバルが少なく、きつい。


「ほら刀夜!あと50本残ってるぞー!2分で登れなかったらカウントしないからなー!」


くっそぅ、姉さんが鬼だ。2分とか、魔法使っても中々にきついんだぞ?それが狙いなんだけどさぁ。


「………ふぅ…」


僕は加速魔法陣を組み、駆ける。1重ではとてもじゃないが間に合わないため2重で。


「はあっ、はあっ、はあっ、ゴール…」


「1分57秒。どんどん下がってるぞ」


「わかっ、てるよ…」


…あと49本か…萎えそうだ。


「刀夜さっさと降りる!」


「…ういっす…」


午前10時半。恐らくこれは、午前が全て潰れるな。僕はともかくサラや春華がきつそうだ。ちなみにエリーはもう終わった。流石吸血鬼。身体能力が違う。


「…よっしゃ………」


僕は覇気の無い気合いの入れ方で少しも気合いが入らないまま残りの49本を黙々とやった。


***


12時半、やっと終わった。


「トー君遅かったね。ボクより2時間」


「…ああ、そうだな…」


もう頭が回らないほど疲れた。エリーの言葉も理解するのに数秒かかってしまった。

そんでもって僕はとある方向をチラッと見る。サラと春華が疲れ果てている。本数は僕とエリーの半分だが、僕たちより死にかけてる。


「…大丈夫?サラ、春華」


「………、………、……………」


「ごめん全く聞こえないや」


「今から、お昼、食べるの?」


「そうだよ」


あー、食欲がなくなっちゃったのか。


「刀夜」


「ん、父さん。なにかな?」


「飯だ」


「ういっす」


昼ご飯はおにぎり。中に梅やら昆布やら色々入っている。さてと。


「サラ、春華。ちゃんと食べた方がいいと思うよ。昔腹減りすぎて死にそうになったことがあるから言っておくね」


「「うん…」」


それから黙々と食べる。なんせ30分しかないからね。

そっから…山を走らされました。鬼ごっこ。母さんが鬼。元凄腕暗殺者は反則だろ。


***


「疲れたー」


と、サラが言いながら春華に抱きつく。それに対して春華は鬱陶しそうにかつ暑そうに寄って来たサラの顔をぐぅっと押し退けようとする。


「って言える元気あるじゃんサラは…」


「まあね、でも大丈夫かな?明日筋肉痛になりそう」


「お風呂に疲労回復魔法陣が設置されてるから筋肉痛にならないらしいよ」


「便利だね…」


なんだかんだで引っ付いたままの2人を寝ているエリーを背負いながら後ろから見ている。

今から風呂に入る。残念ながら、男女別だが、仕方ないことだ。


「サラ、そろそろ」


「あ、そっか。エリーちゃん頂戴」


「ほい」


「んじゃ、ゆっくり浸かって体温めてね」


と言って、男湯へ向かう。「はーい」とサラの元気な声を聞いてから。

僕はパッと服を脱ぎ捨てちゃちゃっと身体を洗い、浸かる。先ほども言っていたようにこの風呂には疲労回復魔法陣が設置されており、翌日に疲れがあることはない。父さんが言うにはスパルタをずっとできるようにした。だそうで。


「はあ…」


「刀夜」


「…姉さんか」


「そだよ。隣いい?」


「どーぞ」


「恥ずかしくないの?」


「…………姉弟、だしね」


「………認めてくれるんだ」


「僕ももう子供じゃないから」


そう、昔は認めていなかった。子供の頃は認めたくなかった。ただ駄々をこねていたのだ。現実を受け止めたくないがために。


「…そっか」


「…ああ」


「…」


「…」


なんだ今の状況。冷静になって考えるとおかしかった。この、状況。広い浴場の真ん中、僕と姉さんは背中合わせで浸かっている。姉さんは隣と言ったが実際は後ろな訳だ。だけど、謎の安心感が、それら全てを飲み込んだ。


「ねえ刀夜」


「…ん?」


「なんかあったら頼ってよ?私とお母さんとお父さんと…そして刀夜で『家族』なんだから」


「…うん。分かった」


姉さんはずっと優しかった。僕のせいで怪我をさせてしまった時も。僕が喧嘩腰になっても。そして今も。


「色々これまでごめん」


「なーに?いきなりどうした」


「いや…なんとなく」


「そ」


「うん…」


「あたし、もう上がるね」


「うん」


………勝たないと、な。全部守る、最初の一歩を踏み出せなかったら、ダメだもんなぁ。


「……」


よっしゃ、短い間どれくらい強くなれるかなんて高が知れてるけど、改めて頑張ろうか。


***


時は流れ、修行9日目。明日は学園に帰るので今日が修行の最終日。


「ごはっ…かっ…」


午前。僕は死にかけていると言ってもいい。僕対父さんと母さんで戦っているのだ。母さんはターゲットを生かさない元凄腕暗殺者。父さんは暗黒神に重傷を負わせ、撤退させた英雄。手も足も出ない訳ではないのだが、高速連撃と重攻撃を交互に受けるときついのだ。


「むう、5分くらいでかたがつくと思ったが…刀夜も強くなったなぁ」


「刀夜〜、こっから本気で行くわよ〜」


え、ちょ、まだ?まだ本気出してなかったの!?

普通に詰んだだろおい。と思いながらダラダラと汗が流れる。結果は見事な秒殺である。


「…いってぇ………」


流石に耐えられず、僕は意識を保つのを諦めた。

目が覚めたのは正午くらいだろうか。


「…サラ?」


「なに?」


「これは…?」


「見ての通り、膝枕」


「…そっか、ありがとう」


「どういたしまして。大丈夫?」


「ああ。大丈夫だよ」


…よく見たらみんなボロボロだ。午後はもっときついだろうな。


「…足痺れた?」


「うん」


「すまん」


「いいよ」


ジッとサラを見る。サラも僕を見る。ただ、見つめる。


「…行ける?」


「…うん」


僕が手を差し出すと、直ぐに手を握ってくる。そしてそのままみんなの元へ向かった。


***


「刀夜〜」


「ん?なにかな?母さん」


「ちょいちょい」


と言って手招きをする。僕は招かれるがままに母さんに近づくと、首に手を回され、半ば強引に僕の顔をその豊満な胸に埋めさせた。


「…母さん?」


「必ず帰ってくるんだよ?私と、お父さんと、優ちゃんと、刀夜の4人で、家族全員なんだからね」


「………うん。分かってるよ。まだ色々あるから、死ねない」


「…そっかぁ〜刀夜ももう男なのね〜」


「まあ、ね」


姉さんと同じようなことを、言われたな…

さて、いつまでこの状態が続くのやら。引き剥がそうと思えばできるが、今は自然とそんな気分になれなかった。


「…えっと……」


「ん?…ああ、流石に恥ずかしい?」


「ん、まあ、そう、かなぁ…」


そう言うと母さんはゆっくりと力を抜いていく。


「絶対に、帰る。家族の元に」


子供が戦争に行くっていうのはやっぱり嫌なんだよな。そんなことを思っていると母さんが僕の頭をポンポンと叩いてきた。


「な、なにかな?」


「お父さん呼んできて?」


「…また滝の近く行っちゃったのか…」


「そうなの。もうすぐ晩ご飯だって伝えてきて?優ちゃんまだ稽古つけてるから」


「了解」


正直、面倒だと思ったがまあ仕方ない。僕は加速魔法陣を3重に組み、駆ける。ちょうどいい。聞きたいことがあったから。

さて、見つけだのだが、今時滝行とはいかに。


「お父さん!」


「む。どうした」


「もうすぐ晩ご飯って、母さん言ってた」


「分かった」


「ねえ父さん、父さんは知ってる?僕がなんなのか」


「………1つだけな」


「ッ!?それって…痛ッ!?」


割とガチなチョップを食らった。僕が頭を抑えているとその上からまたチョップを食らう。


「なんなのこれ…」


「お前はな、俺たちの子供だ。それ以上になにがいると言うんだ?」


「…いや、なにも」


「行くぞ」


「ういっす」


なんだかな。考えたり、安心したり、色々…


「………ゼクト……………」


僕はそう呟いていた。元親友だった、殺すべき名を。


「よっしゃ………」


気、引き締めねぇとだな。

あと、今日を含め5日。戦争はもう、始まろうとしてるんだ。


「絶対に守る。…絶対に」


決意を胸に、僕は歩き出した。

さあ、もうすぐです。次で聖戦の試練に入るかと。

次回は無難に「聖戦の試練」かなぁと、思います。

そして、17章投稿時、ライン非公式垢での更新のお知らせを忘れておりました。申し訳ございません。今後は無いようにしますので、ツイッターから友達登録お願いいたします!

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