第四話 魔術
今読んでくれてる人いるの?もしいなかったらこの前書きを書くの少し悲しくなるな
俺がこの世界に転生して今日で三年が経った。
この世界の言語はもちろん日本語では無いので一から覚えなければならなかった。とても大変だ。
まず、発音が日本語とは全く異なる為、日本語が邪魔になっていた。
そんなこんなで頑張ってこの世界の言語をある程度覚えることは出来た。次は発音を完璧にしないとな。
それとこの家はとても辺境の地にポツンと佇んでいることが最近わかった。
何故辺境の地に家を建てたのか。
俺が思うに、親の種族のせいだと思う。俺のお父さんの種族は鬼人といい、鬼のような角が特徴の種族だ。お母さんはエルフという種族で耳が長く尖っていて、金髪である。
違う種族で結婚するというのは、この世界ではあまり良くないのだとか。俺がそれを知ったのは、お父さんが読み聞かせてくれた「勇者の冒険譚」にある。
「勇者達は種族が違うため自分達の価値観の違いや食文化の違いで、旅は困難を極めた」
と書かれている。このことから推測するに、種族間での仲はあまり良くないとされる。
そうそう。俺には1歳になる妹がいて、不思議なことにその子の名前が前世の姉と同じ京華という。珍しいこともあるものだ。
もちろん俺と京華も鬼人とエルフの特徴を持っている。
俺は、鬼人の血を濃く受け継いでおり、二本の角にエルフよりは短いが尖っている耳を持っている。
京華は俺の逆でエルフの血を濃く受け継いでおり、一本の少し短い角に、長く尖った耳を持っている。
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俺がこの世界に転生して早五年が経とうとしていた。
俺ももうそろそろ五歳になる訳だが、なぜだか、たった今、剣の稽古をしている。
それにしても俺のお父さんは容赦がない。五歳相手だというのに、手加減をしているように到底思えない。俺が剣道をしていなかったら一撃でK,Oされている程だ。
はぁぁぁ。小説読みて〜。
そんなある日、俺は暇なので森の中を探索していた。家にある本は大体読んだので、家にいてもやることがない。ただ散歩をしながら考え事もしていた。家にあった本に興味深いことが書かれていたからだ。
「魔力とは自分の内にある力で、それをコントロールすることを魔術という。魔術の段階は初級。中級。上級とある。魔術には種類があり、炎、水、雷、土、風、氷とあり、他にも結界や治癒。使える者が少ない毒と草がある。」
つまり、ここは異世界と確定した訳なのだ。これは俺もこの世界で無双し、女の子にモテテ、うふふあははなことを!と気を取り戻して、この世界に魔術というものがあるのなら俺にも使えるとは思う。しかし、その本に書かれているように魔力をコントロールしようとするが一向にできる気がしない。
「グルルルル」
なんだよ、人が考え事してる時にと思い振り返ると、そのには狼の形をした、いわゆる魔物だ。
「な、なんでこんなところに!?」
俺は無我夢中で走った。後ろは振り返りたくない。
この家の周りで魔物が出てくることは今まで見たことがない。だから、安心してお母さんも俺を外に出したのだろう。だが何故今になって魔物が出てきたのだ。
「いたっ!?」
こんな時にコケてしまうなんて。運が悪いことだ。立とうとするも、腰が抜けて立つことが出来ない。
「死ん......だ?」
魔物はどんどん近付いてくる。魔物が止まり、腕を振りおろそうした次の瞬間、魔物の腕が切れていて、目の前にはお父さんがいた。
「おいおい京。何のための剣の修行だ?」
お父さんはそう言い魔物の首を切った。前世は剣道をしていた俺でも剣筋がまるで見えなかった。修行の時とは比べ物にならない程に。家にはお父さんにおぶって貰って帰った。中身の年齢は十六歳なので、少し恥ずかしさはあった。
俺が魔物に襲われてから一週間が経った。
まだあまり外に出たくないが、剣の稽古はしないと行けないため、庭に出た。
あの魔物の一件以来、度々魔物が出てくるようになった。その度お父さんが狩っている。今のところノーダメージの一発K,Oばかりである。
しかし、なぜ今になって魔物が増えて来たのだろうか、そこがとても疑問に残るところだ。よし、剣の稽古が終わったら、お父さんに聞いてみよう。
その日の夕飯の時は俺は聞いてみた。
「ねぇお父さん。なんで、最近魔物が多いの?」
「ん〜今、京に言ってもわからないからな。十歳になったら教えてやろう。」
「え〜」
ちくしょう。中身は十六歳だってのに。まぁそんなこと言ったら信じて貰えそうにないし、大人しく待つしかねぇな。
しかし、何故今の時期なのだろうか。俺が五歳になるから早めに潰しておくか的なアレなのか。はたまた本当にただの偶然なのか。ただいくら考えてもわかる気はしない。なんせ俺はまだこの世界に来て五年だ。分からない事の方が多い。考えても無駄なだけだろう。俺はそう思い考えるのをやめた。
とまぁこんな感じで過ごしていると俺もこの世界で五歳になった。誕生日というわけで今日はご馳走だそうだ。
「「「「いただきま〜す」」」」
この家の料理は日本の料理の仕方に近しさを感じる。なんというか、いつも食べてる味というか。まぁ美味しいことには変わりない。
「そうだ京。お前本好きか?まぁずっと読んでるし、好きだよな。」
あれ?隠れて読んでいたつもりがバレていたか。
「うん!本好き!」
「なら、じゃじゃーん!お前も五歳になったし、本をプレゼントしよう。」
そう言って取り出しな本は「世界教本」と書かれていた。
「この本は、この世界のあらゆること。魔術や剣術、魔
物のことや種族の特徴まで様々なことが書かれている。読んで絶対に損しないぞ。」
「ありがとう!大事にするね!!」
「うんうん。良かったよ喜んでくれて。それとその本は京の物だが、京華が本を読めるぐらいになったら京華にも貸してやってくれ。」
「わかった。お父さん!お母さん!ありがとう!!」
その日はすぐ眠むくなってしまった。「世界教本」を読むのは明日にしよう。どんなことが書かれてあるか楽しみだ。
すいません。最近忙しいですわ