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男の力
イザヨイシャイニングと坂田の拳の衝突により、土煙が上がり辺りは目を開けることもままならなくなった。
「こ、これがイザヨイシャイニングの力!?」
「な、なんて激しく!!」
そして、イザヨイシャイニングの鞄が吹き飛び、中から箱が飛び出した。
土煙が落ち着き姿を見せる二人。両者の拳からは微かに赤く滲んでいた。
「田中…成長したな」
「坂田、貴様に負けないよう日頃鍛えている」
また、動き出す。
今度は一撃一撃には威力が無いものの、様々な攻撃を組み込み、まるで芝居でもしているかの様だった。
「これで……田中ァ!! ……スロープ・リバース!!」
坂田はイザヨイシャイニングの蹴り技を台として上空に飛んだ。そこから右足を振り上げ、踵を輝かした。
つまりは踵落としだ。
そして、踵がイザヨイシャイニングの頭を刈り取ろうとした時……
「秘技・真・真剣白刃取り!!」
簡単に受け止めた。