平和な日常は唐突に
襲撃から3日俺は塞ぎ込んでいた。
理由はもちろん推しが消し炭にされたからだ。
あぁサファイヤちゃん。魔法少女ルビーに出てくる人気投票1位のサファイヤちゃん……
フィギュアも倍率が高くて再販でやっと入手出来ると思っていたのに何故消し炭に……
許せねぇあの陰陽師。全く俺に何の怨みがあるってんだよ…………まあ、色んなヤツに怨みを買っているのは自覚してるが。
それにしてもそれなら直接俺を殺しにこいよ。なんの罪もないサファイヤちゃんを巻き込むなよ…
「あーまじでなんのやる気でねー」
ソファーに寝ころび右にゴロゴロ左にゴロゴロ
そんな虚無な時間を数時間、一向に晴れない気持ちのままただただ時間だけが過ぎていく。するとテーブルに置いてあったスマホから着信音が鳴った。誰からの電話か分からないがテーブルに手を伸ばす気力もないのでそのままスルー。暫く着メロが流れるが一定時間経ったら鳴り止んだ。そして間髪入れずまた着メロが鳴る。また放置する。着メロが鳴る。放置する。鳴る。放置。鳴る。放置。……鳴り続ける。
「あぁもううっせぇっ!誰だよ傷心中真っ盛りの俺に電話をかける馬鹿はっ」
携帯をとって画面を見るとそこにはいつも面倒事を持ってくる男の名前が表示されていた。
ポチッ ぶつ切りする
速攻着信が鳴る
再度ぶつ切りする
速攻着信が鳴る
……………………チッ
「しつけえぞ公務員っ!電話でねんだから諦めろや」
「……やっと出たか、悪いが今回は急を要する。今すぐに本部に来て欲しい」
「おいなに自分の言いたいことだけ言ってるんだよはっ?急を要する?本部に来て欲しい?知らねーわこっちは今ハートがブレイクしてて外に出る気力はねぇ!」
「今部下を向かわせている。それに乗ってここまで来てくれ」
「あれ?俺の話聞いてる。言葉のキャッチボールしようぜ。お・れ・は・そ・と・に・で・な・い
OK?」
「ありがとう、では本部で待っているぞ」
「だから話を聞けやぁぁぁぁっ!」
うわっアイツ言いたい事言うだけ切りやがった。
まじで最悪だアイツが急を要すなんて絶対にろくでもない案件だ。
ただ一つ分かる事は俺の平穏は瓦礫のように崩れていくんだろうな…さようなら平穏。




