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初めてのご対面(無双のお時間です)


 ーーー魔王城から外に出てみるとそこには


 金色の鎧を観に纏った騎士の軍団と冒険者らしき服を着た()()()()()がいた。


 「うわー結構な数いるじゃん」


 騎士の方は100人、冒険者は60ちょいって感じか


 「まぁやるしかないかぁー…ん?」


 ふと横を見ると驚愕といった顔をしたディラン氏がある一箇所を見つめたまま固まってる。


 「ディラン氏どうかした?すげー顔してるけど」


 「………いえ、なんでもありません。……時にヤミー氏一つお願いがあるんですが」


 「ん?とりまいってみ。無茶な事じゃ無きゃいいよ」


 「……ありがとうございます。それではーーー

()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 ………あーこれはブチギレてますね。隣から殺気が垂れ流されている。ここまでキレてるディラン氏は久しぶりだな。


 「……一応聞くけど理由は?」


 「ネクロマンサーでしたっけ?そいつ酷いことしますね。ーーーまさか俺の()仲間まで起こしちゃうなんて。折角誰にも見つからない所に寝かしつけたっていうのに…ねぇ?」


 ……怖いなぁ。笑顔だけど目が笑ってねーよディラン氏。

 ……確か魔法使いとシーフと戦士だっけ。暗黒龍との戦いで死んだとは聞いたけど。

 …………それにしても光神は何考えてんだ。わざわざ化け物の尾を自分から踏み抜くとか自殺願望でもあるのか?


 「……分かった。だけど聖光騎士団は半殺しまでにしておけ」


 「了解です」


 「妾達は何をすればいいんですの?」


 「ニナは俺と一緒に待機。ククはやって欲しいことがあるからちょい待ってて」


 「了解です!」


 「……それじゃ行って来ますね」


 「いってら」


 ーーーアイツら可哀想に。ディラン氏を敵に回すとか俺でもやりたくねーよ。南無さん。










 ーーー再び()()が戦場に現れる

 ゆっくりと一歩ずつ敵に近づいていく


 「それ以上動くな!貴様何者だ!?」


 聖光騎士団が英雄の周りを取り囲む。全員が剣を抜き放ち臨戦状態。

 それに呼応するように屍人達も武器を構えたり魔法の詠唱を始める者もいる。

 ーーーだが、英雄は動かない


 「聞いているのかっ!もしや貴様魔王の配下か!?」


 英雄は応えない。その態度に聖光騎士団は殺気を募らせていく。一触即発の空気

 ーーーそれでも英雄は動かない


 「答えぬと言うならここでっ『君、ちょっとうるさいよ』ーーーっ!?」


 ーーー英雄は一瞬で敵に肉薄し片腕を斬りとった


 それを合図にするかのように全員が動き出す。

 

 「コイツを殺せぇっ!」


 ある者は剣を振るって殺そうとする

 ある者は魔法で殺そうとする

 ある者は魔術で拘束しようとする

 ある者は弓矢で射抜こうとする


 そのことごとくを英雄は対処した

 ーーー剣を紙一重で避けるついでに自らの剣で敵の腕の腱を斬った

 ーーー魔法は対になる魔法を当てて消滅させた

 ーーー魔術は詠唱前に投げナイフを相手の胸に投擲して詠唱破棄させる

 ーーー弓矢は近くに居た敵を盾にして防御

腰に挿していた手斧で弓矢使いを真っ二つにした


 この間6秒ーーーたった6秒で3人を戦闘不能2人を殺した。


 敵は何が起きたか分からず固まり戦場に空白が生まれる。


 その隙に英雄は魔法の詠唱を始める。


 「雷神よーーー我は汝の力を求める」


 「ーーっ!貴様らっ今すぐ対雷結界を張れ!」


 固まってた敵もその声に正気に戻り魔法使い達が詠唱を始める


 『我等が神よーーー我等は汝の庇護されし者』


 「我の敵を神の雷で貫き堕とせ」


 『天の雷から我等を護れ』


 「上級雷魔法ーーー《雷来》雷神の憤怒」


 『結界魔術ーーー対雷結界』


 ほんの一瞬結界魔術の詠唱が早く終わり敵全員に半透明のバリアが張られる。


 ーーーだが、英雄から放たれた魔法は()()()()だった。


 『は?』


 英雄の魔法は結界を通過し敵に命中。それにより屍人は半分以上が燃やされ灰になり騎士団の方は死人こそいないがそのほとんどが体に火傷を負っている。 


 先程まで圧倒的だった騎士団は半分以上が負傷し屍人達は数える程しか残っていない。戦場はいまだ炎が消えず肉が焼けるような匂いが漂っている。


 もはや敵にとって絶望的な状況


 ーーーだが、英雄は決して手を緩めない


 「雷神よーーー我は汝の力を求める」


 『!?』


 敵は現状が理解出来ず再度固まる。……いや、中には理解している者もいる。『敵は雷魔法の詠唱で炎魔法を出した』

 タネは分からないが今目の前にいる敵は詠唱と違う魔法を放つことが出来ること。

 ………それが分かっているから考えてしまう。


 ーーー次に来る魔法は何なのかと


 先程と同じ火炎魔法か、それとも今度こそ雷魔法か、それ以外の属性の可能性もある。

 結界の属性を間違えればさっきみたいにすり抜ける。

 

 「我の敵を神の雷で貫き堕とせ」


 「くっーーー生き残っているものは魔法耐性を上げる簡易結界を。戦えるものは敵を殺して詠唱を止めろっ!」


 敵のリーダーが指示を出すと固まっていた騎士達が動き出した。ある者はウエストポーチに入っていた簡易結界具を取り出し地面に置く。ある者は詠唱を止めるため敵に斬りかかる。


 それに対して英雄は動かない

 

 「上級雷魔法 《雷来》「くたばれっ!」


 敵による一刀両断で英雄は真っ二つになる。

 だが斬られたと思った英雄の姿が消える。


 「残像ですよ」


 一瞬のうちに斬った敵の後ろに現れ当身をして気絶させる。


 「詠唱は止めた!今だっやれ!」


 まだ戦える者が一斉に斬りかかる。英雄は迫る剣を躱しながら空高く飛び上がる。


 ーーーそして


 「()()()()()


 ーーー詠唱中断した魔法を唱えた。


 すると、さっきまで晴天だった空に暗雲がたちこめる。暗雲に電気が溜まり一定数溜まると雷が地上に落ちてきて敵を一掃した。


 160人の精鋭は今は見る影なくそこには死屍累々の塊しか残っていない。今まだ辛うじて立っているのはたった4人。騎士団が1人、屍人が3()()それ以外の騎士団は落雷を喰らい痺れて動けず屍人の方は落雷が直撃して灰になった。


 「うーん……この程度の相手に3分もかかるとか

結構鈍ってますね」


 ーーーたった3分で160人を蹂躙して汗一つかかない


 これこそがーーー万能の英雄の力の一端だ

 

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