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勇者の守護者〜誰かのために出来る事〜  作者: Dr.醤油煎餅
第二章 守護者達の旅行記
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21話:皇都出発

 表示を見ていくと、全員が驚くには驚いていたがすぐに興味深そうに目を細める。

 するとナタリーが最初に口を開いた。


「ねぇ、隊長。この情報かなり正確だけど、どうしたの?」

「見たの」

「見たって……。まぁ、そうなんでしょうけど、にしても正確過ぎじゃない?」

「しょうがないじゃん。そういうスキルなんだもん」


 誰に文句言われようとしょうがない、これがジンのスキルなのだから。ジンは一回大きく息を吐いてから、色々知った情報を見てみる。


「う~ん、この中じゃ、隊長が一番強いかと思ってたけど、リノアさんが一番なんですね」

「あ、本当。でも、隊長は職業ないじゃん。まだ分かんないよ」

「というか、そんなこと言ったら。職業あるのに、無職の子供に負けている俺達の立つ瀬がないよ」


 アスタルテの驚きに、アミアが将来性に期待するが。自分とジンの力の差にトホホ、という感じで、項垂れるライズ。事実大半はジンの能力に負けていた。それにヒシヒシと感じるのだ。今、目の前に立っている男の子に、自分が有利な条件で戦いを挑んでも勝てる気はしないと。精々、引き分けが良い所だ。


「そんなん、言ってもしょうがないだろ。俺はこれから強くなるし、お前らもこれからだろ」

「そうッスよ!自分だって、いずれは隊長に追い付いてやるッス!」


 そんな、キイの熱い言葉に全員がそれ以上この話題には触れなかった。

 それにまだまだ、気になる項目はある。


「リノア、キイ。お前ら、お嬢様なんだな」

「………触れないで。あの家に不満があったわけじゃないけど、今は帰りにくいんだ」

「自分はなんかしきたりとかうるさかったから、出てきたッス!帰る予定はないッス!」


 複雑なものを抱えているものと、何も考えていなさそうな両極端な二人である。話をそらすためにリノアは、目立っていて気になっていたのを質問してみる。


「ねぇ、アミア。貴方の称号に不吉なものがあるんだけど、何があったの?」

「え?ええっと、何ていうか、そのよくわかんない人達がよく私の事狙ってくるので、多分それかなぁ~」

「よくわかんない人たちに、狙われてよく無事に生きてるね」

「まぁ、前世の経験も併せれば、逃げるのは簡単ですから」


 よくわかんない人たちに狙われているというが、おおよその見当はついているのだろう。アミアの表情は、少し暗い。

 その後は、色んな情報を交換し合い、取りあえず今後はジンの予定に皆が付いて行くという事に決定した。その後、ライズとガルスの二人は、「嫁の所に行く」といって別の宿屋に帰っていった。

 残されたジンと女性陣は、そのままの宿屋で宿泊した。ジンは女性陣とは別の部屋で。


*  *  *


 三日後。

 平穏無事に日々が過ぎ、アイルダへの返事をもらおうとブライトの元へ向かうジン。同行者は、アスタルテとキイだった、前回は付いていけなかったので、是が非でも付いて行きたいアスタルテと目を離したら何をしでかすか分からないキイ。ジンは不安を抱えながらも、窓口で自分の来訪を窓口からブライトに伝えてもらった。

 数分すると、窓口の人がブライトの場所へ案内してくれた。

 相も変わらず、ムキムキの筋肉に強面の見た目である。中身が見た目通りだったら、泣いていたんじゃないかと思う。

 ブライトは無駄話をせずに、アイルダへの返事を渡してきた。特に説明とか注意は無かったので、ちゃんと届ければ依頼は完了らしい。ジンの心配は杞憂に終わり、キイは終始大人しく座っていた。(まぁ、後で聞いたら、話の内容を理解するのに頭を使ってて、話についてこれなかったらしい)

 準備は事前に済ませていたので、全員の荷物を馬車の荷台に詰め込む。カエデへ挨拶を済ませてから、皇都の外壁にある門に向かう。


「馬車を竜に牽かせるのか」

「馬買うと高くつくし、牽けるなら構わないだろ。こいつもなんか嬉しそうだし」


 ライズが馬車を牽いているムーの姿を見て、呆れたようにジンにボヤく。

 ちなみに、ライズとガルスはそれぞれの嫁を連れてきている。ライズの方は、何というかフワフワした感じのつかみどころのないお嫁さんで、ガルスの方は一見少女と見間違うほどに若々しいお嫁さんだった。(ちなみに21歳と34歳らしい)それと、既にお嫁さん二人には前世の事は話しているらしい。


「ワハハ、隊長は本当にビックリ要素しかないな!」

「何が、次に飛び出してくるか分からないかな?」

「予測不可能だからビックリ要素なんでしょ」

「そうか、そうじゃなきゃビックリじゃないか」


 ジンは驚かれ慣れたのか、特に気にした様子はなく御者台に乗ってムーに指示を出して進ませる。ムーは出された指示に従って、外壁の門に向かう。

 外壁の門に近づくと、また門兵の人たちが騒いでいたが、皇都を出るだけだったので特に止められることもなくそのまま街道に出た。

 また、何人かで交代で馬車を操作していき、休憩時間はメリアの魔法講義を受けていた。今回はナタリーも加わってより深い事に触れた授業になっていた。授業が一段落するとジンはリノアに質問する。


「なぁ、闘気術って何なんだ?教えてくれないか?キイは説明が難しいらしくて」


 アイルダの時から気になっていた闘気術についてリノアに聞いてみる。キイも使えるが説明するのが難しいらしいので、他に聞くことにしていた。

 すると、リノアは少し考えこみ。


「………ふむ。ま、教えてあげるよ。確かに説明はめんどくさいかもね。抽象的なものが多いし」

「おお、ありがとう。後で、何かお礼するよ」

「やったね!期待しとくよ。で、闘気術に関してか。先ずはーー、」


 で、そこから闘気術に関して教えを受けた。要点は三つ。


・生命力に魔力を練り込み、HPを膨れ上がらせる。

・膨れ上がった生命力を闘気として操り、体から放出し体外で操るのが闘気術。

・上級者はそれぞれに合った、状態に闘気を変える。


 一応、闘気術について知れた、生命力に魔力を練り合わせるのはよくわからないが、確かにこれはキイには説明が難しそうだった。感覚的なものが多そうだ。

 で、早速、掌に魔力を集め、それを体の中に入れ、肌の中にしっかりと馴染ませる。すると、血液が熱湯に置き換わったように感じる。体の中の血液が暴れ出し、手が中から破裂するような気配を感じる。だが操る方が早い、支配された闘気がジンの肌を抜け出る。出てきた闘気は血のように赤く、どす黒い。


「おお、慣れるの速いね。普通は二週間ぐらいかかるし、体が弾け飛ぶリスクがあるんだけど。全部無視して、習得するなんて、異常だよ」

「他がどうかは、俺は知らん。自分にできる事やったら、それが人より良かっただけだ」

「はぁ~あ、才能マンだぁ、ヤダねぇ」


 リノアは辟易とした溜息をついて、ジンの才能を羨む。ジンはそれを無視して更なる研鑽に励む。魔力のコントロール力を上げ、闘気を全身から生産していく。リノアは呆れの眼差しを向けて、ジンが危なそうなことをしたら止めて、手ほどきをしていた。

 そんな道中をルーカスの帰り道、一週間ほど続けていた。


*  *  *


 一週間後、ルーカスに到着した。

 ジンとアスタルテとメリアの三人は来ていたが、他の面々は初めてのようだった。それぞれが、観光してくると言って、門を通った後はバラバラに散らばって都市の観光を始める。


「俺達は仕事を済ませるか」

「そうですね」

「あ~、ずっと操車してたから、体が疲れちゃった」


 溜息をつきながら、ジン達三人は冒険者ギルドへ向かう。

 ギルドに着くと、何人かに敵意のある視線を向けられるが、全て無視してアニーのいる窓口に向かう。アイルダに話を通してもらって、アニーに案内してもらう。

アイルダの部屋に着くと、依頼完了の証書を渡して確認を取ってもらう。アイルダは完了を確認し、依頼料銀貨五十枚をわたしてきた。

 その後は、数分、世間話をして、そこでお開きになった。


 そこからは、旅の準備を整えて、ルーカスに着いた翌日には、そこを出ていってしまった。

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