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夢の迷路  作者: 岩本翔
9/437

夢の心9

夢には必然性はないと女性は言った。

私は嘆息してから尋ねた。

「多分とは随分曖昧だな?」

女性が答えた。

「夢は不条理なものですから、そこに条理を当て嵌めることは出来ないのです」

私は反論した。

「でも、貴女の言う通り桃の花の心になりたいと念じたら、僕はあの忌まわしい呪縛から抜けたではないか?」

女性が答えた。

「それも夢の不条理が偶然もたらし形作ったものなのです」

「夢には必然性はないと貴女は言いたいのか?」

「その通りです」

私は再度嘆息してから尋ねた。

「ならば僕はいつまで経っても安息の地にたどり着けないのか?」

女性が答えた。

「いえ、偶然でも桃の花の心になって忌まわしい呪縛から抜けたのですから、その桃の花の心で夢の迷路をさ迷い、改めて偶然性を手繰り寄せましょう。道はそれしかありませんから」

私はため息をつき言った。

「僕はまたひどい思いをするのか?」

女性が答えた。

「試練だと思って立ち向かうしか道はありません」

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