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君にこの音が届くまで  作者: 神無月 タクト
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現実はコーヒーよりも苦く

この作品は、アカウント変更の為、昔投稿していた作品をこちらのアカウントで投稿させていただいております。

なお、旧アカウントは既に削除してあります

 僕はどこまでも中途半端な人間だった。運動はそれなりに出来たが、得意ではなかった。勉強もできないことはなかっが、特別、勉強ができるわけではなかった。熱中できるものが無かったなんてことは無いが、頑張っても平均を超えることはできなかった。その努力さえチンケなものだったけど⋯⋯


※ ※ ※


 桜が風にさらわれて空を舞っている。僕はこれから3年間通うことになる県立の高校に向かっている。当然曲がり角で女の子とぶつかるイベントは起こらず(トラックとごっつんこ寸前まではいった)ごく普通の登校風景だ。県立の高校と言っても偏差値へんさちもあまり高くなくて、入試も難なく突破できた。家からも歩いて通える距離にあり、不安といえば⋯⋯

「友達、できるかなぁ〜」

 そんな事を考えているうちに、目的地である県立春野けんりつはるの高等学校に辿り着いた。

人混みに流されながら校門をくぐる。振り分けられたクラスを確認して、指定された教室に入る。

教室の中にはもうすでに何個かのグループができていた。

___完全に乗り遅れた___

 僕の予定では、早めに教室に入り、グループが確立する前に友達増やすつもりだったのに……

 まぁ、間に合わなかったものは仕方ない、次はプランBである[隣の席の人と仲良くしよう]作戦に移ろう。

 そう思い僕の席に座り、隣の席を見るとそこには……金髪にピアス(なぜ先生方は注意をしないのか不明)、その上女子という非常に話しかけにくい人がいた。

___ 諦めよう……___

 昔、ガラの悪い友人は何人かいた。でもこの人は、絶対に関わってはいけない人だ。もし機嫌損ねたら校舎裏でボコボコにしてくる人だ。


 友人はこれからゆっくり作っていこう……


 そんなくだらないことを考えている間に、入学式の無駄に長い校長の話や担任の先生の自己紹介なんかが終わりあっという間に高校初日が終わった。本当に何事もなく⋯⋯

 家までの帰り道には、カップルや友達同士で騒ぎながら寄り道をしている学生等々……自分の孤独さ痛感させる人ばかりいる。

 人通りの多い道を足早あしばやに抜けると我が家が見えてきた。

「とうとう何にも起こらなかったな……⋯⋯」

 肩を落として家の扉を開ける。

「お帰り、和音かずね

 家の奥から母親の声が聞こえてくる

「ただいま〜、あれ、静音しずねは?」

 静音とは、僕のたった一人の妹だ。最近は反抗期なのか口が悪くなり、とても寂しい今日この頃である。

「今日も部活だって〜新学期早々大変よね〜」

「その部活への熱意を少しは勉強に使えればいいんだけどね」

 そう、僕の妹は部活には非常に熱心なのだが頭はあまりよろしくない(僕も人の事をいる立場にないのだが)、まぁそこも可愛いところではあるのだが

「和音のほうはどうだったの?新しい学校は、」

 そう言われて今日の印象に残ったことを思い出す。

髪の毛カツラが徐々にずれる校長と、隣の席の金髪ピアスギャル」

「あんたも大変ね……」

 母親が本気で可哀想かわいそうな目で僕を見てきた(自分が惨めになるだけだからやめてほしい)

とりあえず新しい制服を脱ぐために自室へと入っていく。

 部屋に入るとまず百均で買ったコルクボード一面に貼られた写真があった。それはどれも中学校の頃の部活の写真ばかりだった。

「まぁ今日は駄目だったけど、僕には部活があるんだ!」

そう、僕はに入るために春野高校に入学したようなものだから……

どうも、神無月 タクトです!

実は僕も吹奏楽部だった(というか現在進行形です)のですが、全然上達しなかったので、何度も心が折れそうでした(というか女子の圧力に心が折れた)

それでも頑張り続けたいと、そんな願いというか欲望をこの物語の主人公に託していきたいと思います。

是非、生暖かい目で見守っていてください!

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