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異ろんな世界へ行く  作者: 本郷隼人
一章  剣と魔法のファンタジー世界へ
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7.異世界の単位

 俺らはお店に着いた。


「いらっしゃいませ〜………あ、さっき南大正門に向かわれた冒険者の方々ですね!お帰りなさい!」


 お店に入るとあのネコ耳店員が出迎えてくれた。相変わらずネコ耳と尻尾はゆらゆらと動いている。


「ただいまです。お勘定を払いに来ました」


 俺はネコ耳店員に言うと、ツキノと一緒にさっき座っていたカウンター席に向かう。バックはツキノが座っていた席の真横の床に置かれている。どうやら盗まれてはないらしい。


「………よかった」


 ツキノは大事そうにバックを抱きかかえる。


「盗まれてなくて良かったな」


 俺は笑いながらそう言う。


「うん、これが無かったら元の世界に帰れないから………」


「え、そうなのか?」


「このスクールバックの中に転移装置がはいってるから、転移装置が無いと異世界を行き来できないんだ………」


「あ、そうじゃんステッキ!」


 転移装置……あの先端に星が付いたステッキで異世界転移をしている。と、初めてこのお店に来た時に教えてくれた。て………


「そんな大事なもん入ってんだったら安易に手放すなよな……………」


「ご、ごめん………」


「いや、まあちゃんとあったからいいけどさっ」


 呆れ顔な俺にツキノは謝る。俺はそんなツキノの顔見て、顔を笑顔に直してそう言った。


 しかし、ツキノってなんだか……ノホホーンとしているって言うか……本当に表情筋がピクりとも動かないんだよなぁ。声もなんか気持ちが篭ってないっていうか………。灰霧と戦っている時はホントちょっと表情出てたんだけど………。まあいいか。早くお会計済ませて元の世界に戻ろう。


「早くお会計済ませてくれよ。俺、教室に財布忘れちゃたし、後で俺の分払うからさ」


「いや、大丈夫………というか、元の世界のお金はこの世界じゃ使えないよ」


「え?」


「この世界の……異世界の通貨は元の世界の通貨とは違うから……」


「へっ?通貨が違う?」


 俺の言葉にツキノは首を縦に振る。


 通過が違うって。異世界ってそんな所も俺のいた世界と違うのかよ………。

 ん、待て、そりゃそうか。こんな剣だの魔法だのがあって、俺の暮らしている世界とは随分違う訳だしな。現実世界でも日本と他の国じゃ違う訳だし、こんな世界じゃそりゃあ違うか。




 そんな会話をした後、ツキノはお会計を済ませた。

 お会計の時、耳が長い……えっと、なんだっけ。ゲームかなんかで見たことあんだよな〜。


 …………あ、そうだエルフだ!そうだそうだ、あの耳が長いくてトンガってる奴!確かそんな名前!それに近い見た目をした店員がレジを担当していた。


 しかし、元の世界とは違う箇所が此処にもあった。

 まずレジの機械がない。そしてツキノは硬貨らしき物を払っていたがそれは日本で見る十円や百円じゃなかった。そして1番驚いたのは、


「紅茶が2点で、600エハンになります!」


「…………1000エハンで」


「はい!1000エハンお預かりします!お釣りが400エハンです!ありがとうございました!」


 という会話だ。



 俺らはお店を出る。そして俺はさっきの会話について問いただす。


「ツキノ……さっき"のエハン"って………」


「ああ、アレはお金の単位だよ」


 やっぱり、本当に違うのか。改めて日本とは違うんだと実感する。


「なあ、この世界って他にも違う単位があるのか?例えばリットルとかキログラムって………」


「うん、確かリットルはレッテルでしょ。キログラムはケラクレムで、キロだとケラ、それからセンチは確か………」


「お、OK OK!分かった分かった!な、なるほどな!この世界はそんな単位なんだなぁ〜!ヘぇ〜!」


 長くなりそうなので、慌ててツキノの説明をやめさせた。しかしなるほど、世界が違えば単位も違うのか。

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