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異世界へ持ち込み
ここはすでに知らぬ土地である。そう、イザヨイシャイニングが理解するまで時間は刹那としかかからなかった。
「ここは王宮か?」
「はい、トラント王国の王宮です。あなた達はこの国の兵士として転移させていただきました」
王宮の一角、ここには、四人とサラベル以外に誰もいなかった。
「兵士として……? サラベルさん何者?」
ダーリンこと、剛田はいつもと変わらない様に見えてグラサンやお気に入りのもので上から下まで全て新調してきていた。
そして何よりあの原付に乗っている。
「トラント王国の王宮……つまり王子様とかが!?」
……一人妄想で興奮しているゲイムシン・ショウヤはぴっちぴっちのタンクトップにやはりグラサンをかけていた。
「RPGの様な世界……」
坂田翔鬼はどこかワクワクと子供の様に感じ取れた。
黒いタキシードにボストンバック、そしてグラサン。
「なぜ、皆グラサンを……」
イザヨイシャイニングはあまり変わりないが大鎌を身につけていた。そして、グラサンでは無かった。




