誕生!アンバサA
「ふふっ?イタダキイタダイタ ジバラハイヤンイヤンイヤン イタダキイタダイタ ジバラハイヤンイヤンイヤン」 サリー
「「「ミナ・トク・マジック・ナイト・ワーク!!!」」」
あたりはたちまちキャバクラ空間に取り囲まれ、どこかしら頂かれ臭のするおぢの姿に変化させられるアキラ
「アンバサの匂いがプンプンするわねぇ、ねぇそこの男子ぃ~!」 アクオママ
「ミクでーっす!ねえぇえ、そこのイケてるお・ぢ・さ・まぁ?チュッ!(投げキッス)」 ミク
「わわっつ、ポワンポワンポワンポワン・・・??うぁはれぇ~??」
「ねぇーえぇーミク、どうしても今日中に必要なの、早くキャッシングまで走ってぇ?ほらぁ、梯子すると限度額低くても大丈夫だからぁ?あ!いいところ紹介するし!ここ看板も大きいしケツ持ちも堅いとこだしぃ!」
「サリーね~、パパぁ~犬欲しいぃ~」
「ぼ、ボーナスまで待ちな…」
「やぁだ、今欲しいぃ~!!」
「しょ、しょうがないなぁ・・・」
フラフラとそれでいて迷いもなく、何かがキマったかのような夢見心地のあいまいな覚悟のうえで消費者金融の窓口をたたこうとするおぢアキラ!アキラは三人の頂き行為に頂かれ絶頂の頂に頂かんとしていた!だが、無意識下では、頂き行為から逃れようと必死でもがいて抵抗していた少年アキラの魂が、それでもやはり流れで財布を探そうと、ポケットを探っている内に、そこがまるでモンスターのように暴れていることに気が付いた、そうポケットがモンスターのように!
「なんか様子がおかしいぞ?」
・・・ゴソゴソ
「っ、これは?!携帯叡智アンテナ!」
そう、ジャミラからいつの間か手渡され、成り行きで約定していた叡智の危機を知らしめす叡智アンテナの小型携帯版、つやつやと輝くような美しい黒い毛の塊がピンポン玉サイズにまとまったそれが、今、激しくアンテナを突き立てている!
真っ赤な目玉のようなスピーカーが突然、目を開く!
「おいアキラ!後ろじゃ!(携帯叡智アンテナ)」
「しゃ、しゃべった!」
うっかり驚いて飛びあがった拍子にアキラの手が、お冷とおしぼりを持ってきたアクオの頬に当たる。
ぺちっと
「あ」
「ぐぅあああああああーーーーーーっ!」
大げさに吹っ飛びキャバクラ空間の壁を突き破り、なんと再現されていたビルのコンクリートの壁まで激突し、半球形の衝撃痕の中にめり込むアクオ。まるで大友克洋ワールド
儚く消え去るまぶしいはずのキャバクラ空間・・・ああ、おぼつかず心許ない夜の夢
「くッ、あ・・・アナタ!男子が女子に手を挙げるなんて何事なの!男女平等とは権利の問題!基礎体力で上回る男が女に手を挙げるなんて、万死に値する罪なのよ!たとえアナタが女に性転換して、大切なものを切り落としたとしても、そのルールは変わらないの、覚えておきなさい!」
「ゴ、ゴメン・・・そんなに強く当たったかな?今の・・・?」
「そうだぞ、さすがに今のはいかんぞ、アキラ。私でもちょっと怒るぞ(どや)でも、許すかも(きゅん)」
「ぶつならせめてワタクシのお尻にご褒美を頂戴しないと///」
「・・・そうだっけ?」
「そうですわ!それはともかくいたくお怒りのご様子でしてよ?」
「女に恥をかかせるくそダサ野郎は、許さない!」
「それ逆切れだよね・・・」
「姫様、ここは危のうございます、今のうちに、ハッツ、それは!由緒正しき2Pカラー!神竜聖ドラン王国、建国の伝説にうたわれる勇者の姿!王者であることを意味する赤から、挑戦者であることを示す青に衣装を替えられるとは…今日のリリー様は一味も二味もちがいますわ!!」
ドラゴンをクエストする的な勇者の要素を取り入れた青い衣装に着替えていたリリー」
「アキラの前で堂々と着替えてもよかったのだが、ジャミラに怒られそうな気がしてな!」
「目の前で!ジャミラ」
「堂々と!アキラ」
「ふん、もちろん下着も新しくしたのだ(どや)」
「あーだめだめ叡智すぎます」 ジャミラ
「髪型まで違う…」 アキラ
「そ、そうだぞ!せっかくのお色直しなのだからな!ちょっとくらいオシャレをして可愛いところも見せなければと…い、いや、違っ!アキラは関係な……(きゅん)」
そこに体勢を立て直したダイセイザーの猛攻が続く・・・!?
「「「「「ダイセイザーハリケーン!!!!!」」」」」
ダイセイザーが五色のボールを地面にセットし、次々とリレーのように蹴りあげる
「いいわね、行くわよ?!トラン!」 モルモ
「ミク!」
「シャーリー!」
「アクオ!」
「フィニッシュ!」
掛け声とともに地面にけりつけられたボールが火薬類取締法などものともしない勢いで爆発し、不思議な煙でダイセイザー達を包み込んでいく
「なんだ?自爆か?!」
煙の中からあたり一面に響き渡る声が聞こえる
「「「「「ついに、私たちの正体を明かす時が来たようね・・・」」」」」
五人が伝説の魔法少女としての真の姿を現す
「魔女っ子、アッコ!」その手にはコンパクト!
「魔女っ子、サリー!」その手には魔法の杖!
「魔女っ子、メグ!」その手には黄色い傘!
「魔女っ子、ランゼ!」その体には裸マント!第六感コンピューターも完備!
「魔女っ子、モモ!」その手には魔法のステッキ!
等身が一回り小さくなった5人が岩山の上に立ち並び名乗りを上げる!
「「「「「時代はそれぞれ違えども、愛と希望のある限り、夢のつづきは終わらない、闇を払って光を放つ、正義の魔女っ子ここにあり!!!!!」」」」」
「まるで主人公みたいだ」 アキラ
「モモ、あれを出して!」
「オッケー!」
「なんだまたボールか?」
「ちがう、桃みたいだ」
「桃?降伏の印にしては物足りないな」 リリー
「物足りない?ふふふ、じゃあ、こうしてア・ゲ・ル!」
「リリルパ リリルパ ポレレンタ ピピリヨ ピピリヨ グリリンバ ピンキータッチで、ビッグモモになーれー!」
「私たちの奥の手、いや禁じ手!」
まるで今、地面から立ち現れたかのように巨大化する桃の姿
「大きい桃?」
「だからなんだ?」
「お楽しみはこれからよ・・・!」
「なんだかすごいでっかい・・・けど」
「まて!なんなんだ、この大きさは、でかすぎる!?」
その大きさはタワマンの平均的高さにも匹敵していた!
「知らないのね、桃は破邪の象徴、つまり、あなた方を討ち滅ぼす力ということよ!」
そして、叫びと同時に、天空に差しのばされたモモの腕が!指先が!うなり弾けてその力を解放する!
出ろーーーっ!ピーンキナーガーーーーー!!!!パチン!
弾かれた指先から生まれしはあらゆるものを両断せんとする勢いで放たれる真空波!向かうが先はよもや味方!巨大な桃が危ない!だがその時である!唸る真空波が届いた瞬間!割れる!桃が!真っ二つに!しかし、その隙間から身を現したのは、鋼の体躯!魔法の世界に現れた伝説の合身人形!そう!巨大ロボである!
チャラララーチャチャチャー、チャラララーチャチャチャー
いくわよ!モービルトレスシステムセットアップ!
ハァ~~~~ッ!!!!!
脳波・血圧・心拍数・呼吸・体温・代謝機能・オールグリーン(コンピューター音声)
アッコ、サリー、メグ、ランゼ、モモがファイティングスーツ姿になりコクピットに搭乗、なおランゼは裸マントのまま搭乗し、そしてまた裸マントへと姿を変える!
アァアアア!フンッ!ハイッツ!ハイッツ!フッ!フッ!フッ!フッ!ウワァァァアアアア!デイッ!ウォオオオオオオアアアアアアア!ウゥォオ!ハアッ!!!!!
「2月2日!」
急に具体的な日付を叫びだす、魔女っ子たち
な、なんだなんだ?
「飛鳥五郎という男を殺したのはあなた達ね!」
巨大ロボ、ピンキナーガの両手がリリー達を握りしめ、これでもかと言わんばかりに締め上げる
「ちがう!知らない!ボクたちじゃない!」
本当に何も知らない相手にも容赦はしない!魔女っ娘はやっぱり相手を許さないのだ
「あなた達ね~!?」
乾いたぞうきんを絞り上げ最後の水の一滴をも搾り取るかのようにリリー達を締め上げる巨大ロボ、ピンキナーガ
「ち、ちがう……」
苦悶の末、艱難辛苦の果てについには気絶してしまうリリー達
「うきゅぅ~~~~~~」
アッコが悟ったような眼をして言う
「やっぱり、違ったか…」
巨大ロボの手から振り離されて地面に落ち、土嚢のように積み重なって倒れるリリー達
息も絶え絶えでなんとか耐えながら2Pカラーのリリーは祈る
「天よ地よ、火よ水よ…我に力を与え給え…」
リリーの目の前にかすんで見えるそれは、もしや・・・
「ハッ・・・あれは?!こんなこともあろうかとアキラのところからずっと取っておいた!」
懐から転がり出るアンバサの350ml缶
「見えたぞ、水の一滴!いや、アンバサの一滴!」
そして、チューゲンのギャルから渡された5人の胸の麻雀牌のペンダントが、再び青白い光を放ち変形していく、そのひとつひとつの形はアンバサのエンブレム!これが勝利の鍵だ!リリーの衣装もいつの間にかいつも通りだ!
5つのエンブレムから空に向かって一条の光が放たれ、そして、目の前に天空から巨大なマシンが5機、降りてくる。
マシンから放たれる青白い光線にみるみる吸い込まれていく5人
アンバサクルーザーに乗り込むリリー、アンバサAの頭部を構成する「戦闘機だ」
アンバサボンバーに乗り込むアントラ、アンバサAの腕部を構成する「爆撃機―」
アンバサパンザーに乗り込むチャンドラ、アンバサAの胴体を構成する「戦車だな」
アンバサフリゲートに乗り込むテレス、アンバサAの脚部を構成する「潜水艇か」
アンバサランダーに乗り込むジャミラ、アンバサAの足部を構成する「偵察車両ですわ」
「これは…!」 リリー
「「「「リリーさま!!!!」」」」
「ああ!ジャミラ!チャンドラ!アントラ!テレス!合体だ!」
「エース・トゥゲザー!」
掛け声とともに、空中に飛び上がったマシンがAの字編隊に集結する!
「「「「「レッツ!アンバサ!飲!」」」」」
「・・・どうした遅いぞ、ジャミラ!こういうのはコンビネーションが大事なんだぞ、早く飲め早く!」
「実はワタクシ炭酸が苦手で・・・」
「なんだと?!安心しろ、アンバサは炭酸に含まれない!」
「そ、そうなのですか?!こちらの表示では確かに炭酸と…」
「ああ、だが気づかなければどうということはない、世にある炭酸飲料にくらべればアンバサの炭酸比率はないも同然なのだ!」
「それはつまり、アンバサは炭酸飲料なのでは…」
「そうだ!だが大丈夫だ!」
5人の舌の上を白い液体が、つたい、這い、こぼれ落ち、叡智な絵面が描かれる。喉を鳴らし飲み下したその時!
ゴクッ!!!!!
合体の火蓋は切って落とされた!
アンバサ缶350mlを一気に飲んで目の前の青いコンソールパネルにセットするとアンバサ缶が3Dスキャンで認識され、メカに飲み込まれて、変形合体が始まる
青白い電撃がリリーのクルーザーから各機に向かって放たれ、ああ天空に雄大なAの文字が描かれる。クルーザーから巨大な顔が現れ、ボンバーが反転し腕部と化しドッキング、続いてパンザーが背を向けて胴体部として合体し、フリゲートが真っすぐな脚部として直列結合、最後にランダーが左右二つに分割し両の足となって連結する!!!!!
拳がうなり、目が輝き、両腕を頭上で合わせてからㇵの字に開いて、今高らかに叫ぶ、アンバサA!
輝くAの文字!!!!!
ここはためにためた後、豪快なポーズを決めるのだ!ナガハマ・ロマン!
アンバサAのうた
うた:堀江美都子
たとえ あぶくがふこうとも たとえ ローカル売りだとも
のりだそう あらがいの海へ とりこもう あたらしいお客
まじりあう しぶきとしぶき おたがいをかんじあう 五人のなかま
アンバサAに すべてをかけて やるぞ 炭酸のつきるまで
お店の売り場は もうちかい
たとえ 全国不売とも たとえ 売上不振とも
とびだそう あらがいの空へ まもろうよ あの日みた味を
おもいだす きおくときおく のどごしでつうじあう 五人のなかま
アンバサAに いのちをかけて ゆくぞ 祝杯をつかむまで
世界の市場は もうちかい