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堕天のナイフ  作者: ゴマちゃんなしでは生きられない (ゴマなし)
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そんな料理を俺は知らない。。

「黒崎君、どうかな? 僕の作った料理、名付けて『韓国風冷奴』だ!」


 ババーンと効果音が鳴りそうなほど大げさなリアクションを取っているこの料理部部員の一人、愛称キモタクは韓国風冷奴とやらを俺の前に差し出す。

 俺は今キモタクに連れられて家庭科室に来ている。お腹が減ったなと、ふと独り言を口にした俺に、「じゃあ何か作ってあげよう」と言われたので付いてきたのだ。


 そして料理を待つこと数十分、何種類か料理が出来たみたいなので披露してもらうところだ。ところがこの後、俺は言葉に出来ない程ゲンナリする事になる。


「腹が減った、何かいつもと違うものが食べたいと言ったのは確かに俺だ。だが話が違う」

「なんだよ黒崎君、君が日頃食べそうにないものを作っているだろう?」

「キモタク、確かに俺は日頃食べないものを今目の当たりにしている。…確かこれは韓国風冷奴とやらだったな?」

「うん、そだよ」

「お前の脳内では冷奴にキムチ乗せただけで韓国風になるのか?」


 俺の目の前に出てきた冷奴は、ただキムチが乗っただけの冷奴にしか見えない。つまり統括して言えば、雑なのだ。色々。


「ほら、タレとか作るのめんどいじゃん? 節約節約」

「これが料理で出てきたら詐欺だぞ」

「じゃあこれとかどうだい? ふふん、自信作だよ」


 そう言われて出されたのは、俺の目にはもやし炒めにしか見えない。


「…キモタク、料理名を言え、今度はどこの国風のもやし炒めなんだ?」

「名付けて、お肉たっぷりバーベキュー」

「おいまてまてまて、平気でウソをつくな。どの辺が!? 肉はどうした!?」

「勿体無い。代わりにフライドポテト入れといた」

「料理は遊びじゃないんだぞっッッ!!」

「これもオススメだよ黒崎君」


 次々と出される料理。見た目は白い何かが少量乗った跡だけが見えるただの白ご飯。


「なんだこの普通の白ご飯は? 今度はなんだ!? 」

「シチュー」

「ホワイトソース蒸発しとるがなっッ!!」

「エビを使った料理もあるよ」

「エビフライに白いソースが付いてるが、これの名は?」

「エビチリ」

「こんな辛そうにないエビチリを見たのは初めてだ…。一見何かの魚の白身に見えるこの刺身はなんだ?」

「サーモンのお造り」

「クッソ白いっ!!!! で、隣のこれも白い刺身だがこれもサーモンか??」

「カツオのたたき」

「だからクッソ白いっ!!!! なんで!? ……お前まさかタタキっていう名前だからって本当に叩いたわけではあるましな!?」

「とりあえず100回くらいは叩いたよ」

「タタキ違いだッ!! 叩き過ぎて色素抜けとるがなこのカツオっ!! くそッ、刺身はもういい、……ところでそこの黒い物体はなんだ?!」

「トースト」

「焼き過ぎて焦げてるがなっっ!! 隣の黒いのも焦げたやつか??」

「サバの塩焼き」

「貴様はとりあえず火の加減の調整からやり直せッ!!」


 その後も俺はキモタクの料理にツッコミを入れながらキモタクがまともな料理人になれるようアドバイスをしてやった。だが、


「そろそろ俺は帰る。今日の俺のアドバイスを忘れるんじゃないぞ」

「ういっす黒崎先生。帰る前に僕の成長した料理を見ていって下さいよっ!!」

「いいだろう、出してみろ」

「はい!! 名付けて、バーベキュー2!!」


 相変わらず、バーベキューシリーズは肉は無く、もやし炒めからは劇的な進化はしなかった。。

実はこのネタ、二日前で某飲み屋さんで起こった8割方実話話です。旬ネタです。初めてバーベキューが出て来た時は泣くほど笑いました。おかげで僕の腹筋がバッキバキに割れました。腹パンチ? 止めてください。←真顔

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