世界滅びるってよ
「世界が滅びる?それも後たった一年で?」
「ああそうだ。このままだと世界は滅びる。これは確定している」
いきなり何を言われるかと思ったら世界が滅びる?
俺が知らないうちに?
「一応聞くけど冗談じゃないんだよな?」
「俺が冗談を言うとでも」
「……とりあえず詳細頼む」
どうやらコイツの話を聞く限り今世界は危機的状況らしい。事が起こり始めたのは1年前、わずかな違和感があったらしい。一部の上位の魔と連絡が取れなくなったり人の守護者である神龍と連絡が取れなくなったり人魔特殊対策課からも何人か行方不明になったりとどんどんと不穏な事が緩やかに起こっていたらしい。最近では強力な超能力者や人の最強集団「聖光騎士団」が団員丸ごと消えてしまったのだとか。
そして、その消えた連中は全員ある組織に所属しているらしくその組織の目的が
「世界の滅亡だって?」
「その通りだ。今人魔の強者たちが集まり、世界を滅ぼそうとしている」
「その話の信憑性は?」
「ウチの占術班と科学班が作り上げた未来予知装置マクスウェルが100%世界が滅ぶという結果を出した」
「……確かにアレは今確立している未来を映し出すもの。それは信用出来るな。だが……」
そもそもこの状況はおかしい。俺はヒキニートでアニオタな神だが一応今この世界で現存する唯一の神だ。未来予知は楽しみが減るからきっているがそれ以外の権能はそのままなはず。それなのに俺が気づかずそんな強大な組織が水面下で集まりつつある事が信じられない。そんな連中がいなくなったらその時点で気づくはずだが……
「……まあいいか。…とりあえず世界が危機的なことはわかった。で、なんで俺をここに呼び出した?」
「………それは」
本部長は黙り込む。その表情は苦虫を噛み潰したような複雑な顔をしている。
「俺とお前がかわした約束は覚えているよな」
「ああ……覚えているとも」
「俺は基本的にこの世界に干渉しない。そしてお前は俺に干渉しない。それは世界の危機でも変わらない」
「…………」
「確かに今まで多少手を貸した事はあるが俺は傍観者だ。このスタンスは変わらない」
「もう一度聞くぞ。なんで俺をここに呼び出した」
沈黙が暫く続く。そして観念したように本部長が意を決して口をあける。
「……ウチの隠密班がとある情報を持ち帰ってきた」
「情報?」
「正直に言おう。お前はこの戦いに参加しなければならない。……いや、参加するべきだと思う」
そう言いながら写真を一枚渡してきた。写真を見てみると一瞬思考が止まった。理解が出来ない。正に驚愕。こんな気持ちになったのは久しぶりだ。
「……………………………ありえねぇだろこれは」
そこには俺が世界で一番愛している光の女神の姿があった。




