警戒
前回に続いて短めです。
すみません。
付近にいた機械魔獣を狩りつくすと、機械魔獣から採取した部品を神樹の元へと持っていき換金してもらう。
査定結果は翌日になるため、悠はそのまま自宅に帰った。
『…近辺に調律師の気配はない』
「あまり早く嗅ぎつけられても困るけどな」
q2が自宅周辺の安全確認をしたあと家に入る。
部屋に荷物を置き一息つくと、空腹を感じていることに気づく。時間を確認すると、既に時計の針は9を指していた。
「面倒だな…」
『栄養補給は大切な行為だと推奨する』
「わかってる」
1度家に帰ったあと、また外に出るのは面倒だが仕方がない。近くのスーパーに食料を買いに行くため、もう一度家のドアをくぐった。
*
「色々、安くなっててよかった」
『貴殿はもう少し栄養の摂取を行うべきだ』
q2が苦言を呈するが、食事はあまり好きではない。食事中はどうしても無防備になるため、家以外で食事をする気にはどうしてもなれなかった。
話半分にq2の言葉を聞いていると、q2は悠の説得を諦めたのか彼の定位置である机の上へと収まった。
悠は先程神樹から受け取った茶封筒をカバンから取り出すと、部屋に唯一存在する机の引き出しに手をかける。そこから同じような茶封筒をだすと、神樹から受け取った現金をそこに入れ直した。
「だいぶ貯まってきたな」
『週末に銀行に預けることを提唱する』
「わかってる。こんな大金家に置いておきたくないからな」
悠は封筒を同じ場所に入れ直し、しっかりと引き出しを閉じた。
『学校のプリントは良いのか』
「今日のやつか?委員長に言ったし良いだろ」
『ならば、課題の実行を勧める』
「あー、そんなのもあったな」
q2に言われるまですっかり忘れていた課題のことを思い出し、悠は面倒そうに頭をかいた。
「難しいものでもないし、風呂の後でいいだろ」
悠は腰をあげると、q2を部屋に置いて風呂場へと向かった。
*
悠が風呂から出てくると、q2がカバンから課題を出して眺めていた。
「なに、やってくれんの?」
悠は濡れた髪をタオルで拭きながら、からかうようにq2に言うと、q2は不満気に悠の側へと近づいた。
『当機が行うことは簡単だが貴殿の為にならないため、実行しない』
「わかってるっての」
悠はq2が眺めていた課題の前に座ると、筆箱を手に取りシャーペンを取りだした。
「やるかぁ」
悠は課題に手をつけ始めてから30分ほどで終わらせると、明日の学校の準備を始めた。
「明日どうするかな」
『敵対者のことか』
「そう。下手に生活スタイル変えるのも不審がられそうだが、無防備でいるのも隙を与えることになる」
『小型の近接武器を所持し、防衛を行うことを勧める』
「やっぱりそれしかないか」
敵がどんな能力を持っているのか分からない今、できることは多くはない。
悠は溜息をつくと、準備が終わったカバンを閉め隅に置いた。時計を見ると、大分いい時間になっている。
「今日はもう寝るか」
『布団を敷くことを推奨する。床で寝ていたのでは疲労が回復しない』
「それはまた今度な」
何か言いたげなq2を視界から追いやると、悠はそのまま床に横になり目を閉じた。




