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プロローグ―前提条件

 世界。それはただ一つとは限らない。幾人もの数えきれない分岐点から世界は形作られている。

 そして世界が作られるにあたってその原型となった世界も当たり前のように存在する。

 世界が消えるとき、それはその世界が作られるにあたった原因が消滅した時。

 そうして際限なく増えていく世界は同じように次々消えていく。

 つまり、オリジナルである世界もいつ消えてもおかしくないということだ。

 そうなるとどうなるのか?

 すべてが無に帰還する。生命も事象も存在も何もかもが消滅するのだ。

 もう一つ世界が消える原因がある。

 それは容量不足。

 存在するものには必ず容量が決められている。万物の鉄則だ。

 オリジナルの世界、世界の元ととなった世界がある限り、世界どうしはつながっている。

 しかしそれはごく一部の世界ごとの存在のみが知りうる秘密。

 つまり移動できるということだ。そうして存在は私利私欲で動き始める。

 いかなる存在にも共通することがある。それは欲望だ。

 何かを為すため。

 何かを得るため。

 目的は十人十色。

 世界は無限に増え、消えていく。

 世界を渡るものが一つの世界に集まりすぎた場合。

 ここでもう一度万物には容量が決められていると繰り返そう。言いたいことは単純だ。

 容量を超越するに至った世界はパンクする。

 そして消える。

 簡単に説明すれば際限なく加熱し続ける電子レンジか。

 メモリ容量を超えてもダウンロードを続けるパソコンか。

 あるいは人間か。

 その世界の存在は何も知覚することもなく消える。

 それにつながる世界もまとめて消える。

 その事実に気付いたごく一部の存在は大きく二つに分かれた。

 世界の消滅を楽しみとするもの。

 世界の消滅を防ごうとするもの。

 そして限りなく広がり、過ごされる今日という時間の中で誰かが動き出す。

 

 

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