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一足目
「狭山先生……」
声につられて見上げれば、狭山が上から覗き込んでいた。
「どうした?」
「いえ、早く先生方を覚えようと思っただけです。 先生、お仕事宜しいのですか?」
「あぁ。まぁ、HRも始まるからな。そろそろ行くぞ?」
カラリと笑う。
「では、宜しくお願いします」
狭山のカラリに応える様に、口角をあげた。
中々……喰えない教師だ――猫被りはバレてる――多分、この斜に構えた性格も。
「しっかし、アレだなぁ?」
「?」
指示語で問い掛ける狭山に、首を傾げる事で問い返す。
「また微妙な時期の転校だな?」
普通、教師はその手の質問はしないのがセオリー。型に嵌らない性質なんだろうけど、教師陣で絶対浮いてるタイプだ。




