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神のいない世界  作者: ウニ
契約
21/64

現実

1週間ぶりです。

お休みしてしまいすみませんでした。

今後もよろしくお願いします。







 次の日、悠は目を覚ますとスマホのカレンダーを起動した。

「…もうすぐテストか」

『貴殿は最近勉学に取り組めていないが…』

「今からやれば何とかなる」

 悠は重い身体を起こすと冷蔵庫に向かい水を取り出す。

 それで喉を潤しながら机の前に座るとペンを握った。

「さて、やるか」





 しばらくペンを走らせているとあっという間に時間が過ぎた。

 休憩も兼ねて伸びをしながらスマホに目をやると、連絡が来ていることに気づく。

『荒崎 堅と斑目 咲也 両名から連絡が来ている』

「…無視したい」

 悠は憂鬱な気分になりながらもメッセージを確認する。

 案の定、荒崎は訳の分からない文書を送ってきていたし、斑目には次の予定を尋ねてきていた。

 悠は荒崎には適当に返事を送り返すと、斑目が提示してきた日時を確認する。

「テストの最終日か…」

 悠は少し考えたあと了承の返事を送りスマホを閉じた。

 そうして、テキストに改めて向き合おうとしたとき、q2が何か言いたげに開いてあるテキストの上にのる。

『──当機の言いたいことはわかるな』

「…飯食えって言いたいんだろ」

『わかっているのなら話が早い』

 q2はテキストの上から浮かび上がると、カバンの中にある悠のサイフを取り出す。

『買い出しに行くことを推奨する』

 悠は無言でサイフを受け取ると、仕方なくスマホだけを持ち家から出た。

 家からしばらく歩くとスーパーに着く。そこで保存出来る食料を多めにカゴに入れると、今日食べる分のものを適当に見繕いレジに向かった。

 レジを待っている間スマホが振動したが、それは無視をして会計を済ませる。品物の袋詰めを終えた後にスマホを見ると斑目から連絡が来ていた。

 内容は家で見ることにしてそのままズボンのポケットにスマホを突っ込むと、まっすぐ家に帰ろうと前を向く。

 すると、視界の端で何かが動いた。悠はそれの正体を確かめようとそちらの方に顔を向けたが、後ろから伸びてきた手で目を覆われた。

「だーれだ?」

「…おまえ、ここが往来じゃなきゃ殺してるぞ」

 悠は目を覆う手の持ち主を振り返ることなく蹴りあげた。

「いっ、たぁ!なにすんのきみ!?昨日から思ってたけど酷すぎない!?」

「黙れ」

 悠は犯人…斑目を見ることすらなく歩き始める。

「いや、ちょっと待てって!」

 斑目は慌てて悠の後を追いかけ始めた。





 悠は大きくため息を吐いた。

「ここが君の家かい?随分ボロっちいね」

「黙れ、うるさい、静かにしろ」

 斑目はペラペラと話し続けながら悠の後に着いてきた。

 悠はもう一度大きくため息を吐くと、アパートの一室に向かいチャイムを鳴らした。

「え、もしかして同居人とかいたりする?」

「…………」

 悠は斑目の言葉を無視すると、未だ返事がないドアを蹴りはじめた。

「え、なに?こわ…」

 斑目を放置してドアを蹴り続けていると、中の住人がドタドタと音を立てながらドアを開けた。

「なにすんだてめぇ!ぶっ殺すぞ!」

「…よぉ」

「へ…、神無さん?なんで…!?」

 勢いよくドアを開けた住人は荒崎だった。

 悠は荒崎を放置して部屋の中に入るとj9を探す。

「ちょっ、待ってくださいよ!今部屋の中ちらかってるんで!」

「俺は気にしない」

「俺は気にするんです!」

「あ、俺も気にしないよ」

「あんたはどうでもいい、ってか帰れ!なんで神無さんと一緒にいるんだよ!」

 斑目は悠に便乗して部屋の中に入ると、荒崎に怒鳴られながら座れそうなスペースを見つけ腰を下ろした。

「何くつろいでんだあんた!」

「いやぁ、昔の部下の様子を見にきただけだって」

 斑目は適当なことを言いながら手元にあった雑誌を手に取り読み始める。

j9(ジャック)お前、こんなとこにいたのか」

 悠はガラクタの中からj9を発掘すると、体に付いていたゴミを取ってやる。

『ふぃー、助かったぜ。俺のマスターはズボラだからなぁ!いつもどこかしら崩れるんだぜ?それでいつも崩壊に巻き込まれるんだよ!』

 j9はブツブツと文句を言いながら翼を伸ばし、荒崎を恨めしげに睨む。

「お前に頼みがある」

『なんだ?助けてくれたお礼に誰でも殺ってやるぜ?』

「これの事見張っといてくれ」

 悠は斑目を指しながらj9の頭をグリグリと撫でる。

『おお!そのぐらいなら任せろ!』

 j9は部屋の中を飛び回りながら斑目の頭に着地すると、自慢げに翼を広げる。

「ちょ、痛いんだけど?!爪がくい込んで…いった!最近俺こんなんばっかじゃない!?てかゆーくんに今から行くって連絡したし!」

 悠は先程届いたメールはそれかと察すると、部屋の中をせっせと片付けている荒崎に声をかける。

 荒崎はまるで忠犬のように悠に素早く近づいてくる。

「なんですか!仕事ならお付き合いしますよ!」

「いや、違うけど。お前さこいつの事、今日だけでもいいからこの部屋の中に閉じ込めといてくれ」

「わかりました!任せてください!」

 荒崎は二つ返事で悠に答えたが、それに抗議するように斑目が口を挟む。

「いや、まってよ。俺今日はゆーくんに会いに来たんだけど」

「黙れ。…じゃあ任せた。もしこいつが部屋の外に出ようとしたら鉛玉撃ち込んでやれ」

『任された!』

「はい!では明日、また学校で会いましょう!」

 悠は荒崎の家から出ると走って家まで戻り、買ってきた保存食を冷蔵庫に詰め込みながら、テスト勉強の予定を立てると、手早く買ってきたものを片付ける。

 そうして今日食べる用に買ってきたものを口に放り込みながら、机の前に座ると斑目のせいで遅れた分を取り返すためテキストの続きに取り掛かった。






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