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勇者の守護者〜誰かのために出来る事〜  作者: Dr.醤油煎餅
第二章 守護者達の旅行記
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26話:決闘後の話し合い

 ジン達は周りの魔族の落胆ぶりを見てみている。するとどこからか、ドルムアースが出てきた。


「おめでとう、君達。これで魔族達に認められたね」

「まぁ、こんなの通過点みたいなものだ。これから先が重要なんだ」

「ははは、そうだね。お? 長が来たようだよ。話があるんじゃない」


 そう言うと、最長老のアルデモがリングの上に上がってきた。そして、ジンに近づいて跪いた。すると周りにいる魔族も全員が跪いた。


「それでは、リョウ様。今日より我らは、貴方様の支配下にある事をここに宣言し、貴方様に永遠の忠誠を誓います。我ら一族を、末永く宜しくお願い致します」


 アルデモが深々と頭を下げ、リョウに忠誠を誓う事を宣言し、周りの魔族も深々と頭を下げた。


「はは、では儂もここに宣言させて貰おう。儂が貴様のバカげた夢に力を貸すことをな」


 ドルムアースも声を高々に上げて宣言する。

 これでジンは魔族たちを配下に納め、竜王に自分の事を手伝ってもらえることになった。なので、ここでしっかりと宣言しておくべきだと感じ、目の前に出て大声で宣言する。


「俺は皆の力を借り、この禁足地と呼ばれる場所に、誰にでもチャンスが与えられる場所を作ることにする。なので、皆が全ての力を俺に預け、振ってくれることに期待する。そして、皆に危機が迫ったときは、俺がそれを全力で排除する事をここに誓おう」


 その後、ここでその日、一番の歓声を上がった。


*  *  *


 ジンは、ムーと共に竜王の巣に来ていた。目の前には、少年の姿になっているドルムアースが立っていた。

 トウガは取りあえず今回の事を、皆に伝えるために手紙を持たせ、難民キャンプの方へ戻ってもらっている。


「ははは、いや、急に来てもらって悪いな。色々とお前さんに、伝えておかないといけない事があってな」

「いや、大丈夫だ。で、伝えたい事って何だ?」


 ジンは頭を掻きながら、億劫そうに溜息をつく。


「はは、そこまで面倒臭そうにしなくてもいいではないか。まぁ、そこまで重要な話ではないのだがね」

「帰っていいか?」

「おいおい、待ちなさいよ。重要ではないが、お前さんたちに関係する話があるんだよ」


 そう言って、ドルムアースは話し始めた。


「ここの周辺に、竜たちが多く住んでおる。その中の一体にだいたい二百年前に生まれた子がいるのじゃ。その子はな、生まれ時には風神の祝福が与えられていた。それに不思議な称号もついていた、それがお主らを視ての、何かしらの関係があると踏んだのだがどうだ?」

「……確かに俺にも、風神の祝福が与えられている。けど、そいつとの関係性が有るかどうかは、また別の問題だ」

「そうだろうな。後で呼び出してみよう。で、他の話しなんだがな、お主たちの事だ」

「俺達?」


 ジンには心当たりがなく首を傾げる。ドルムアースは頷き、話を進める。


「通常、加護等を神級の者から授かったとなると、その影響が体に出てくる。だが、お主にはそれが見られない。無論、身体能力の向上の様な影響はあるにしても、少なくとも外見なんかの影響は皆無だという事だ」

「影響って何が出てくるんだ?具体例が欲しいな」

「度合いにもよるが、先ず瞳が神の属性の色に染まる。次に毛が白くなる。竜や魔物なんかだと、肌や鱗も白くなる。与えられた力が大きくなると、斑だが与えた神の属性の色が入ってくる。実際に、祝福を受けたものは白く成っとるしの」

「まぁ、確かにそういうのは出てないな。髪は生まれたまんま、黒いまんまだ。他の奴等も多分地毛のまんまだ」

「なるほど。影響が出ていない原因としては、お主たちは魂の器が大きいとかか?」


 ジンはまた首を傾げ、頭にのっているムーも首を傾げる。

 だが、魂についてある程度予想がつく。前世の経験があるジンなら、魂が拡張されたとしても不思議ではない。


「魂なら、予想がつくしそんな気にしなくても大丈夫だよ」

「そうか?まぁ、お主らがいいならいいのだが」

「他になんかあるか?」


 ジンは用事が他にもあるかを聞いておく。竜王からはそれ以外にも言いたいことがありそうだったからだ。


「うむ、そっちの小僧についてだ。そいつ、精霊じゃろう」

「おう」


 ジンは特に隠すことなく、素直に頷いておく。


「別に、精霊であっても。竜に縁があれば、竜王は継げるんだが」

「え?竜王を継がせるつもりなの?」

「まぁな、それが一番楽しそうだしの」


 けらけら、笑いながらムーに地竜王の称号を継がせることを予告する。まぁ、貰って困るモノではないので、有難く受け取ることにする。


「継がせるのは決定でも、ちと、問題があっての」

「問題?」

「ああ、その小僧の事だがな、少し難しいのだよ。継がせることは出来るだろうが、竜王の称号に体が耐えられるかは分からないんだよ。もしかしたら、耐え切れずに発狂死することになる」

「つまり?」


 流石に、ムーが発狂するのは困る。予想できるが、その先を聞いておく。


「暫く、継承はお預け。体作りに専念すると良い」

「なるほど、了解。暫くは、レベル上げに専念するよ」


 そこからは、様々な話をしてジンは竜王の元から去ろうとした。が、ジンは何か思いついたように、思い出し、疑問を投げかけてみる。


「なぁ、竜王。ちょっと、聞いておきたいんだけど」

「何じゃ?」

「実は………」


 そう言って、ジンは気になっていた事を質問してみる。竜王は少し悩みながらも、質問に答えてくれた。ジンはその答えを受け止め、納得する。


「………そうか」

「何かしら、不満だったか?」

「ないわけでは無いが、予想していた事だ。不満はないよ」

「そうか」


 ジンは首を振って、そのまま竜王の巣を出ていく。そのまま、トウガを追って、難民キャンプへと戻っていく。


*  *  *


 難民キャンプに戻ると、仲間全員が優しく迎え入れてくれた。

 トウガから色々聞いていたのだろう、体を労わられ。まずは休めと言われ、部屋の中に運び込まれ、強制的に休まされることになった。メリアに優しく膝枕してもらったり、アスタルテに料理を食べさせてもらったり、その他いろいろと甘やかされて、一日中お世話された。

 その後、朝になりようやく落ち着いて話をできるようになった。


「一応、手紙で伝えておいたんだけれど。伝わってるか?」


 すると、全員がはいはいと言う様に頷いた。本当に分かっているかは怪しい所である。

 一応、その頷きを信じて、話を続ける。


「それで、これからの予定なんだが。先ずアスタルテには俺と一緒に、ガイネア王国の本部に戻って今回の事を報告、引っ越しの準備」

「はい」


 アスタルテが短く返事を返す。


「で、その他大勢は、難民たちと共に竜王たちの所に向かえ。竜王たちに都市の土台作りをお願いしておいたから、あっちと協力して都市の建物づくりに協力してくれ」

『『『了解です』』』


 アスタルテ以外の全員が、しっかりと頷く。

 ジンはそれだけ伝えその日も休みに当て、次の日から出発する事にした。

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