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勇者の守護者〜誰かのために出来る事〜  作者: Dr.醤油煎餅
第三章 勇者の準備
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45話:ヌルの可能性

 スライムローションの発案の元となったヌルはなんかすごいのになった。


『あるじー、あるじー』


 そんなスライムヌルちゃんは気にせず黒くなった自分の体をあっちにこっちに振っている。


「さてさて、ヌルは何が出来るようになったのかな?」

『んとねー、食べて保管できるようになったりー、大きくなれるようになったりー、核を増やせるようになったりしたよー』

「そかそか。俺の許可なしに街や人、従魔なんかにそういうの向けて怪我とかさせちゃいけないよ」

『分かったよー』


 ほんとに分かっているのかという、考えが頭をよぎったが、そこは自分の従魔を信頼する。従魔が歩いている庭先でスキルの練習やっていたジンの方に問題があったと言えばそうではある。


「実際に見せてみてくれ」

『了解ー』


 ヌルは分裂を始める。スライムはヌルではなくとも分裂をする。これはスライムによる生殖の様なモノで、ある程度栄養が溜まればどんなスライムも普通に行うが。ヌルがやったのは違う。全個体がヌルとして独立して存在していて、全てが同じ能力をもっていた。しかも一つ一つに核があり、別の個体としても生きている。ただ、一応本体兼リーダーとしての個体も存在してこの子が分裂の元となった個体の様だった。


「戻れる?」

『できるー』


 分裂した個体は一ヵ所に集まり、小さく凝縮した後に本体のヌルが全て取り込んだ。


*  *  *


 試行錯誤の結果。ヌルのやれる事は以下の通り。

・分身、巨大化による質量攻撃

・材料を吸収・調合によるポーション・液体の作成

・分身による念話ネットワークの構築


 進化したヌルは大幅にパワーアップした。これでスライムを雑魚だという奴も少なくなるだろう。


(ちょっとした戦略兵器だよな)


 その気になれば大国だろうと落とせるこの子に少し恐怖するが、悪用されない様に正しく使っていけるようにしていこうとジンは覚悟を決める。

 一先ず、今後のヌルの運用は三級迷宮【意思を持つ坑道】で鉱夫として働いてもらう事に、迷宮に出現する魔物もヌルには勝てず、資源に代わる。

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