15万PVお礼 制作裏話
※なろうカクヨム合計40万PVに達しましたので少し書き加えました。ネタバレを少し含んでいます。
お読みいただきありがとうございます。
先日、なろうで15万PVお礼を前書きに書きましたが、同時掲載のカクヨムでも20万PV達成しまして。
せっかくなので何かお礼をと思ったのですが、SS書くぐらいなら本編を進めた方がニーズに合うのではと思い、名付けなどの裏話を掲載します。
こぼれ話・裏話的な物ですので、小説のストーリーを楽しみたい方には余計かもしれません。お読みいただかない方がノイズがなくていいかもしれないです。
逆に書く人には参考になることもあるかもしれません。参考になったよ!っていう創作者様は星評価、ハートなど押していただけると嬉しいです。
⬛︎ 国名について
元々の名前はアングロサクソン七王国のもじりです。
ノーザンバラ=ノーザンブリア
メルシア=マーシア
ベルニカ=バーニシア
ディアーラ=ディアラ
リベルタは自由、ヴォラシアは語感が良かったのでフランスの水道会社のもじりでしたが、メルシアのシアとかけて元々同じ民族が興した国だったとしました。
インテリオ=インテル(サッカーチームの方)
ルブガンド…覚えておらず。基本的に地名は地名で取るので、フランスの地名じゃないかな…
エリアス島の旧名のオクシデンス島は七王国のヘプターキーという呼ばれ方がかっこいいと思ったので8のラテン語を入れるというような感じで作りました。オクトパスとかと同じです。
⬛︎各国のイメージ(あくまでもイメージ。食べ物とか見た目とか文化とか建物などを想像する時にどの辺りの文化を引っ張っているか)
メルシア、ヴォラシア 独語圏イメージ、文化的にはイギリスを参照にすることが多い
フィリーベルグ ヨークシャー
ルブガンド フランス
インテリオ イタリア
ベルニカ 東欧圏、ただし命名に関しては英語読みが多い
ノーザンバラ ロシア
リベルタ 植民地アメリカ、カリブ、スペイン、地中海
年代的な金銭感覚については「18世紀ロンドンの私生活」を下敷きに、あの時代の研究で出されている物を使いやすい形で当てはめています。
拙作はあくまでもフィクション、うちの世界は地球ではないので、この世界とは文明構築の形が多少ずれているという認識です。
どんなに世界観が近くてもヨーロッパ近世ではない。俺の宇宙は音がする理論です。
とはいえ、魔法というチートが使えないので、あまりにも外れたものは書かないようにと思って多少は調べていますが、書きたい話に合わせるために歴史的な正確性は無視して、衛生面や病気の治療、使っている品物、衣服などは200年ぐらいは雑に混ぜています。ゴム製の避妊具も抗生剤の元になるものもリベルタにはある設定です。
ただ衣服は話の前半は古めかしく、後半に新しめの雰囲気のものを出すようにしています。
建物については「英国建築の解剖学図鑑」「西洋の名建築解剖図鑑」、他旅先で買った城のパンフレットや旅行サイトなどで調べることが多いです。マルタ騎士団の城やバッキンガム宮殿、ルーブル、ベルサイユ、無憂宮あたりですね。
サンスーシーが2年で建てられたのでヴィルのノイメルシュ宮殿もそれぐらいで建てられるという計算をしています。
ただ、そういうものを調べて背景に落とし込むのが好きなので書いていますが、ウェブ小説において破綻がなければ水墨画のようにふんわりとあるいは描写しなくても皆自分の解像度で想像するからいらない気もしているんですよね…。
どちらかと言うと必要なのはその世界に置かれて違和感があるものが存在する理由づけ。
例えば後述のキャラの名前だって、厳密に言えば西洋のキャラ名はキリスト教がなければおかしい名付けを沢山しているわけですが、それっぽい宗教をふんわり出すことでそういうことかな?と誤魔化しているわけです。アジアっぽい名前が出したいなら作中に東方地域を作れば良いみたいな考え方です。雑。
⬛︎命名の理由、語源
メタを含めて。記憶に残っている限りで。
「ヨーロッパ人名語源辞典」を参照にすることが多いです。
リアム・オディール・トレヴィラス(6月生)
ウィリアム 意志の強い守護者
オディール 神の与えた光
本編ネタバレのため解説は一部略。
つけた人間の思いいれこそ重いが、本人のことはあまり考えられていない命名。
さすがにリアムの名前は本編のエピソードが先行してそこに合うような名付けをしています。
苗字のトレヴィラスはもともと別の名前(リューベック、ハンザ同盟の都市)という名前だったのですが、発表前に偶然読んだ作品のキャラクターの名字と被っていて、別の要素もかぶっていたので変更。
その都市の河の名前トラーヴェをとっかかりに三つの荘園みたいな意味合いでよろしいのではとつけました。今考えると、ドイツ語じゃないな??ゆるゆるなんで…
ソフィア・ベルグラード(7月生)
ソフィア 叡智。
ベルグラード 国名のベルニカが先にあり、方の都市につけるグラードをつける方法でベルグラードです。グラードは城・都市を意味しています。
テオドール・ヨハネス・トレヴィラス(4月生)
テオドール テオドロス 神の贈り物
ヨハネス ヨハネ。神は恵み深い。
先王の王弟である父親が遅くに、そして必要とされて生まれた子供なので神への感謝をたくさん込めて名付けられたのだ。だがしかし、というコンセプト。
エミーリエ・メッサーシュミット(2月生)
彼女も名前二転三転組。
最初はなんとなくザマァといえば、乙女ゲームっぽくアンジュにしたんですがしっくりとこなかったので、エミリーアにし、語感や文字面を見てエミーリエに変更。
なのであまり名前の意味を考えていないです。
その分苗字の方に意味があります。
公爵令嬢、公爵令息、王子に挟まるのに、男爵令嬢や子爵令嬢では身分差がエグく、テオドールの愚かさが天元になってしまう。後に出てくるレジーナとの対比もあり姫キャラをコンセプトに。
それでいて、庶子のリアムと身分の釣り合いが取れるように。
また先住民族への差別という話が前作(男娼王子)世界観にあったので違う人種の亡国の王女という身分設定になりました。
そのため、苗字の方はケイン達の一族の苗字とシュミットをかぶらせています。シュミットはスミス(鍛冶屋)
トレヴィラス(アレックス達の祖先)をリーダーとした海洋民の侵略で平野を追われ山岳民として生きることになり、そこで2派に別れて、恭順をよしとせず別れた一派がフィリー山脈を越えて王国を開いたのがキシュケーレシュタイン。刀鍛冶をやっていたので家名はメッサーシュミット。
恭順した一派が、鍛冶の首長シュミットメイヤーという家名になっています。
ライモンド・シュミットメイヤー(12月)
ライモンド 守護者・保護者。
シュミットメイヤー 鍛冶達の首長。
ヴィルヘルム・ブリッツ
ウィリアムと同語源 ドイツ語
ブリッツは雷光。即断即決、稲妻の苛烈さをイメージにつけました。
メタの方では、元々は王様っぽい名前でという理由でヴィルヘルムだったんですけど、こぼれ話として、初稿だとエリアスがヴィルヘルムでした。本編のあのエピソードは後付けです…偶然です。名前先行。
エリアス・マンフレート(10/24生まれ)
前作の直前で名前変えたキャラ。最終稿までユリウスでした。元々王様っぽい名前をつけるというマイメタ命名ルールでつけた名前だったのでジュリアス・シーザー語源のユリウスだったのですが、これも被った。というかナーロッパにおいてめっちゃいるから仕方ない(アレックスはアレクサンダーですね。アレックスだと女性名になるので中性的でよろしいとアレックスです)
何か思い出せないんですけど、変えられない要素とのコンビだったのでそれは活かして、名前の方を語感が似ているエリアスに。とはいえエリアスも最近あちこちで見かけますね…。
エリアスは旧約聖書由来の名前なんですが、元々の名前ユリウスと語感が似ている名前で選びました。
フォルトル教が似たような教義と似たような言語体系を持っているということにしています。
フォルトルはローマ神話の運命の女神。カルミナ・ブラーナはBGMでよくかけています。
マンフレートは力ある平和だったかと。もう少し優美な名前のほうが本人の見た目には合っているんですけれども、王の継子として生まれているので男!!って感じの響きの名前になっています。アレックスと対照的。
そしてアレックスをエリアスにしたことで、エリアスと娘のユリア、妻のオディリアの名前が被ってしまい、ここでこれを何かに使えないかな…ヴィルヘルムもウィリアムだな?というところから発想してのあのエピソードです。
レジーナ・エリザベート(5月生、リアムの1年下)
女王。この名前は母親サイドでつけています。意図するところは明らか。
ミドルネームのエリザベートはエリアスと同じ意味として。早逝した(と思われていた)伯父の名前をつけられています。ヴィルヘルムの意思ではなく(彼は神殿と遠いので)ノーザンバラに対する反感のある貴族や神殿の意図が多分に入っています。
初稿だとエリザベートだったんで、それをミドルネームに残したのがメタですね…。
オディリア
委細は違いますがシェイクスピアのオフィーリアから。名前からもう彼女がどうなったかという暗喩です。
アレックスの船の名前は大陸共通語でつけられているので「フェア・オフィーリア」になります。
新しい物は大陸共通語で名前をなるべくつけるようにしています。これは連合王国建国後、ヴィルヘルムが第一公用語を大陸共通語にしたため名付けもそちらの名称が増えたという理由です。ヴィルヘルムは白い犬にシロってつけるタイプ。メルシュから移動したからノイ(新)メルシュなので…
メタとしては、キャラが増えて、その言語によった名前を考えにくくなったからです。
ケイン
聖書のカインとアベルのカイン。
前作の男娼王子のプロトタイプ(notBL版)はもっとシンプルな話で、仕える存在が亡くなったケインが、王妃に誑かされて逃げるも支えたかった主君は海賊として生きていて…という話でした。で、その過程で家族が処刑されるので身内殺しの意味合いを込めてケイン。
この設定は全て死んだ。名前だけが残ってます。
アネット・ロスカスタニエ
聖書由来、神の恩恵という意味。
良妻賢母系の某ドラマ華ちゃんがモデルらしいのですが(キャラアイデア珠福さん。こういう系キャラは?って言って聞き取りをしてアイデアをまとめた)になり、ハナ(ヨハンナ、ハンナ)だとそのまんまなのでヨーロッパ系に名前を変化させてアネットです。
ロスカスタニエの方は言及を避けます。ドイツ語です。ググってください。フェアフェルデもです。兄が先なので…。新キャラを出すのに何の関係もないポッと出の新キャラ出すのもな、とアネットはカールマンの妹になりました。
ヴァンサン・ガイヤール、ディオン・ガイヤール
メタの名前由来しかなくて恐縮なんですが、キャラの見た目モデルにしている俳優さんとその娘さん。
ユルゲン・リッツ
苗字の方はパーティーの時に出したので、パーティーの時に食べる例のクラッカーですね。
ユルゲンの方は私の大好きな映画の反乱軍のリーダー由来。
なおうちの世界でワンチャン、ガン=カタつかえるのはケインです。チート設定はないんですけど、ケインがいれば何とかしてくれる。
ジョヴァンニ・ダスティ
人が死ぬノートのやつで仕事が早い人いますね。しごできなのであれっぽい名前がいいなと思ったのが最初。でもあれは苗字だったよな?と。
で、銀河鉄道の夜に似た名前のがいたなとジョヴァンニ。あとは色男ドン・ジョヴァンニ。(ドンってぶつかるジョヴァンニとコメで振られて、してやられましたし、確かに結果的に美女をメロつかせてるので採用します)
元々モブだったのであまりちゃんと名前を設定していなかった人その1。(その2はユルゲン)ダスティの方は、イタリアのアスティ地方から。なので彼の実家のワインは甘いデザートワインです。モスカート・ダスティ美味しいので飲んでみてください(お酒は20になってから)
前に近況ノートで書いていて、その時違ったよ?という話もあるかもしれません。本編と設定が違わないか。小説のストーリーに即しているか、辻褄が合うか、リアルから外れすぎないか、などで設定していますので、裏設定が合わなければ裏設定は変えること多いのでツッコミはご容赦ください。小説本文内では矛盾のないようにかなり推敲しています。
いつもお読みいただきありがとうございます。
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