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勇者の守護者〜誰かのために出来る事〜  作者: Dr.醤油煎餅
第三章 勇者の準備
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47話:超級武具の作製

 怨念を溜める保管庫が出来てから2年後。

 ジンは世界中から武器の原料となる鉱物や生物の部位なんかを収集していたが、目的の量が丁度集まった。ジンの目的は超級武具の作製だ。

 しかし、超級武具は作製しようと思ってできるモノじゃない。加えて、現在存在が知られている超級武具も迷宮から出土したもので、人の手で作られた者は数えるほどしかない。そういったのをジンは調べていたら共通点を見つけた。


「その共通点はズバリ、人体の一部を使用している事だ」

「うげぇ」


 話をしているアスタルテにイヤな顔をされた。ま、人体の一部を使用してるなんて忌避感を示して当たり前かもしれない。


「名工たちの何かを作りたいっていう意思と作りすぎで血が垂れる事で作られたっていうのが、武具作製の経緯かな」

「そういう事ですか」

「という訳で、今回は俺の右腕を使って刀を作ってみようと思う」

「血ですら危ないのが出来るのに腕使って何を作るんですか。というか腕、ありますよね」

「切り取って再生させた」

「トカゲですか」


 今ここには刀を作るための設備が整っている。ここでジンは今から自作の刀を作るのだ。

 先ずは素材の全てを溶解炉に入れて溶かし始める。刀の為の合金を作るためだ、そこに特製の材料――、怨念のインゴットを入れる。


「次に水減らしで合金の様子を見る」


 ジンは合金を赤くなるまで熱して、水減りと小割りで心鉄を取り出し、そのまま合金を溶かして不純物を取り出しつつ、槌を使って硬度を確認。

 その後はいよいよ鍛錬を行う。一回、一回恨みと憎しみを籠めて槌を振って鍛錬を繰り返す。そうして長方形に整形すると、この作業を何回も繰り返す。ようやく、出来た合金を別で鍛造した合金で挟んで造込みをしていく。


「じゃあ、引き延ばして形を作っていくぞ」


 ジンはそこから作り込んだ鋼を槌で打ち付けて刀身の形に加工していく。

 そのままドンドン、製造と加工を進めて日本刀の形に作り出す。刀身を鍛え上げて、焼き入れを行う。そうすることでようやく、刀身の原型が完成した。


「ここから研磨して研いでいく」


 研ぎ石を用意してジンは刀身を研いでいく。そうして磨き上げて鏡の様に刀身にジンの顔が写るまでに研いで磨く。最後に銘を彫って、刀身として完成させる。

 そして、特注の刀装具を取り付ける事で刀として完成となる。


「どう?」

「凄く、禍々しいです」


 怨念を集めて打った刀は禍々しい気と呪詛を放っているようで、刀身からは叫び声や唸り声の様なモノがうっすらと聞こえてくる。


「鞘が決まるまでは、待っておいてくれ」


 ジンはそのままインベントリに完成した刀をしまうと、鞘の作製を始める。もちろん怨念を与えて歪めて育てた木を加工した木材を使用して、更に特異な加工を施して専用の鞘を作る。

 そうして鞘に刀を納めるとぼんやりと暗い光が灯りしばらくすると収まった。

 ジンは恐る恐る鑑定を行う。


◇  ◇  ◇


一斬呪焔【蒼怨】 等級:超級

 破壊、形状変化無効。刀身で生物を切ると呪詛を焼き付ける特殊な焔、呪焔を傷口から発生させる。魔力を流せば呪焔を刀身から発生させて、操ることが出来る。上手く操れば『七大地獄』に関する能力を操る事も出来るようになる。この刀は誰かを守りたい気持ちのある守護欲が強いものにしか扱えない。資格のないモノが装備すると骨も残さず焼かれ、魂は完全に滅却される。


◇  ◇  ◇


 ジンは一斬りで相手を呪い殺せる武器を作ってしまった。そして超級武器製造の工程の裏付けも同時に取ってしまった。

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